言わなければならない事は言わないと前には進まない

生活する中において言わなければならない事や、他の記事で共感したことなどを中心に。今その時の思いを表す。

20120516「再稼動容認」あきれた舞台裏 おおい町議会 /ふざけた議長の顔と名前を覚えておこう

2012-05-22 22:34:55 | 言いたいことは何だ

20120516「再稼動容認」のあきれた舞台裏 おおい町議会



おおい町議会の再稼働決定の現場を知って下さい。. 
こんなふざけ議長によって、再稼働が決定ですか??
 初めから聞く耳を持たない議長は、十分な話し合いも、住民からの声を取り上げようともせずに結論!
 



Beaucoup2011 さんが 2012/05/17 に公開
ジャーナリスト吉冨有治が緊急取材。

おおい町議会で再稼動の是非について討議したわけですが、最後の最後になって、唖然とするような場面に遭遇したという。

14日、おおい町議会は大飯原発再稼動を容認する見解をまとめ、町長に伝えた。
国中の視線が向けられている大飯原発の再稼動問題。
議会はどのように議論を行い、地元の意見をまとめたのだろうか。

審議期間、1週間。これがその実態である。
この審議は先週月曜日から始まっていたが、議会の原則に反し、非公開で進められていた。
それが金曜日になって突如公開された。

審議でもめたのは、先月開かれた町民説明会の取り扱いだった。
説明会では8人の住民が意見を表明したが、その多くが再稼動に慎重な内容だった。
これに対し、議長が住民の意見を軽視するような発言をしたため、議員から意見が相次いだ。


  http://s.ytimg.com/yt/img/pixel-vfl3z5WfW.gif
http://s.ytimg.com/yt/img/pixel-vfl3z5WfW.gif

評価の高いコメント





  • 人をナメくさるにもほどがある。こんな男が議長でございと大手を ­振って町を歩けるおおい町ってどんな町なんだ。
    akaihasi 1 日前 3 http://s.ytimg.com/yt/img/pixel-vfl3z5WfW.gif
     


  • 何ですか、議長の人をバカにした対応は。真剣に議論した議員もい ­るでしょうに、住民の声と共にそれらの意見を集約する立場にいる ­のがこんな男とはもう絶望的です。こんな男を議長に据える大飯町 ­民はさぞ恥ずかしい思いをされていることでしょう。 

  •  反対1は共産党員です。





  • この議長の態度に大飯町の代表者の一人としての認識が全く感じら ­れず、これを見た町民の方たちの憤りは如何ばかりかと思わずには ­いられません。
    女性僧侶のおっしゃっていたことは、大変大事なことだと思います ­。
     


  • 、全くそういった危機感が無く、まさに安易な姿勢しか感じられな ­い無能さぶりだ。
    こういった人を町議会の議長としている大飯町民は大変不幸である ­と言わざるを得ない。




*人を食った記者会見・・・
記者「今日、開始が15分も遅れましたが・・?」
議長「それを話す必要がないと思っています。」
記者「なぜですか?」
議長「お腹が痛くてトイレ行ってました」
吉富「公式見解ですか??」
議長「お腹痛くてトイレ行ってました」
 
記者「最後に一言お願いします。」という質問に
議長「あ!」
議長「・・一言ですやん♪」
記者「集約できた形ですが、感想は・・・」
議長「感想 集約ができました・・という感想です!」
http://s.ytimg.com/yt/img/pixel-vfl3z5WfW.gif

ふざけている議長の様子だけの動画


おおい町議員名簿
 
「おおい町議会」HP より転載
http://www.town.ohi.fukui.jp/sypher/www/assembly/info/detail.jsp?id=2272
 
