不自然な線路の曲がり方 ～旧東横線・高島町－桜木町～

（写真上＝不自然に線路１線分右にずれている線路。写真下＝16号線上に張り出した線路のしたはこんな感じ）

写真は先般廃止になった東横線高島町～桜木町間の線路です。高島町を出ると上下線は右に不自然に曲がってその後は桜木町まで一直線になっています。写真は上り線の写真ですが、まっすぐ線路を引くと下り線の線路と一直線になるのが分かります。そう、複線の線路が右に１線分ずれているのです。

これには理由があって、当初は国鉄の線路を左にずらし、その跡地複線分を譲り受けることになっていたのが、単線分しか譲り受けることができなかったということです。そこで東急は国道16号線の歩道の真上の占有許可を得て、道路の真上に桜木町までの１線を敷いたのだそうです。それまでは東横線の同区間は単線での営業を余儀なくされていました。
図表等詳しくは「民営鉄道の歴史がある景観Ⅲ」（古今書院刊）に載っています。

この国道１６号線上に張り出したガードの下はたくさんの若者のペイントが競って描かれていましたが。普通ならすぐに消すところでしょうがなぜかこの区間の落書きは消されることなく東横線は廃線を迎えました。