
二年前
浴衣を買った時ね
店先であれやこれや見ていて
目に入った途端 手にとっていて
暫く眺めていたものだから
一緒に行った娘が「買ったら?」って
だけど思い切れなくて悩んでた私
「三度足を運んで、それでもここに在ってくれたら買おうかな・・・。」
「なくなっちゃうよ?」って言う彼女に
「こういうものは縁だと思うから。縁があればきっとあるよ。」って言いながらも
それまでそんな風で幾度か
惹かれたものを傍に置けなかった自分思い出してた
二度目
「あるね。」って二人で笑って
また、暫く眺めてたな
凄く値の張る浴衣じゃなかったんだけど
時間を掛けた分だけ
何か長く傍に置けるような気がして
三度目
ドキドキしながら お店に入って
そこにあるのを見つけた時
もう迷わなかったよ
少し地味目だから
長く着られるかな
夏祭り
今年娘たちは
それぞれのお友達と出掛けるって
「ねぇ、待ち合わせして、少しだけでも会わない?」って言ったら
少し言葉を呑んでるみたいだったから
「恥かしい?ママの浴衣。」
少し心配になって聞いてみた。
「ううん、待ち合わせしよう。」
そう言ってくれた彼女の選んだ浴衣は
若い女性らしく艶やかだったよ
追伸、
今年はきっと
私も緊張する夏祭り
ほんの少しだけ邪魔しちゃうんだ。