 
(平成23年5月10日現在)
議席番号 氏名 住所 当選回数 所属党派 備考
1

尾谷 和枝

おおい町鹿野27-5

1回

無所属



2

松宮 史知

おおい町尾内35-25-1

1回

無所属



3

森口 精治

おおい町万願寺10-6

1回

無所属



4

猿橋 啓一

おおい町本郷109-15

1回

無所属



5

浜上 雄一

おおい町大島52-52

1回

無所属



6

今川 直樹

おおい町名田庄中38-2-1

1回

無所属



7

森内 正美

おおい町名田庄下19-9

2回

無所属



8

古石  實

おおい町岡安10-5

2回

無所属



9

小川 宗一

おおい町名田庄三重53-6-4

2回

無所属

副議長

10

中塚  寛

おおい町名田庄挙野22-6

3回

無所属



11

新谷 欣也

おおい町川上104-7-3

3回

無所属

議長

12

松井 榮治

おおい町広岡1-10

3回

無所属



13

中本  茂

おおい町大島28-19-1

4回

無所属



14

猿橋  巧

おおい町本郷124-44

7回

日本共産党




 
*この中で、猿橋巧氏のみ再稼働に反対した。
 
こんな人が議長だと言うことはもちろん驚きですが、
住民からの慎重論を馬耳東風に聞き流し、聞いたことにする狡猾さ、

国民の大事な問題をへらへら笑って軽々しく扱う態度、
終いにはこの悪ふざけ・・
今後の原発稼働の行方を左右しかねない大切な問題でしたが、こんなふうに軽々しく決められたのかと思うと、本当に悔しいです。

命に関わるかもしれない問題をこのような扱い方をされて良いのでしょうか?
新谷議長は、新谷組という建設業をしています。

緊迫 大飯原発再稼働 判断に注目のおおい町長
創業会社は関電と親密



http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-05-18/2012051815_01_1.html

 政府が再稼働を狙う関西電力大飯原発3、4号機の地元、福井県おおい町の時岡忍町長(74)の再稼働に前向きな発言に注目が集まっています。そんな中、関西電力と時岡町長とのただならぬ関係を問う声も強まっています。

公平性に疑問
 おおい町議会は14日、原発再稼働を容認する決議を賛成多数であげました。

日本共産党の猿橋巧町議の反対を押し切ってのものでした。これを受けて、時岡町長は、月内にも判断を示すと思われます。
しかし、親族企業が原発マネーの恩恵をうけていることは、時岡町長の公平性に大きな疑問が残るといわざるをえません。





上杉隆氏:事実を伝えない事が再び始まった:福島を忘れさせない

2012-05-22 22:31:50 | 言いたいことは何だ
東京FMラジオ「The Lifestyle MUSEUM」 2012年5/18(金)
http://www.tfm.co.jp/podcasts/museum/
MP3音声ファイルをダウンロード
 
----- 一部の引用開始-----
福島に住所を移転して活動を再開する予定
現在,複数の拠点を探しています(上杉隆氏)

GPS付きガイガーカウンター
車に搭載すると走行しながら1分ごとに計測して,測定値をGPSを使って

ネット地図にデータを送る.
福島県の会津美里町の町長さんが使っている.

 
上杉氏
イメージ 1GPS線量計は,国が邪魔しています
国会議員の中に「個人が線量を測定してはいけない」
具体的に言うと自民党の石原伸晃さんなどです.
測ることによって本当のことがバレてしまうので
測らせないようにしています.

福島第1原発の近くで計測すると,50μSv/時~100μSv/時です.
(年間で438mSv~876mSv)
事実を隠ぺいしようと,最近ますますひどい.

1時間あたり1千万ベクレルの放射性物質は出ている.
4号機の使用済核燃料プールの危険も改善されてない.

放射能の高い地域に,子どもを戻す事を平気でやっている.
郡山や福島市で非常に線量が高い所がある.
 
「原発」のタブーは無くなってきたが「被曝」とか「放射能」は,タブーですね
今,福島県では甲状腺や血液,「検査をするな」と福島医大の山下副学長が
メールで流している.

福島県の小児科医が「いい加減にしてくれ」と声をあげ始めた.
検査しないで「安全だ」と不安をあおるのは,行政やマスコミです.
マスコミは(福島県で)「放射能」「被曝」という言葉を扱わない.
使ったら「福島の人を傷つけるぞ」という事にしている.
 
