ウィッシュ研究所

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仏教とカウンセリング-1

2009-03-01 | 産業カウンセリング

仏性
 今回は「カウンセリングと仏教」についてお話しします。いま、広く行われているカウンセリング諸理論は、フロイトの精神分析で100年、ロジャーズのクライエント中心療法で50年の歴史しかありません。そして、現在でもそれらの方法が確立されているとは言いがたい段階です。一方、仏教の創始者“ブッタ”は2500年も前から既にカウンセリングを行っているのです。そうして長い年月を経て、仏教は成熟した“こころの援助者”となっているのです。では、なぜ仏教が「歴史を持ったカウンセリング」といえるのでしょうか?それは多くの点で、現在行われているカウンセリングと仏教の教えとは共通点を持つからです。では2~3の例を挙げてみましょう。
 仏教では人はすべて「仏性」=「仏様」を持っている・・と考えています。つまり人は誰でも仏になれる・・と言うことです。罪を犯した人でも、立ち直って立派な人になれると考えています(ここがキリスト教の「原罪」と根本的な相違点です。)。カウンセリングの基本も、クライエント〈援助される人〉の立ち直る力を信じることにあります。カウンセラーとはクライエントを治すのではなく、クライエント本人の中にある治癒力を信じて、クライエント自らが立ち直っていくことを援助するものなのです。人のなかに“仏性”をみる「仏教」と、クライエントを“信じる”「カウンセリング」とは“悩める人へのまなざし”が同じものであるのです。
次回は仏教の基本の二つ目、「縁起」についてお話します。



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