ヲノサトルの
恐縮ですが育児中!
17. 年中行事
日本の美しい伝統を守るためにも、決まった行事というものは、きちんと執り行わなくてはならぬ!
取り戻せ日本!
とかそういった国粋主義的な義務感には全く無縁の我が家ですが、いわゆる年中行事は割とマメに行う方だと思います。
お正月はスーパーで買ってきた安物の鏡餅を飾り「日本人たるもの、正月はお屠蘇と決まっておる!」と朝から酒を呑む。
桜の季節になれば「 日本人たるもの、春は花見と決まっておる!」と敷物を広げて昼間っから燗酒をキメる。
ハロウィンには「日本人たるもの、えーと……ドリンクorツイート…だったっけ?」などと錯乱しながらワインを飲る。
クリスマスには「聖夜じゃあ!今夜ばかりは国籍など関係なし!無礼講で、主も酒らしゅしゅしゅ!」などとわけのわからない事を叫びつつシャンパンを開ける。
あの、それって行事というか、 酒を呑んでいるだけじゃないの?と訊かれたならハイそうですと答えるほかありませんが、一応は「子どもに四季折々の思い出を残す」という大義名分があるのです。
育児生活は、平坦な戦場 。
経験者には同意していただけると思いますが、乳児期など、朝から晩まで哺乳や食事の用意にオムツの処理……と、同じような事を毎日延々と繰り返すわけです。
この「終わり無き日常」に、四季折々の行事という「祭り」をもって、何がしか変化をつけたいと願う親の気持ちを、誰が責められましょう。
そういったイベントを待ちわびる気持ちの強さは、盆正月の休みや、お伊勢参りを、指折り数えて楽しみにしていた江戸時代の奉公人のようです。(江戸時代を見てきたわけではありませんが)
何のことはない、口では「子どものため」と言いながら、実は自分がハメを外したいだけだったりするんですよね。
もちろん保育園・幼稚園・学校などに通うようになれば、そこの主催行事に自ずと参加する事になるわけですが。「無所属・新人」の間は、自らイベントを開催するほかありません。
近年はクリスマスの時期に郊外のベッドタウンなどを歩いていると、玄関や庭先などに「何のお店ですかーッ!」とツッコミたくなるぐらい過剰にデコレーションしている一軒家があったりします。
ああいった「家デコ」を見かけるたびに、「ああ、この家もまた"子どものため"と言い訳しながら、延々と続く日常への閉塞感を束の間のイベントで打ち破ろうとしているのだな。うん、うん、わかるわかる…」と決めつけて、なんとなく連帯感を抱いている当方。
勝手に仲間にしてしまって、いやはや全く恐縮です。
明和電機ジャーナル 第19期 第5号 (2012年1月15日発行) 所収, に加筆訂正
16. クルマと鉄道 < 恐縮ですが育児中!>18. 映画
恐縮ですが育児中!
17. 年中行事
日本の美しい伝統を守るためにも、決まった行事というものは、きちんと執り行わなくてはならぬ!
取り戻せ日本!
とかそういった国粋主義的な義務感には全く無縁の我が家ですが、いわゆる年中行事は割とマメに行う方だと思います。
お正月はスーパーで買ってきた安物の鏡餅を飾り「日本人たるもの、正月はお屠蘇と決まっておる!」と朝から酒を呑む。
桜の季節になれば「 日本人たるもの、春は花見と決まっておる!」と敷物を広げて昼間っから燗酒をキメる。
ハロウィンには「日本人たるもの、えーと……ドリンクorツイート…だったっけ?」などと錯乱しながらワインを飲る。
クリスマスには「聖夜じゃあ!今夜ばかりは国籍など関係なし!無礼講で、主も酒らしゅしゅしゅ!」などとわけのわからない事を叫びつつシャンパンを開ける。
あの、それって行事というか、 酒を呑んでいるだけじゃないの?と訊かれたならハイそうですと答えるほかありませんが、一応は「子どもに四季折々の思い出を残す」という大義名分があるのです。
育児生活は、平坦な戦場 。
経験者には同意していただけると思いますが、乳児期など、朝から晩まで哺乳や食事の用意にオムツの処理……と、同じような事を毎日延々と繰り返すわけです。
この「終わり無き日常」に、四季折々の行事という「祭り」をもって、何がしか変化をつけたいと願う親の気持ちを、誰が責められましょう。
そういったイベントを待ちわびる気持ちの強さは、盆正月の休みや、お伊勢参りを、指折り数えて楽しみにしていた江戸時代の奉公人のようです。(江戸時代を見てきたわけではありませんが)
何のことはない、口では「子どものため」と言いながら、実は自分がハメを外したいだけだったりするんですよね。
もちろん保育園・幼稚園・学校などに通うようになれば、そこの主催行事に自ずと参加する事になるわけですが。「無所属・新人」の間は、自らイベントを開催するほかありません。
近年はクリスマスの時期に郊外のベッドタウンなどを歩いていると、玄関や庭先などに「何のお店ですかーッ!」とツッコミたくなるぐらい過剰にデコレーションしている一軒家があったりします。
ああいった「家デコ」を見かけるたびに、「ああ、この家もまた"子どものため"と言い訳しながら、延々と続く日常への閉塞感を束の間のイベントで打ち破ろうとしているのだな。うん、うん、わかるわかる…」と決めつけて、なんとなく連帯感を抱いている当方。
勝手に仲間にしてしまって、いやはや全く恐縮です。
明和電機ジャーナル 第19期 第5号 (2012年1月15日発行) 所収, に加筆訂正
16. クルマと鉄道 < 恐縮ですが育児中!>18. 映画
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