日本の本当に悪い癖
戦争に負けているのに「戦争に負けた」と言うと非国民だとされた
事実を伝えない事が再び始まったと思う.

----- 一部の引用終-----
 
過去記事
新聞とテレビ(NHKも)は省庁に情報操作されている:東京新聞は例外
http://blogs.yahoo.co.jp/permer4_4/28148037.html
情報を入手するお勧めの民間ラジオ番組
http://blogs.yahoo.co.jp/permer4_4/28282120.html


「軽減税率」論議にダマされるな:模型飛機さんからの転載記事です

2012-05-22 22:25:09 | 言いたいことは何だ
「軽減税率」論議にダマされるな
(日刊ゲンダイ2012/5/22)

財務省が儲かるだけ

「社会保障と税の一体改革」とやらが衆院の特別委員会で審議入り。そこで突然“焦点”として浮上したのが、「軽減税率」の問題だ。諸外国では生活必需品などが品目によって税率が違うのは当たり前である。だから、増税に伴う軽減税率の導入は自然の流れのように見えるが、だまされてはダメだ。これは、財務省の儲け話に過ぎない。





民主党の増税慎重派のひとりがこう憤る。
「3月末の党内事前審査では、低所得者対策として『軽減税率』の提案もありました。その時はケンもホロロで取り合わなかった執行部サイドが、今になって突然『軽減税率も考慮すべし』とか言い出している。党内手続きの軽視も甚だしいし、党内で議論を進めている『簡素な給付措置』との整合性をどう考えているのか」

特別委では、政府側から軽減税率の導入に前向きな意見が相次いだ。野田首相や安住財務相は「与野党で胸襟を開いて議論を進める」とか「案が出てくるのであれば議論したい」とか言って、自民党に秋波を送っている。大新聞も「低所得者対策の有力な選択肢」「欧州では一般的」などと軽減税率を持ち上げるが、国民はダマされちゃいけない。軽減税率の導入は、財務省を喜ばせるだけの「利権の温床」だ。

元財務官僚で嘉悦大教授の高橋洋一氏が言う。
「軽減税率は法律による線引きが難しい。例えば、新聞はよくて雑誌はダメとか、最後は官僚の裁量で決まります。そこに利権が生まれる。天下り先の確保にもつながる。大新聞が軽減税率にもろ手を挙げて賛成しているのも、自分たちは軽減税率の恩恵にあずかれると思っているからですよ」

逆進性対策というなら、利権の温床を増やすより直接ばらまいた方がいいに決まってる。だいたい、軽減税率の適用を要請している大新聞に、増税の必要性を説く資格があるのか。本気で国家の一大事だというのなら、まずは自分たちがしっかり消費税満額を収めるべきだろう。

「財務省には、民主党案に盛り込まれた『歳入庁』を潰したいという思惑もある。歳入庁は税金と社会保障料を一体として徴収するため、低所得者対策の『簡素な給付措置』を行う上で役立ちます。しかし、軽減税率を導入すれば、低所得者対策になるから、簡素な給付措置は不要。すると、歳入庁をつくる必要もなくなるという論法です。財務省は野田政権が自民党案を丸のみすることを見越し、当初から自民党の修正案に軽減税率を盛り込むべく画策していた。藤井税調会長は反対していますが、ポーズに過ぎません。だって、民主党側が全員賛成してしまったら、おかしいでしょう? それなら最初から民主党案に入れておけばいいという話になる。増税推進派にしてみれば、自民党サイドから、民主党案とは違う修正案を出させ、与野党協議を経て成立という形が望ましい。その先にあるのは、増税大連立ですよ」(高橋洋一氏=前出)

こんなデキレースに時間と税金を費やしている場合なのか。増税しか頭にない野田のおかげで、国会は一体改革特別委しか動かないという異常事態になっている。今国会の法案成立率は、菅政権をも下回って過去最低ペース。「消費税談合国会」の汚名を歴史に残すことになりそうだ。

