【 ２０１７年３月７日〜１４日 】 バルト３国・ロシア旅行
３月７日の昼、関西国際空港をたちフィンランド経由でバルト三国のリトアニアの首都・ヴィリュニスに昨日入った。今日の午前中は、ヴィリュニスの市内観光。午後からトラカイに移動し、その後、杉原千畝ゆかりの地、カウナスを訪れる。
【３月８日（水）午前】
【第２日目：リトアニアのヴィリュニスからカウナスまで】
５：３０ａｍ起床－７：００朝食－（出発まで近辺を散策）－８：４０ホテル出発－（歩いて）
「夜明けの門」見学－（バス移動）－９：３０「パウロ・ペテロ教会」－「大聖堂」（カテドゥロス
広場・人間の道の第一歩）－「聖アンナ教会」－（バス）
－１１：３０トラカイ着－（トラカイ城を外から見学）－１３：１０昼食－１４：１５
カウナス城近辺見学－１５：００喫茶店で休息－１６：００旧日本領事館跡（杉原記念館）訪問
－１６：４５同出発－１７：１０ホテル着－チェックインの後、旧市街を散策（スーパーで買い物）
－１９：００夕食（カウナス泊） ［全て現地時間］
昨日は飛行機の中で３回の食事が出たが、どれが昼食でどれが夕食か分からないような時間帯で食べたものだから、胃袋も頭のなかも時間の感覚がマヒしてしまっていたが、さすがに機内の狭さとは違ってベッドの上は寝やすく、ぐっすり寝た後は、すっきりした気持ちで５時半に目が覚めてしまった。
７時の朝食を待って、一番に食堂に飛び込む。出発が若干遅いので、朝食を早く済ませ、近くを散歩してみようと思った。
食堂は半地下の所にあるのだが、このホテルの建物自体が古く歴史を感じさせる。アーチ型の漆喰の壁は趣きがあって気持ちが和らぐ。昨日は、ホテルに入るだけで食事はつかなかったが、今朝のバイキングのメニューは豊富である
【 豊富な朝食バイキングのメニュー 】
今回、このツアーを選んだのは、いわば《消去法》だ。パリやスペイン、オランダはテロの記憶が生々しいし、オーストリア、東欧地域は難民の受け入れやらの問題で、峠は越えたとはいえ、近づきがたい。トルコなど《もっての他》である。スカンジナビアはオフシーズンとはいえ決してツアー代金が安いわけではない。ポルトガルも１つの選択肢だったが日程に会わない。残ったのはロシア、ポーランドとこの地域だった。
【 元ワイン貯蔵庫だったという食堂 】
「バルト３国」なんて、あまり知られていない地域だ。それでも、行ってみようと思ったのは、リトアニアのカウナスに寄って『杉原千畝記念館』を訪問することと、ロシアにも行き、サンクトペテルブルクの『エルミタージュ美術館』がコースに含まれていることだった。『エルミタージュ』にはそれだけのためにゆっくり行ってみたい気はあったが、今後いつ行けるか分からない。今回行っておこうと決める。
チェックアウトの準備を済ませ、散歩に出る。昨晩、買い出しに行った「スーパー」のまえを通り、「夜明けの門」とは反対のヴィリュニス大学の方に向かう。
【 街角の花売り婆さん 】
ちょうど出勤タイムで、古い街並みの石畳の上を車が急いでいくが、どこかのんびりしている。道路わきでは、あちこちで花を売っている姿が見受けられる。
【 ヴィリュニス大学の一角を占める教会の鐘楼 】
ビリエス通りをカテドロス広場までやってきた。右手の木立ちの奥には小高い丘があって、その上に要塞のような建物が見える。ゲディミナス城といって、かつてこのヴィリュニスの街を守る要塞だったそうな。その名の主の「ゲディミナス王」の銅像が大聖堂の前に見える。
【 カテドロス広場と大聖堂・鐘楼 】
そばまで行こうと思ったが、出発の時間が迫っている。ホテルに急ぎ足に戻る。
【 出発の時間が迫るので戻る 】
【 微妙に湾曲する道 】
この旅行では、荷物はすべて自分で運ばなくてはならない。部屋から大きなバッグをバスまで運び、徒歩で「夜明けの門」に向かう。ホテルから２００ｍ程の距離で５分もかからないで着く。
【 城内から見た「夜明けの門」－２階部分の窓にマリアの姿が 】
城外の方向から門の下を、ヴィリュニス大学の学生らしき若い女性が通っていく。自分らの前を足早に通り過ぎるかと思ったら、立ち止まり半回転し、門の上層部の窓からのぞいているマリア像に向かって両手を合わせるではないか。一人だけではない、次に来る人もその次の人も皆そうしている。
手前左手の建物の横から中に入り、門の２階に上る。
【「夜明けの門」のマリア 】
【 マリアを拝む信仰心の篤い人々 】
そこにも朝早くから熱心にお祈りをする人々の姿があった。外部の人間がドヤドヤ押し寄せて観光するようなところではないと悟り、早々に引き上げる。
【 夜明けの門の外側 】
外に出て門の城外側に回る。壁に空いた穴は大砲や銃を撃つためのものだそうだ。
ここからバスに乗り、川を１回渡り、旧市街から少し離れた「ペテロパウロ教会」へ移動する。
この教会の内部には、漆喰の無数の彫刻が施されていて、見事だ。
やはりここでも、熱心な地元の信者が、建物の中に入るなり、祭壇に向かってひざまずき、一礼をする。宗教に対する根本的な違いを感じる。
【 ペテロ・パウロ教会祭壇 】
そこからバスで再び、朝散歩に行った旧市街、大聖堂方面に戻る。
【 ヴィリュニスのメインストリート・ゲティミノ通り 】
大聖堂のあるカテドゥロス広場から西方向に延びる大きな通りは、ヴィリュニス一番のメインストリート・ゲティミノ大通りである。カテドゥロス広場にはゲティミナス大王の銅像があって朝は遠くから見ただけだが、今は目の前にある。
【 ゲティミナス王の銅像－傍らにオオカミがいる 】
広場には、もう一つ記念すべきものがある。ソ連崩壊に先立って、ゴルバチョフの「ペレストロイカ」の追い風を受けて、１９９０年にバルト３国は独立したのだが、それに先立つ１９８９年このヴィリュニスからタリンまでを結ぶ「人間の道」が、３国で２００万人以上の人が参加して、途切れることなく人の手で繋がれたという。その第一歩がこの足跡だ。
【 人間の道の第一歩の足跡 】
出発までにもう少し勉強をしておけばよかったのだが、あとから調べてみると、バルト３国はそれぞれ大変な歴史を背負っていたのが分かる。
帰ってから読んだ本で「バルトの光と風」（河村 務 著、2000年 東洋出版刊）に、テレビ塔の事件にも触れられていたし、ＫＢＧ博物館を訪れたことも書かれていた。そういう所にも訪れてみたい気持ちはあったが、観光ツアーには組み込まれていない。やはり、《個人旅行でないとだめかな》と思う。
【 聖マリア教会 】
【 ステンドグラスが映る窓 】
５０セントを払ってトイレに行った後は、近くの「聖マリア教会」周辺を見て、次の目的地「トラカイ」に向かう。
【 つづく 】
【２０１７年バルト３国・ロシア旅行（その３）
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【２０１７年バルト３国・ロシア旅行第２日目午前・ヴィリュニス市内観光】
