相場英雄の本は、単なる娯楽小説だけでなく、普段の現実=日常生活と深くかかわっているから面白い。『ガラパゴス』(上・下)は圧倒的だったし、前回読んだ『共震』もよかった。 . . . 本文を読む
相場英雄はそれまで名前も知らなかったが、夏に読んだ『ガラパゴス』が圧倒的に良くて、いっぺんに気に入ってしまった。『震える牛』もさっそく読んで、この作家のアイデンティティが分かったような気がした。そして今回の『共震』、思わず身震いしてしまった。 . . . 本文を読む
2016年6月2日付けで書いた私のブログ記事に大きいな誤解(軽率な誤り)があった。7月10ひ発売の『政府はもう嘘をつけない』を読んで(実は発売日前の7月8日に読み終えていたが)、堤未果さんの記述で自分の軽率さを悟った。 . . . 本文を読む
「パナマ文書」とは、「タックスヘイブン」での会社設立の援助を業とする、パナマの法律事務所の《顧客秘密情報》が納められた文書ファイルである。それが南ドイツ新聞社に持ち込まれたが、あまりにも文書量が多いため1新聞社だけでは手に負えず、世界中から専門家やジャーナリストを募り、分析を進めているという。その過程で、世界の第一線に立つ政治家や実業家に交じり、日本人の名も含まれているから、国内でも大騒ぎになっているが・・・。 . . . 本文を読む
この本を読むきっかけとなったのは「京都高齢者大学」の公開講座で、同志社大学の岡野八代さんの話を聞いたことだった。その前に、この本を本屋の店頭で見かけた時は《憲法についての同じような話だ》くらいに思って敬遠していたのだが、読んでみると、なんのなんの興味深い話がいっぱい。世間では《改憲派》やら《護憲派》と勝手に色分けするけど、まじめに憲法のことを考えている人の気持ちは共有できるなと思った。 . . . 本文を読む
インパクトある「老人が始めた戦争で死ぬのは若者」というサブタイトルに惹かれて買ってしまう。なかなか、面白いというか、同じことを論じてもこれだけ見方が違ってくるのが興味深い。いっぺんに書けないので、まずは2人の論評を。 . . . 本文を読む
『モンサント』やGMOに関連する本や映画を、最近たてつづけに読んだり見たりしていたので、以前『ハゲタカ』を読んで、当時猛威を振るっていた「金融資本」のリアルな描写が印象に残っていて、たまたま店頭で見かけた同書を読んでみた。 . . . 本文を読む
「モンサント」はアメリカの巨大企業の名前である。その企業が、かつて何をしてきて、今何を企んでいるかを詳細に明らかにした本。PCBをまき散らし、ベトナムの国土にまき散らしたダイオキシンをアメリカシフに供給し、除草剤「ラウンドアップ」とそれに対応した「遺伝子組み換え食品」(DMO)で食料の世界制覇を企んでいる! . . . 本文を読む
「アベノミクス」の3本の矢で、『企業が儲かれば、滴り落ちる利益で庶民はそのうち潤う』と安倍首は説いたが、そんな嘘っぱちはもう通用しなくなっている。大企業減税で一部の企業は潤い、内部保留をため込む一方、8%に増税された消費税で、個人消費は落ち込み、給与は上がらず(一部の大企業は少しだけ上がって、安倍はそれを宣伝しているが)、さらにこれが10%になったら、庶民の生活はどういうことになるのだろうか。
更に驚くべきことに、この本によれば、《合法的な減税》以外に、ブラック企業と呼ばれている企業を筆頭に《脱税まがい》の本来納めなければならない税金を免れている《有名巨大企業》が多数存在するということだ。 . . . 本文を読む
「クルーグマン+パパンドレウ」の金持ち増税賛成チームと「ギングリッジ+ラッファー」の金持ち増税反対チームの、カナダでの公開討論会の発言を編集した本である。中身を読めば、明らかに『賛成チーム』の方に理がある。 . . . 本文を読む
2008年に『ルポ・貧困大国アメリカ』が、続いて、2010年に続編の『同・Ⅱ』が刊行されて今回のがシリーズ3回目の完結編である。
フリードマンの経済理論が巾をきかせ、世界を闊歩し始めてから、世界各国で『規制緩和と民営化、小さな政府』の標語とする新自由主義政策を掲げる政府が主導権を握り、それと同時に庶民の間には貧困が押し寄せ、格差が広がり、財政危機を口実に福祉や社会保障は切り捨てられ、大企業だけが肥え太ってきた。
今回は、グローバルに展開した多国籍企業が国家機能をも解体し民営化し、自己の繁栄に取り込んでしまう危機を描いたコーポラティズムの最終章である。
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日曜日の晩の9時から放映されて、最近視聴率が30%を超えさらにうなぎ上りだという。堺雅人の演じる『半沢直樹』のキャラクターが当たったようである。
ドラマは毎回見るのが面倒で普段は敬遠している。しかも、すでに数回放映されているというから原作本を先に読んでみることにする。
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