 
                  (mokeihikさんの許可を得て転載してます)


原発ヨイショの文化人・タレント

2012-05-20 23:56:06 | 言いたいことは何だ
 
イメージ 1

 
「町長選挙で50万、旅行に誘って1万円、
  チラシ配って5千円。印鑑集めりゃ金と酒、 
  金が欲しけりゃ中電さ。
                          原発推進ヨヨイのヨイ!」
                 (祝島住民・作『上関原発音頭』)

 
■タレントの内では例外中の例外といってよい反・原発タレント山本太郎が、横浜の太陽光(ソーラー)会社に就職!したと、ニュースで報じていた。タレント事務所の社長は「タレントを廃業するな、事務所を辞める必要もない」と言ってくれたのだが、あちらこちら(原発ムラ住民とそのおこぼれをもらっている連中)からイヤガラセや圧力がかかり、「事務所にこれ以上迷惑はかけられない」と言って、事務所を辞めた。廃業だ。何しろ、佐賀県庁(九電とズブズブの古川知事)に抗議に行った山本を、「不法侵入」で訴えたりする卑劣な原子力ムラのパシリまでいるのだ。
 
■だから無名の若手お笑い芸人集団「原子力船隊スイシンジャー」(その名も:東電レッド・経産省ブルー・マスコミホワイトの3人)のような、反原発グループは本当に数少ない。芸能界では創価学会と原発批判批判はタブー中のタブーなのだ。だから原子力ムラをからかう彼らの唄「利権! 天下り! スポンサー!、原子力からの撤退は致しません!Get Get Get 原発マネー!」は決してTVでは流れない。
 
ビートたけし3・11の9ヵ月前にこう言っていた…原発を批判する人はすぐに「地震がきて原子炉が壊れたらどうする」とか言うけど、原発は地震が起きても大丈夫なように造ってあるはず。地震が起きたら原発へ逃げ込むのが一番安全だったりして」(2010年6月号/『新潮45』)…で、たけしは地震と津波でメルトダウンどころかメルトスルーしてしまった福島原発に、“一番安全”だから逃げ込んだのか? 否、口を拭ったまま相変わらず下卑た茶々を入れるだけの『TVタックル』などにのうのうと出演して、ン億円だかのギャラをもらっている。
 
■漫画家の弘兼憲史もひどい。基地の町岩国生まれなのに、基地問題にまったく関心がなかったという呆れたアホである。陰気なファシスト安倍晋三政権では、教育審議会の委員になって“井戸端会議”に名を連ねていたが、何か気のきいたコトをひとつでも言った記録はない。どうやらタダの草の根ウヨ程度のようだ。原発についても「スリーマイル島の事故があって逆風にさらされてきた原発が、ここにきて脚光を浴びているんですね」などとタワゴトをぬかしている。原発メーカーのウェスチングハウス社(米)を買収した東芝の格付けが、とたんに下がったことなど御存知ないようだ。世界の金融市場では「原発は投資にはまったく不適格」…これがジョーシキなのだ。同じ早稲田漫研のみうらじゅんは、東電からけっこうなギャラで四コマ漫画を依頼されたが、「オレみたいなのにそんな高いカネくれる会社は信用できない」と断った。
 
■カネに汚い脱税男・脳科学者(らしい)茂木健一郎も原発ヨイショ組だ。商売道具の脳を引き合いに出してこうおっしゃる ━ 「脳はある事象に関して、知識がないと恐怖をおぼえる構造になっている。原子力の仕組みもリスクの分かっていれば怖くはない」「私は格納容器の真上に立ってみたんです。まさにウランの核分裂が起きているパワースポットです。思わず“原子炉の上で愛を叫ぶ”という心境になりました」━ だとさ。水素爆発にしろ、メルトダウンにしろ、放射線被爆にしろ、知れば知るほど怖くなるのが原発だろうが。茂木センセよ、今からでも遅くはない。フクシマの1号機でも2号機でもいいから、格納容器の上に立ってたっぷり被爆してから“愛”を叫んで下さい。そうすればあなたの脳についてのハッタリも信じてあげてもいいですよ(笑)。
 
