with Anne

SCOUSE HOUSEさんのメルマガに寄稿した
2019年までのサッカー観戦記。
そしてこれからの旅の記録です。

第38話《シャルトルのノートルダム大聖堂!》

2023年04月29日 | 2012年パリ・モンサンミッシェル

 

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何とか集合時間に広場に到着

「どこ  どこに集合

キョロキョロしていると派手な上着の男性が声を掛けてきました。

「ごめんなさい」ツアー客に分かるように蛍光塗料で会社名が書かれている上着です。

「まだ暗いし、雨が降っていて傘も必要な旅行なんて

旅行会社の方は参加者を集めるのに必死なようです。雨に濡れながら広場を走り回っています。

参加者は屋根のある場所に集められ点呼をしてバスを待ちます。

「パリの市街地だもんね。バスが先に待っているわけにはいかないよね

集まったところでバスがどこからか来て乗車が始まります。

 

雨のためか集合時間を少し過ぎてバスに乗車。

バスは雨のパリを後にします。

「これから行く先々は雨大丈夫かなあ・・・」

「私は晴れ女だもん 頑張れ

最初はもう一つのノートルダム大聖堂に向かいます。

「シャルトル大聖堂と呼ばれていて、世界遺産になっているノートルダム大聖堂なんだよね

パリから南西方向のユール川のたもとにある街シャルトル。

ノートルダム大聖堂はこの街のシンボルなのだそうです。

「ノートルダム大聖堂って世界各地にあるって知らなかった

聖母マリアに捧げられ名付けられたフランス語圏には各地にある教会。「ベルギーやカナダ ルクセンブルグにも

「へえ、 そうなんだあ

 

「昨日はシテ島のノートルダム大聖堂を見学したばかり

ノートルダムとは「私達の貴婦人」の意味で聖母マリアのこと。

「だからノートルダムと呼ばれる大聖堂や教会や寺院ってたくさんあるの」「勉強になるなあ

シテ島のノートルダム大聖堂ももちろん世界遺産です。

シャルトルのノートルダム大聖堂は世界で一番ステンドグラスが美しい大聖堂。

「すごい楽しみ

 

最初の世界遺産の見学シャルトル大聖堂では到着した時には小雨。

「パリで雨だったのが小雨になって来たよ

ちょっと気持ちも晴れてこれからシャルトルの大聖堂を見学します。

大聖堂の前に到着しました。「シテ島のノートルダム大聖堂とそっくり

『上へ上へ 天へ天へ と見る者を引き上げる不思議な力

ノートルダムと呼ばれた大聖堂は各地で高さを競っていたそうです。

「当時の技術を考えたら凄いよね

 

ツアーガイドさんに連れられて大聖堂の中に入ります。

「光を集めたゴシック建築なんだって

前日の大聖堂以上に素晴らしいステンドグラスが目を奪います。

「シャルトルブルー」シャルトルのノートルダム大聖堂は世界一と言われるほどのステンドグラスの美しさ

「薔薇窓は太陽の位置によって表情が変化

この美しいステンドグラスの窓は一日中ここで過ごしていて全く退屈することはないほどって聞いても納得です。

 

ステンドグラスの柄には一つ一つ意味があって当時の暮らしを垣間見ることが出来るそうです。

「ガイドさんが一緒だとポイントが分かっていいなあ

礼拝の時に大司教さんが座るらしい場所には見事な彫刻

これから外側の彫刻も見学です。「わあ  傘が要らなくなった

シテ島の大聖堂のように扉の周辺は見事な彫刻です。

「ガイドさんがその意味を説明してくれるのはとても嬉しい

説明を聞きながら彫刻をじっくり見学します。

『色々なちょっと変わった動物たちや馴染みのある動物』『当時の生活を伺える道具を持った人々や天使

「面白いですねえ

 

大聖堂の外観は凹凸も多くて美しかったステンドグラスの窓も多くて驚き。

「それもそのはず

シャルトル大聖堂ほど古い時代のステンドグラスが大量に残っている教会は他にはないらしいです。

そのため『シャルトル大聖堂は大きな美術館 』と呼ばれるほどのステンドグラスだそうです。

『シャルトルのステンドグラスを見てしまった後では、他のどの教会のステンド グラスを見てもさほど感動しなくなってしまう』

そんな風に言われるのも見学した後では納得です。

「パリからさほど遠くないシャルトルのノートルダム大聖堂

「ステンドグラスを楽しむためには『晴れた日』に訪ねてくださいね

 

