並木たより

写真付き日記

風薫る昔なつかし

2016-05-21 10:09:59 | 所感


「風薫る 皐月 (さつき) の森に佇 (たたず) めば 姉に負われし 昔なつかし」

普通なら「母に負われし」と詠むべきところであるが、自分の場合は
母に負われた記憶は空襲時か或いは疎開(被災避難) 時の記憶ばかりだ。
自然の風光を母親と楽しんだ覚えは無い。若い姉達が母替りであった。

「母恋ふる幼き吾をあやさむと 胸寛 (くつろ) げし 若き姉はも」
「乳請 (こ) へば 襟寛 (くつろ) げし大姉の 大き乳房を吾は忘れじ」

記憶が鮮明すぎると云うのも問題である。良い記憶ばかりではないから、
「忘れること」や「忘れられること」が「救い」であることも多くある。

「幼くて 吾がし出でたる過ちを 知る人も皆 亡くなりにけり」 弘彦 




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