河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

茶話130 / 卒業

2024年03月16日 | よもやま話

今日は子供見守り隊の当番日。
いつもの時間に、いつもの交差点へ。
ところが、10分ほど経っても子供が来ない。
15分ほどして、ようやく三人がやって来た。
「今日は学校で何かあるのか?」と尋ねると、「今日は卒業式やがな」と男の子の元気な返事。
「そうかいな、おめでとう!」と言うと、「僕はまだ5年生やがな! 今日は5年と6年生だけが登校や」」と教えてくれた。

小学校の卒業式って全校生徒出席と違うたんかいな?……と思い出そうとしたしたものの、50年以上も前のことなど思い出せない。
当然、自分の小学校卒業の時にどんな気持ちだったのかなど、頭の中の記憶の引き出しの奥に押し込まれて出てこない。
人間なんぞは、古い記憶をどんどん御国押し込めて成長していくものなのだ。
そう独り納得して、6年生らしき子どもには「おめでとう! これから、もっとええこと、いっぱいあるで!」と声をかける。
今日、卒業する子どもは、中学生になればたいへんなのは分かっていて、頑張ろうと思っているだろうから、「頑張りや!」などとは言わない。
小学校の階段を昇った先には、もっといい未来があるのだと思ってほしい。

見守り隊を終えて家に帰ると、植木屋さんが来ていた。
親戚で気心も知れているし、刈った葉っぱは私が掃除するということで安くしてもらっている。
とはいえ、ジャガイモを植えようと思っていたが、やむを得ず中止。
刈り具合を見計らって、一時間おきくらいに葉っぱを集めに行く。
さっぱりとした庭木を見て、頭の中の記憶の引き出しが開いて、奥の奥から一つの記憶がよみがえった。
そやそや、中学校の校則は男子丸坊主だったから、小学校の卒業式の次の日に散髪に行ったわ!
長年伸ばした髪の毛を坊主にするのは抵抗があった。

「これから、もっとええこと、いっぱいあるで!」と声をかけたが、我が身を振り返れば早々に嫌なことがあったのだ。
人生、嫌なことや、その時はどうしようもないことがあるけれど、ええことの方がたくさんあるから!
いやいや、言い訳はするまい。
信じられぬと嘆くよりも
人を信じて傷つくほうがいい
求めないで優しさなんか
臆病者の言いわけだから
( 贈る言葉/詞:武田鉄矢・曲:千葉和臣)


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