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【 2023年7月31日~8月1日 】
〔第3日目・8月1日-4時半起床ー朝食後、あたりを散策-7:00わさび平にむけ出発
-8:30シシウドが原着-(休息)-9:00同所出発-11:05秩父沢出会い着-11:40
同所出発-13:20奥丸山分岐点到着-13:50わさび平小屋到着ー食事休憩-14:35同所
出発-16:15新穂高登山センター着-17:00深山荘前駐車場出発-(高山市・清見ICから
東海北陸自動車道経由で)-21:35自宅到着
昨日同様、4時半に目が覚め起きる。洗面所に行き顔を洗い歯を磨き、水をボトルに詰め5時半の朝食に臨む。
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【 鏡平山荘の朝食 】
食事を早めに済ませ、出発の前、再度「鏡池」のテラスまで行って周辺の景色を確認し記憶に焼き付けるる。雲が多いものの昨日と違って、槍・穂高方面はすっきりとその姿が見える。
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【 鏡池の槍ヶ岳 】
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小屋の前に戻り、本来行くべき方向の山々も写真に収める。弓折岳の山筋を横切る登山道が見える。その先には西鎌尾根の取り付きにある「樅沢岳」が正面に居座っている。
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【 行けなかった弓折岳・樅沢岳方面を眺める 】
(双六小屋や双六岳は稜線の向こうに隠れてみることができない。)
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【 双六岳・槍西鎌尾根周辺地図 】
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【 本来、見るはずだった双六岳稜線コースからの槍ヶ岳 】(山渓オンラインより借用)
この景色を見たかったのだが、諦めざるを得なかった。
鏡平を後にして下山のコースをたどることになる。最後の見納めにもう一度、槍・穂高の山並みを追う。
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【 槍ヶ岳から奥穂・ジャンダルムの山影 】
いよいよ鏡平からお別れだ。午前7時、鏡平山荘前を出発。あとは下山するのみ。昼までには「ワサビ平」まで下り、あとは駐車場の車までたどり着くだけだ。ゆっくり行っても12時にはわさび平に着いて、そこでゆっくり過ごしても3時には駐車場に着ける計算だ。
歩き始めて20分、正面に笠ヶ岳方面の視界が開ける。登る時は必死で気が付かなかったが、いい眺めだ。見えるのはおそらく抜戸岳で、笠ヶ岳はその向こうにあるはずだ。
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【 笠ヶ岳方面(抜戸岳)の眺望 7:22 】
1日寝て休んだら体力は回復すると思っていたが、思いのほか足がいう事を利かない。岩が不規則に配置された下り道は勾配を増し、歩きにくくなる。踏ん張りがきかず、バランスが取れず、すぐに左右に体が傾く。段差があると降ろした足に全体重の負荷のかかり、踏ん張りがきかず折れるようになる。一歩一歩が辛い。
それでもシシウドヶ原には8時半に到着。そこから秩父沢までが大変だった。ひざは折れるは、踏ん張りはきかないは、バランスは崩すはで散々だった。
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【 西穂と間ノ岳 9:42 】
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【 チボ岩 10:39 】
山の岩の多い道を下る時にいつも思う。2足歩行のロボットができても、この山道をさっさと下ることは不可能ではないかと。足の置き場を見定めて、体重移動をし、その瞬間にバランスを考え姿勢を制御する。もし置いた足場の石が不安定で動いたら、とっさにカバーする。そんなことを一瞬のうちに感知しコントロールするなんて。しかもそれらを連続して一覧の動作後してスムーズに行うなんて無理に違いないと。
青年がそんな岩場を跳ねるように下りていく様を見ていると、そんな真似はロボットには到底無理なことだと、いつも思いながら歯を食いしばって1段1段噛みしめるように下っている。
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秩父沢に11時過ぎにようやくたどり着く。
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【 秩父沢にて、西穂稜線 - 11:11 】
ひざの痛みは治まりそうもない。これ以上休んでも無駄かと思い、出発。
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【 槍から中岳への稜線 11:44の写真 】
振り返れば、槍も小槍も小さくなった。一歩一歩踏みしめる辛い下山が続く。体が左右によろける。
結果として考えてみれば、鏡平で引き返してよかった。無理して双六岳を目指していれば、今頃どんなになっていたかわからない。それと荷物が重すぎる。雨具や一定の着替えは必要だとして、シュラフやバッテリーや食料を必要以上持ってきてしまった。水も常時2リットルを担いでいたが、水場が豊富にある今回のコースにはそんなにいらなかった。何を削るか難しいところもあるが、もっと減らせねばならない。
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【 槍と小槍も小さくなってきた 】
およそコースタイムの2倍近くかかって、何人もの人に追い抜かれようやく林道のある所までたどり着く。
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【 ここまで来れば一安心 】
草刈りをする作業員の横を通り、ようやく「ワサビ平小屋」に13:50到着。「ああ、これで今日中に家に帰れる」と思ったら疲れがどっと押し寄せた。
来る時に食べられなかったソーメンを注文する。家で食べれば何でもないソーメンが胃袋にしみわたる。
あと、駐車場まで1時間余り。そこに着いたら「深山荘」の露天風呂にでも入ろうと考える。
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【 わさび平小屋の名物「ソーメン」を食す 】
小1時間休んだ後、やはり予定の時間より1.5倍ほどの時間をかけて新穂高登山センターに到着。時計は午後4時を回っていた。
車のところまでいった時には、風呂に入る気力も余裕もなかった。そこでさらに時間を潰したら、9時には戻ると伝えてあるタイムリミットをオーバーすることになる。
17時、着替えただけで顔も洗わず、身体も拭かずで、17時駐車場を出発。平湯を回り高山に出て、清見ICから東海北陸自動車道を通り、午後9時半過ぎに京都の自宅に到着。
いつも、帰りが約束の時間を大きくオーバーして、12時を過ぎることの多い私を見て、妻は
『早かったのね!」と迎える。
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