この映画・本、よかったす-旅行記も!

最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

自宅からの”避難”で、『八ヶ峰』(京都府福井県の県境の山)へドライブと登山-それと《低周波騒音問題》

2020-06-17 16:20:39 | 山・旅行
                
 【 2020年6月1日~12日 記 】

 前回近況報告の投稿してから早くも1ケ月近くが経ってしまった。
 4月17日に「緊急事態宣言」が日本全国に拡大発令され、一部機能していた図書館も映画館も完全に閉じられてしまった。それ以前にスポーツジムも大阪などに出された「緊急事態宣言」に連動して利用できなくなっていたから、それこそ行くところがなくなってしまった。あと行けるのは、加茂川河川敷と北山くらいである。

 ジムが閉まってからは、近くの加茂川河川敷を1時間ほど歩くのが日課になっていた。たまに、ベンチに座って本を読む日が続く。梅雨が始まるまでの5月の短い期間は、空が晴れわたれば最も気持ちのいい期間である。家にじっとしているのはもったいない。晴天を見とどけて北山に向かう。前回の「半国高山」に続いて、5月14日には芹生峠に車を止めて、積んでいるチャリを下ろし、二ノ瀬まで戻りそこに自転車を置き、「二ノ瀬ユリ」から「貴船山」を経て芹生峠までハイキングをした。途中倒木で道が荒れていて難儀したが、人には一人も出会わなかった。

   
   【 2020年5月29日  チャリンコを車に積んで、福井県境の五波峠へ、そこから八ヶ峰まで往復する 】

 今回は、少し遠出をして福井県境である。

             
             【 五波峠への入り口-案内板がなく、工場の敷地への進入路に見えて、
                                 何度もその前を通り過ぎてしまった 】

                                
                                        【 五波峠の駐車場に車を置く 】 
                     

 
 【 はじめ、右手の林道を進んでいったところ、だんだん高度が下がっていくのでおかしいと思い、
                          戻ってみたら左手に本来の登山道入り口があった】                                

             
                  【 登山道の入り口-右側は車道の林道 】

 頂上付近でヘッドフォンをしながら下を向いて急な坂道を登っていた時のこと。まさか人に会うとは思いもよらず、声をかけられたのを直ぐには気づかないで振り向きざま、挨拶を返した。人と出会ったのは、自分より幾分年上かと思われるそのおばさん一人だけである。むこうも単独行だった。
 木漏れ日の漏れる山道を歩いていると、下界で大変なことが起こっているなど全く感じなく、実にすがすがしい気分に包まれる。首周りも全く痛みを感じない

                      
                             【 新緑が眩しい 】

         

 山頂までは平坦な尾根道かと思っていたが、かなりのアップダウンが何度もあり、道はだいたい鮮明に付いているのだが、ところどころどちらにも進めるような所があって迷いやすい。そんなところに限って道標がない。

                【 どちらにもいずれにも進めそうな迷いやすい道 】
         

 頂上は展望がそこだけ開けて、見晴らしがよい。伊吹山の姿や白山と思われる白い小さな影も見える。

   
                            【 八ヶ峰頂上-360度見通しがきく 】

                        
                                   【 頂上の案内板 】

 頂上でゆっくり30分ほど過ごし、下山にかかる。登る時にどちらに進むか迷ったあたりで、左折するところを踏み跡に従い真っすぐ進んでしまい、その内、急な斜面を下る羽目になってしまった。踏み跡のない斜面は実に進みにくい。GPSを見たら本来の道から50m程ずれている。急な枯れ木だらけの急斜面を進む。なかなか前に進めなく、ようやく本来の道に合流する。

              
                【 登山路-下山時、道を見失い谷筋へ入ってしまう-
                             GPSが無かったらそのまま進んでしまうところだった 】 

                       

 下山時、同じ道を戻っているつもりで、途中谷筋に下りかけてしまったおかげで。予定を1時間ほどオーバーしてしまい、車の置いてある五波峠に戻ってきたのは5時近くになってしまった。                           

       〇             〇               〇

 低周波音が厄介なのは、多くの”普通の人”には認識できないということである。「コロナ禍」においても、”敵”は認識できず、対象がわからないままである。相手が可視化できないのは一緒でも、一方は因果関係がはっきりわかる。
 世の中には難病・奇病というのがいろいろある。科学が進歩して、「わからないことは無い」と考えるのは大間違いで、世の中まだまだ分からないことだらけである。最初はそれと認識されなくとも、先駆的な探究者によって客観的にその存在が明らかにされ、一部は解決策も見出されている。特定の人だけに反応が現れるアレルギー物質のようなものに対しても、社会的対応が取られてきている例もある。しかし、どういう訳か、低周波音被害に関しては、全くと言っていいほど手が付けられていない。被害を実感できるのは当人だけである。
 問題はどこにあるのか。「低周波騒音被害は存在しない」と言い切る、現実を見ない(聴こうとしない)とんでもない学者気取りの音響専門家もいるが、多くは”企業の倫理”を保護する経済効率最優先の政策に問題がある。

