大相撲五月場所千秋楽結びの一番での朝青龍のダメ押しと白鳳の体当たりとが、「横綱の品位」論争を呼んでいる。
格闘技なのであるから、勝利を確実にするため「止め」を刺す心情は理解できるという向きもある。大相撲の魅力は「抑制の美」で、勝ちっぷりも負けっぷりも抑えが利いてこそという意見もある。
武術が身上の武士も、武技の長短よりも、清廉・潔白・正直という武士道精神こそが重んじられていた。
技術者倫理が問われている。倫理道徳の倫理とはニュアンスを異にする、職人「気質(かたぎ)」とか、「技術者精神」と言う意味での「倫理」であって、品位と言うべきエートスのことなのである。
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