My事件簿

「そろそろ自分の人生で体験した事件を忘れないうちに記録しておこうと思い」My事件簿のページを作りました

東北・関東大震災の後遺症[それでも日本に春はやってくる]

2011年03月27日 | 事件簿
「こんなにうまいおにぎりはない」
被災地へとつながる磐越自動車道の阿武隈高原SAには、震災から逃れてきた人たちや、救援隊が時折、立ち寄っていた。SA内のレストランは休業。しかし、店頭のテーブルの上には籠が置かれ、お菓子が並べられていた。チョコレートにういろう、生サブレ、煎餅……。

 お金を払おうとする人に、SAのスタッフがいう。

「こんな時ですから、どうぞお持ちください」

 それは地震で困っている人のために少しでも役立ちたいと、スタッフたちが自主的に無料で配っているものだった。被災した福島市内は物不足が深刻で、コンビニの棚もほとんど空の状態が続いている。

「そんななか最高に嬉しかったのは、久々にお米が食べられたことでした」

 というのはCさん(30代・会社員)である。市内のあるセブン-イレブンで、ラップに包んだ手作りのおにぎりが1個100円で売られていたという。

「あまりに商品がないことを申し訳なく思った店の奥さんが、自分でお米を炊いて自分の手で握ったものでした。それをご主人が“こんなものしか売れなくて申し訳ない”と、1回1回頭を下げていた。温かいおにぎりを食べることができたお客さんも“ありがとうございます”と丁寧にお辞儀をする。何も入っていない塩味だけのおにぎりでしたが、こんなにうまいおにぎりは食べたことがありませんでした」

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