勝間和代…この「市場原理主義の自己責任論者」は、3・11の当日に中部電力のCMに出ていた。たんまり原発マネーの鼻薬が効いているから、もちろん原発ヨイショの女タイコモチだ。「原発事故で死者が出ましたか?」「津波の報道に較べて原発報道はバランスが悪い」などと、被爆者(作業員には死者が出た)の神経を逆撫でするような原発擁護発言をTVで発言したため、ブログが炎上。結局謝罪した。うわべだけにせよ謝罪しただけマシか?
 
■まあ他にも、九電・原発PRアニメを作った松本零士、関西電力CM音楽を書いた中島みゆき、NUMO(原子力発電環境整備機構)のエネルギー・キャラバンに囲い込まれた、みのもんた・北野大・渡瀬恒彦・鈴木杏・野口健・酒井美紀・佐藤B作・浅井慎平・舞の海・森田正光(お天気キャスター)・長島一茂・生島ヒロシなどなど腐るほどいる。星野仙一も「原発はCO2を出さないエコ」などと連日中電のCMに出ていたっけ。東電CMに出ていた福島出身の“根性”だけがウリの“野球おバカ”中畑清もいた。しかし広島で被爆した野球選手・張本は一切出ない。
 
■東工大卒の思想家吉本隆明はこういう ━ 「原発は航空機より安全です。科学技術は中立であり、危険であろうとなかろうと政治が入り込む余地はないのです」と。しょせんこの人も「科学ニュートラル神話」の進歩史観だった。だったら吉本よ、「原爆も技術としては中立です」と、なぜ生前に言わなかった? 言えなかったでしょう。人を殺すための銃や大砲・毒ガスが技術的に“中立”などと言えるのか? ここらあたりにも吉本の近代主義者の限界がみえる。いかなる科学技術も人間が発明したのであり、政治的に100%中立などという人間は存在しないからだ。
 
                          -  了  -
 

消費税の政治学  田中良紹:模型飛機さんからの転載記事です。

2012-05-20 23:45:45 | 言いたいことは何だ
消費税の政治学  田中良紹
(THE JOURNAL 2012年5月18日)
http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/05/post_300.html

 消費増税を決める国会審議がようやくスタートした。連休前にもスタートするはずであったが会期末まで1ヶ月という時点でのスタートである。審議の先行きは不透明で、野田総理の増税路線を後押ししてきたメディアに疑心暗鬼が生まれつつある。

 そもそも自分たちだけは消費税の適用除外にしてもらおうと、財務省に尻尾を振って増税路線を推進するメディアにまともな消費税報道など出来るはずもないが、メディアは増税をマニフェストに掲げた自民党とマニフェストを覆して増税に政治生命を賭けると言い切る野田総理のタテマエを信じているだけだから現下の政治を読む事が出来ない。




 私は昨年11月のG20で野田総理が消費増税を国際公約し、消費税政局がスタートしてからメディアの「話し合い解散」とか「小沢抜き大連立」とかの報道に疑問を呈してきた。それは一方の「願望」を代弁しているだけで、いささかも政治を読み解いてはいないからである。波乱万丈が予想される政局を読むためにはまず与野党の本音を探る必要がある。

 野田政権が誕生してから行なわれた3回の党首討論は壊れたレコードのように同じ議論を繰り返した。自民党の谷垣総裁の発言からは野田総理の「不退転の決意」を信用していない様子が分かる。だから与野党協議を求められてもそれに乗れない。「閣議決定をするのが先だ」とか、「マニフェストを変更しろ」とか、「民主党内の反対派を切れ」とか次々に条件をつける。そして最後に必ず「一日も早く解散を」と総選挙を迫る。