このシャルトル大聖堂のすぐ横にはステンドグラスの専門学校もあります。

現代でもインテリアや建築物にステンドグラスを取り入れることも多いそうです。「留学生も多いんだあ

こんな素晴らしいステンドグラスを毎日見られて制作の勉強も出来る学校。

「夢も膨らむよね

大聖堂の見学が終えるころには青空も見えるようになりました。

「もしかしてやっぱり私って晴れ女

 

 

 

 

続く

 


第37話《小旅行のスタートは相変わらずハプニングから!》

2023年04月29日 | 2012年パリ・モンサンミッシェル

 

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「キャー 起きなきゃ

小旅行に出発の朝です。

小さな手荷物に洗面用具を入れて1泊2日の旅。

スーツケースもパソコンもアパルトマンに置いて行きますよ。

「目覚ましで起きるのって緊張するなあ

早起きが苦手だから旅の計画は時間で縛られないようにしているんです。

窓からまだ暗いパリの街に目を移してお天気を確認。

「小雨が降っているの」パリを離れる日はなんとパリが雨。

「昨日まで雨の心配がなかったのに不思議~

 

「手荷物にはツアーの予約確認書を入れたし

「忘れ物ないよね

「アパルトマンにはしっかり鍵を掛けて鍵を無くさないようにしなきゃ。」

まだ暗いけれど地下鉄の駅は近いから安心です。

ホームに降りるとこんなに早い時間なのに、日本人の女性達の姿がありました。

「彼女たちもツアーかなあ

ちょっと衣類が入る位の手荷物にカメラを持っています。

パリからは多くのツアーが出ているからきっとどこかに小旅行なのかもしれないですね

「どこに観光に行くんだろう・・・」

「ボーッ

「あっ 私ったらカメラを持ってない

 

まだマドレーヌの駅のホームです。

「たいへんなことに気が付いた

日本人の女性達の姿を見ていて自分がカメラのないことに気が付いたんです。

「モンサンミッシェルに行くのにカメラがないなんて

「あり得ない~

ツアーだから集合時間に間に合わなかったらモンサンミッシェルに行けません。

でもこれからモンサンミッシェルやロワール地方の美しいお城を訪ねるんです。

「カメラが無いのもあり得ない

「迷う どうしよう

「アパルトマンは駅からすぐ近くだし間に合うかも。」

「少し早目に出たから大丈夫だよ

ここはカメラを取りに戻ることに決めました。

駅からすぐと言ってもこうなると遠いのが地下鉄の駅。

「地上に上がるまで時間がかかる

カルネを一枚無駄にしたなんて気が付かないくらい慌てて改札から出ました。

「道路までまた階段だあ

アパルトマンまでは緩やかな坂道って気が付きました。

「ハァッ  ハァッ

日頃の運動不足を反省しながらアパルトマンに到着。

ドアを開けるとすぐ脇の台にカメラが置いてあります。

「忘れないように出入り口のドアの脇に置いていたのに~

同じ道をまた駅に戻って急いで地下鉄に乗車。

「何とか間に合いそうだよね

「駅に近いって本当に大切だよね

 

日曜日に下見したパレロワイヤル前の広場に向かえばいいから簡単ですね。

ツアーの集合は6時半。この時期のパリはまだ真っ暗です。

ピラミッド駅で下見の時のように地上に上がります。

「オペラ座を背中に歩いたらパレロワイヤルに向かっていることだったよね

「暗くてオペラ座が見えない 」「下見しておいて良かった~

一度歩いているお陰でオペラ座が見えなくても何となくどちらに歩いたら良いのか分かります。

「想定外ってあるんだよね

「私の場合はあり過ぎかあ

「朝から緊張したなあ

 

 

 

 

続く

 


第36話《パリのアパルトマンのご近所さん》

2023年04月29日 | 2012年パリ・モンサンミッシェル

 

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アパルトマンに一旦お土産や商品を置いてサンジェルマン・デ・プレに移動。