 最近、モノの本によって「音の性質」を少し勉強した。人の耳に聞こえる音は、同じ大きさの音でも周波数によってそのエネルギーは全く違うという。低周波音ほどそのエネルギーは通常の周波数に比べて指数倍的に大きくなるという。下の赤い曲線は同じ大きさに聞こえる音を周波数ごとにどこに位置するかを繋げた曲線である。一般の人が普通に聞こえる音は50Hzから8000(8K)Hzの範囲と言われている。20Hz以下の音は人には聞こえない「超低周波音」と言われているのでグラフは20Hz(十字印をつけた縦線の左側)以下の線は表示されていない。(同様に、△印は80Hzの縦線上、☆印は1000Hzの線上に置いてある

      
      【 等ラウドネス曲線 横軸は周波数を表していて対数目盛を縦線で、       出典:ウィキペディア
                縦軸は音圧レベル(音の強さ)を表していて、単位はdBで10dBごとに目盛が打ってある
 】

 さて、この表の読み方である。何本も引かれた赤い曲線は何を意味するのか。(この際、青色の曲線は無視する) 赤い曲線の1000Hzの縦線上との交点は、縦軸のメモリを見れは[Phon]の単位が付いた数字と同じ音圧レベル[単位dB]となっている。今、20(Phon)と示されている赤い曲線を左に追ってみると、80Hz(△印)では約50dBを示し、更に20Hz(十字印)では90dBを示している。これは何を意味するかと言えば、80Hzの低周波音は50dBのパワーが、20Hzの超低周波音は90dBのパワーがないと聞こえない(20PHONEの音として人の耳には認識されない)ということだ。(一般に100Hz以下を低周波音と言い、20Hz以下の音は超低周波音と呼ぶ習わしがある。一般に50Hz以下の音は聞こえないという人が多い
 60(Phon)の赤い曲線を同様に追っても、周波数が小さいほど(曲線を左に追っていくほど)、大きな音圧レベルを持っていることがわかる。因みに、”騒音レベル”として、一般に20ホンの音は「木の葉がささやくようなごく小さな音」で、40ホンは「図書館の静かな環境」に例えられる。60ホンで「1mくらい離れて普通に話す会話の声」くらいの音らしい。(厳密に「Phon(フォン)」と「ホン」は違う単位らしいが、ここはかなりおおざっぱな論議) 

 いわゆる一般の騒音には厳しい規制値がある。低周波音には特にそれがない。だから100dBもあるような”音圧”でも低周波の音では、せいぜい50ホンくらいの”騒音レベル”だから、規制の対象になっていない。

 また、dBで表される”音圧レベル”の方は、10dB違うと10倍、20dB差があると100倍のエネルギーの違いがあると言われている。つまり、低周波音は聞こえるか聞こえないか分からないような(多くの人には聞こえない)音でも、通常の静かな音と言われている音の100倍もの圧力を持っているということだ。だから、自分の耳の奥がヒクヒク痛む理由がわかったような気がした。分からないのは、それを「感じる人」「感じない人」がいるということと、前者が圧倒的に少ないことである。
 「そばアレルギー」も「ピーナッツアレルギー」も、きちんと製造過程が示され、成分表示がされていれば、”食べないこと”で回避することがべきる。低周波ははっきりとした規制基準がないから、「低騒音化」や「エコブーム」に乗って家電製品に多く入り込んできている。今一番の問題は、「クリーン・エネルギー」のもとに全国に建設されている【風力発電】での騒音・低周波被害である。(えらく難しい話になってしまった-難しい話はこれでおしまい

       〇             〇               〇

             
                   【 田歌から佐々理峠に至る道 】

 峠から再び車に乗り、曲がりくねった山道を田歌まで下ってくる。そういえばずっと以前、(調べたら1992年だった)一度ここを通ったことがある。その時は広河原から自転車押して佐々理峠を越えてきて、田歌から五波峠までは、岩肌が露出し舗装されていない、岩がゴロゴロ転がっている路面の道を、やはり自転車押しながら行った記憶がある。峠からは反対側の染ヶ谷に下り、名田庄村を通って国道162号線を堀切トンネル経由で、車を置いた鴨瀬谷の入口まで戻っている。(鴨瀬谷から広河原までは自転車で林道伝いに八丁廃村を越えたのか?-記憶がない。)よくそんなことができたものだと、当時の日記を見て自ら感心する。

 この日は、田歌から車で佐々理を越え、花脊峠経由で1時間半で家に戻ってきた。


      【 花脊峠下から京都市内方面を見る 】
                                 

  2020年5月29日の行程                        
  AM10:00自宅出発-11:00美山道の駅-12:25五波峠駐車場-(道を間違え)-12:55駐車場から再出発
  -14:55八ヶ峰到着-15:20頂上出発-(途中で道に迷う)-16:55五波峠駐車場着-17:15田歌-17:45
  -17:45佐々理峠-18:22花脊峠-18:45自宅到着

 

 低周波についてわかり易く解説したサイトがありました。興味ある方はみてください。因みに、【低周波空気振動被害者の会】という被害者を救済する全国組織があるのですが、
 サイトのホームページからして《怪しげな雰囲気》を感じさせる印象で、「日本科学者会議」などをひとくくりに敵視するような論調にはなじめません。
 汐見隆文氏はこの分野で献身的に研究と活動を進めた先駆的な人物で、低周波騒音被害に関する著書を多数残しています。残念なことの数年前他界されました

 

  『低周波音の健康被害について』の理解を深めるサイト






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