 自民党は09年の総選挙で議席数を181減らし、結党以来初めて衆議院第一党の座を明け渡した。従って現在の自民党は現職議員に匹敵する数の浪人を抱えている。浪人は早く選挙をやってもらわないと金が持たない。自民党が何が何でも民主党を批判して選挙に追い込もうとするのはそのためである。国民のためにじっくり政策を磨いて政権を取り戻す余裕がない。

 一方で自民党は消費税が選挙に不利である事を誰よりも良く知っている。1979年の総選挙で大平内閣は消費税を掲げて過半数を割り込む大惨敗を喫した。竹下内閣は強行採決で消費税法案を成立させたが、リクルート事件もあって退陣を余儀なくされ、次の宇野内閣が参議院選挙で歴史的敗北を喫した。また消費税を3%から5%に上げた橋本内閣はそのために不況を招いて参議院選挙に敗れ、最近では民主党の菅内閣が突然消費増税を打ち上げてやはり参議院選挙に敗れている。消費税を上げる前でも後でもそれが争点になれば例外なく選挙には負けるのである。

 だから自民党は消費税を選挙の争点にしたくない。しかし野田総理が消費税を成立させてからでないと解散しないと明言しているので成立に協力しないと解散も実現しない。そこから「話し合い解散」とか「大連立」という「願望」が出てくる。「赤信号みんなで渡れば怖くない」にしたいのが本音で、みんなで組んで増税をやれば選挙の争点にはならないと信じたいのである。

 ではそうした「願望」が実現するかといえば簡単ではない。まず第三党の公明党の立場がなくなる。公明党はこれまで自民党と組んできた経緯から「社会保障と税の一体改革」に反対はできないが、増税路線に巻き込まれたくはない。自民党とは逆に消費税法案の成立に反対してから選挙に臨みたい。山口代表は党首討論で毎回「社会保障の中身が分からないのに協力は出来ない」と繰り返している。

 さらに民主党最大勢力の小沢グループが反対している事で「願望」はなお難しい。仮に自民党と民主党執行部が組んで消費税成立を強行すれば民主党は分裂し、消費税を巡って政界は二つに割れる。そうなれば次の選挙は否応なく消費税の実施を認めるかどうかが争点になる。その時「統治構造を変えて行政の無駄を省け」と主張する地方首長の勢力が選挙に参戦してくる。まさに増税路線と統治構造の変革路線とで政界再編が本格化する。

 その時、自民党の中に増税を掲げて選挙に打って出る候補者がどれほどいるか見ものである。同じ事は民主党にも言えるが、消費増税を主張する勢力が選挙に勝って政権を取る保障はどこにもない。世界の趨勢は緊縮財政や増税路線が選挙で敗北し続けている。日本だけが例外になれるかをこれから政治家たちは自問自答する事になる。

 しかも世界最大の財政赤字と言いながら、日本国債の金利は下落傾向にある。増税を急がなければならない理由はない。さらに消費税率25%のスウェーデンが、それでも社会保障を維持できず、年金支給開始年齢を75歳に引き上げようとしている。増税だけではいずれ社会保障は維持できなくなる事の証左である。社会の仕組みそのものを見直さないと少子高齢化には太刀打ちできない事を福祉の先進国が教えてくれている。

 従って国会はそうした視野に立った議論をすべきである。竹下内閣が3%の消費税を決めた時には審議に3ヶ月の時間をかけた。わずか1ヶ月の議論で結論を出す必要などさらさらない。現在の政治は何よりも震災からの復興と原発問題、そして世界経済の動向に目を凝らし、「社会保障と税の一体改革」は長期的視野から時間をかけて議論する事が望ましいのである。

 ところが消費税をかけられると会社が潰れると恐れる新聞社とその系列のテレビ局は、自分たちの利益のために消費増税推進報道を行なって財務省に尻尾を振っている。そのため妙なバイアスのかかった報道が横行する。この消費税政局を読み解くためにはまずはメディアの報道を無視するところから始めなければならないようである。

                                      (mokeihikiさんの許可を得て転載してます)