「だって前回行けなかった雑貨屋さんがあるもの

月曜日にはオデオン方向だったので反対方向の雑貨屋さんを訪ねます。

「サンジェルマン・デ・プレからひと駅サン・シュルピス辺りまで歩きましょ

サン・シュルピス辺りは広場に噴水や大きなサン・シュルピス教会があります。

「広場に面してオープンカフェも気持ち良さそう

ガイドブックでは特別お薦めになっていないから観光客が見当たらない分素敵です。

「お目当ての雑貨屋さんがありましたよ

こちらにはやっぱり雑誌などで紹介しているから外国のお客様がお買い物をしていました。

「このお店って洗練された感じの雑貨が並んでいるよ」偶然おしゃれな雑貨屋さんに出会うのも楽しいですね。

「そうだ 今日はパリ買付の最終日

「郵便局が閉まらないうちにアパルトマンに戻らなきゃ

買い付けたものやお土産を日本に送ってしまわないと明日から小旅行です。

 

「ここまで来たからサンジェルマン・デ・プレのモノプリでワインとお惣菜を買って行こう

サンジェルマン・デ・プレのモノプリは規模がかなり大きいんです

フランスらしい綺麗なお惣菜がたくさん並んでいたけど前回は雑貨だけのお買い物でした。

「その時本当はお惣菜とワインを買いたかった

チーズやゼリー寄せやシーフードの売られている地下一階を訪ねます。

「サーモンとクリームチーズのゼリー寄せってお洒落で美味しそ う

「もちろんワインも選ばなきゃ

そして列の短そうな男性のレジに並びました。

「もうすぐ私の番ね

 

その時です

レジの男性が私を見てなぜかニコニコ

「なぜ私を見て笑ってるの

「私って何かおかしい

「それとも知り合い」男性の親しげな笑顔がどうしても理解出来ません。

「いや 知り合いである訳ないよね

「フランス人の知り合いはいないし

「フランス語出来ないのに知り合いがいる訳ない

会話が出来ない私は彼にどんなリアクションしていいか分かりません

「ついに私の番が来ちゃった

「ボンジュール・・・」

彼は笑顔で『ボンソワール』と返してくれます。

「あっ もうボンソワールだった

私ったらかなり焦っちゃっているなあ

「マドレーヌ寺院で知らない男性に声を掛けられたときは日本語だったもん。」

日曜日に声を掛けられた時は流暢な日本語を話す男性でしたよね。

「フランス語で話しかけられても

「誰 誰よ~

「ダメ~ ダメだ対応は無理

こんな時ってどんな対応していいのか分からないんです。

彼が私の品物に何だかいちいち楽しそうにリアクションしているのをやり過ごす長く感じる時間。

やっと私のレジでの計算も終わりカードを渡して精算すれば終わりな所まで来ま した。

 

その時です 突然私に朝の光景が浮かびました。

「思い出しました

「今朝会った方だ

今朝はちょっと遅くアパルトマンを出てシテ島に向かいました。

6階エレベーター前で同じ階の男性とお会いしたんです。

「ボンジュール

アパルトマンの共有部分でお会いしたら当然お互いに笑顔で挨拶。

彼はエレベーターの扉を開けて私を先に乗せてくれたんです。

「やっぱりフランス人の男性ねえ

あとから彼も乗り込んで一緒に1階へ。

エレベーターを降りてお別れしました。

 

「今朝お会いした男性じゃない

「つまり同じアパルトマンの住人さんってことよね

「しかも同じ階の住人さんね

「サンジェルマン・デ・プレのモノプリがお勤め先だったんだあ

彼はお仕事中だから上着を脱いでワイシャツ姿。

私は観光をしていたから朝と同じコート姿です。

「それにアジア人の私は目立つよね。」

「キャ 手提げのエコバックだって朝から一緒。」

「これじゃあ彼からはひと目で分かりますよね

アパルトマンだからパリの方が日常を過ごしている空間です。

「こんなことがあっても当たり前だよね。」

「えっ もしかしたら彼は同じフロアーに日本人が引っ越してきたと思ったかも

アパルトマンで過ごしていたらこんな偶然にも遭遇しました。

「フランス語が喋れないからお友達になりようもないよね

「それってちょっとガッカリ

 

 

 

 

続く