ヲノサトルの
恐縮ですが育児中!
15. ヴァカンス
夏休み、子どもと南の国に行ってきました。
父と子、2人きりでの海外は初めてです。旅先で何かあっても頼れる人はいない。
いざという時のために、まずは現地の病院や警察、大使館などの連絡先をリストアップ。
パスポートや写真や保険証のコピーも作りました。
迷子札に薬に懐中電灯、アーミーナイフ、非常食、非常酒…と震災対策なみに準備も整え、過剰な心構えで出発しました。
幸い、何のアクシデントもなく旅を終えることができましたけどね。
行き先はマレーシアです。
まずは首都クアラルンプールに着いて数日間、アジアのストリート感覚に身を慣らす。
そこから北ボルネオ島に飛んでリゾート三昧。ビーチやプールでリラックスしたり、オランウータンの餌付けや熱帯雨林のリバークルーズといったネイチャー系のアトラクションに参加。
たっぷり自然を満喫してから再び首都に戻って泊まり、その後に帰国という計画でした。
日本からボルネオへは直行便が無いので、どうせトランジットするならアジアの都会も楽しんでしまおう、という欲張りな発想だったのですが、これが大正解。
島では脳が溶けて流れ出すほどまったりと過ごしていたので、そのまま帰国したら精神的なリハビリに数週間を要したはずですが、都市で緊張感とスピード感を取り戻せたので、帰国当日からすかさず業務モードにカムバックできた次第。
そういえば以前、このコラムに「子連れの旅はとにかく大変!」という内容を書きました。
そこに挙げた「荷物がかさばる」「自分はリラックスできない」「好みの食事もできない」といった欠点も、乳児の頃に比べればずいぶんラクになったのは、嬉しい発見でしたね。
ただし今度は手がかからなくなってきたかわりに、子どものニーズにも対応しなければならなくなってきた。
ショッピングモールや免税店を冷やかせば、100m先からでもオモチャ売場を発見する息子の視覚、いや嗅覚たるや、ボルネオの野生動物のごとし。
あげく、長時間滞在。あげく、何か買わされる。
また、当方は屋台やローカルな食堂に入るのが大好きな性癖ですが。
現地のフードコートなどで
「このココナッツソースってのが辛くて美味いんだよね、食べてみる?」
なんて振ってみても、子どもの答えは
「そんなわけのわからないもの、食べたくない」。
結局、ルームサービスで、東京で食べるよりも不味くて、目の玉の飛び出るような価格のピザなどを注文させられる始末。
これではまるで
「なぁ、今度の夏はワシと旅行に行かへんか?」
とオネーチャンを誘ってアジアに来たものの、
「日本に比べたら安いじゃーん?このバッグ買ってぇ!」
などと、めちゃめちゃ散財させられてしまい、あげく
「…て言うかぁ、アタシ辛いもの苦手だしぃ」
などと拒否られて、好みの食事にもつきあってもらえない。
そんな、違った意味の「パパ」みたいじゃありませんか。
ま、しかし、それでも、こりずに来年もまた行くと思いますけれどね、子連れ旅行。
何のことはない。当方が南の島に行きたいだけ。
全く恐縮です!
明和電機ジャーナル 第19期 第3号 (2012年9月15日発行) 所収, に加筆訂正
14. 時間 < 恐縮ですが育児中!>16. クルマと鉄道
恐縮ですが育児中!
15. ヴァカンス
夏休み、子どもと南の国に行ってきました。
父と子、2人きりでの海外は初めてです。旅先で何かあっても頼れる人はいない。
いざという時のために、まずは現地の病院や警察、大使館などの連絡先をリストアップ。
パスポートや写真や保険証のコピーも作りました。
迷子札に薬に懐中電灯、アーミーナイフ、非常食、非常酒…と震災対策なみに準備も整え、過剰な心構えで出発しました。
幸い、何のアクシデントもなく旅を終えることができましたけどね。
行き先はマレーシアです。
まずは首都クアラルンプールに着いて数日間、アジアのストリート感覚に身を慣らす。
そこから北ボルネオ島に飛んでリゾート三昧。ビーチやプールでリラックスしたり、オランウータンの餌付けや熱帯雨林のリバークルーズといったネイチャー系のアトラクションに参加。
たっぷり自然を満喫してから再び首都に戻って泊まり、その後に帰国という計画でした。
日本からボルネオへは直行便が無いので、どうせトランジットするならアジアの都会も楽しんでしまおう、という欲張りな発想だったのですが、これが大正解。
島では脳が溶けて流れ出すほどまったりと過ごしていたので、そのまま帰国したら精神的なリハビリに数週間を要したはずですが、都市で緊張感とスピード感を取り戻せたので、帰国当日からすかさず業務モードにカムバックできた次第。
そういえば以前、このコラムに「子連れの旅はとにかく大変!」という内容を書きました。
そこに挙げた「荷物がかさばる」「自分はリラックスできない」「好みの食事もできない」といった欠点も、乳児の頃に比べればずいぶんラクになったのは、嬉しい発見でしたね。
ただし今度は手がかからなくなってきたかわりに、子どものニーズにも対応しなければならなくなってきた。
ショッピングモールや免税店を冷やかせば、100m先からでもオモチャ売場を発見する息子の視覚、いや嗅覚たるや、ボルネオの野生動物のごとし。
あげく、長時間滞在。あげく、何か買わされる。
また、当方は屋台やローカルな食堂に入るのが大好きな性癖ですが。
現地のフードコートなどで
「このココナッツソースってのが辛くて美味いんだよね、食べてみる?」
なんて振ってみても、子どもの答えは
「そんなわけのわからないもの、食べたくない」。
結局、ルームサービスで、東京で食べるよりも不味くて、目の玉の飛び出るような価格のピザなどを注文させられる始末。
これではまるで
「なぁ、今度の夏はワシと旅行に行かへんか?」
とオネーチャンを誘ってアジアに来たものの、
「日本に比べたら安いじゃーん?このバッグ買ってぇ!」
などと、めちゃめちゃ散財させられてしまい、あげく
「…て言うかぁ、アタシ辛いもの苦手だしぃ」
などと拒否られて、好みの食事にもつきあってもらえない。
そんな、違った意味の「パパ」みたいじゃありませんか。
ま、しかし、それでも、こりずに来年もまた行くと思いますけれどね、子連れ旅行。
何のことはない。当方が南の島に行きたいだけ。
全く恐縮です!
明和電機ジャーナル 第19期 第3号 (2012年9月15日発行) 所収, に加筆訂正
14. 時間 < 恐縮ですが育児中!>16. クルマと鉄道
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