フィールドワーク通信

広島を拠点にフィールドワーク。カンボジア、インドネシア、市民まちづくり

都市史ノート01

2006-12-21 19:05:51 | 研究室通信
都市を以下のように分類してみよう。 1.古代都市 2.中国都市 3.イスラーム都市 4.ヒンドゥー都市 5.ヨーロッパ都市 6.近代都市 7.植民都市 これまでの都市史では、1.古代都市と、5.ヨーロッパ都市と、6.近代都市が語られるにすぎなかった。基本は西欧都市史である。添付されるかたちで、日本の古代都城と城下町、近代の銀座街計画や日比谷官庁街計画などが掲載される程度であった。 都市史 . . . 本文を読む

頭のよくなるマンション販売へ

2006-11-09 13:37:03 | 研究室通信
頭のよくなるマンションが販売されるという記事があった。 最近、「頭のよくなる家」が話題だ。 ちょっとくやしい。やられた感じ。 「頭のよくなる」という一般ウケしやすい枕詞をもとに、住宅の新しい型の提案を行っている。そのベースとなっているのは、住宅メーカーの提案する住宅の貧困さである。 住宅はただの個室の集合体だ。子どもの自立によいとかなんとかという理由で、子どもに個室が与えられる。 子どもに . . . 本文を読む

大学院講義2

2006-10-13 10:20:02 | 研究室通信
金沢21世紀美術館を題材としたディスカッション ・開放性・公開性・透明性・水平性 ・入り口が複数個所あり、無料回遊エリアが一定量設けられることで、自由に出入りできる ・一般的な美術館であれば、エントランス・ホワイエにもぎり?の場所があるため、自由入館可能であっても精神的なストレスが与えられるがここではない ・搬入スペースや自家用車からの動線を地下にもってきているが、釈然としないものを感じる。配 . . . 本文を読む

カンボジア展示 その2

2006-10-11 17:10:19 | 研究室通信
続き。 ならばプノンペンの抱える課題は何か? 一つは、西洋近代の開発スタイルの流布。 一つは、人口増大による開発圧力増加による無秩序な開発。 一つは、スラム(不良住宅地)クリアランスによって、自分の意思とは反して住居を移さざるを得ない人々の存在。 一つは、プノンペンの観光資源でもあり地域のランドマークでもあるフランス統治期の建物の消失。 一つは、地域性を無視した環境負荷を与えるような施設の建設 . . . 本文を読む

カンボジア展示

2006-10-10 13:02:06 | 研究室通信
昨日まで、旧日銀広島支店で、ひろしまカンボジアハウス展示があった。 うちの研究室も、この計画に係ってきたことから、展示のお声がかかっていた。とはいえ、設計は早稲田の石山研。我々のポジションは、カンボジアの都市や農村の建築や生活のプレゼンテーションである。 調査研究内容を多くの人に知ってもらうよい機会だと思って参加した。院生と4年生が作業に邁進していた。 しかし、ただの写真展示に堕ちた感は否め . . . 本文を読む

コンペ審査

2006-10-06 10:35:17 | 研究室通信
昨日1日かけてコンペの審査を行った。 審査対象作品は12作品と数は少なかったが、いずれも密度の濃いもので、審査がはじまってから終了まで実に7時間の時間を要した。 宮島のまちづくりに対する提案を求めた。 審査を通して、それぞれのアプローチの違いから5つのテーマが見えてきた。 1.路地や通り空間の改善提案 2.細長い住宅のウラとウラが出会う、街区のあんこの部分の提案 3.商店街のホロの改善提案 . . . 本文を読む

宮島ブランチブログ始動

2006-10-03 18:48:03 | 研究室通信
広島工業大学が宮島に設置している学習センターのブログの試行版を立ち上げました。 以下。 http://miyajiman.at.webry.info/ ブログは情報を発信するためにあるけど、情報と発信との相乗関係を目指してブログを立ち上げることを企画した。 情報と発信との相乗関係。。。 既にある情報を発信するためにブログは書くものだけど、そうじゃなくて、、、逆転的に考えて、発信するために . . . 本文を読む

バルネラブル

2006-09-28 19:03:41 | 研究室通信
こうして名前を明かしてブログを書くのは、バルネラブル(壊れやすい、攻撃を受けやすい)な状態にみずからを持っていくことに他ならない。 金子郁容の岩波新書「ボランティア」に書かれているが、ボランティアとはバルネラブルな状態にみずからをもっていくことで、多くの人々の想いや知恵を引き寄せることに特徴がある。その魅力を知るものだけが、ボランタリィになりえるのだと思う。 10月から再開予定。 . . . 本文を読む

三次の景観の会議

2006-07-20 19:02:43 | 研究室通信
先日、三次市で景観の会議があった。 行政内での景観の位置づけはなかなか難しい。 いいに越したことはないけど、まあ、あとまわしにしてもいい。そんな位置づけが一般的なのではないだろうか。 それは行政というより、一般市民の認識を反映してのものだとも言える。 歴史的な環境を売り物にして観光を推進するような地域であれば、景観の議論はそれなりに市民権を得やすい。 しかし三次のようなまちではどうか? 歴 . . . 本文を読む

調査の教育的効果などなど

2006-07-16 00:10:16 | 研究室通信
1.調査の概要  これまでの海外調査(カンボジア)では、主に、①学校建設と②住居ならびに路地の調査を行ってきた。  ①では、現地のNGOと連携して、日本人の寄付金によって建てられる学校建設の支援を行っている。現地の材料(土)を使って、現地の人々とともに、現地の環境に即した建築を提案し、実際に建設を行った。海外の資本(企業や物資)に依存するのではなく、カンボジア人が自分たちの力で学校を建てること . . . 本文を読む

技術士試験の経験論文の草稿が出てきた(平成13年度)

2006-07-15 23:59:10 | 研究室通信
業務の概要  平成12年度に行った「都市拠点整備における『歩いて暮らせる街づくり』に関する事業推進調査(松江地区)」について詳述する。  平成11年度に経済対策閣僚会議において、経済新生対策が決定された。この中で21世紀に向けた生活基盤の整備・充実が求められ、「歩いて暮らせる街づくり」構想が位置付けられた。  「歩いて暮らせる街づくり」は地域の様々な工夫や発想を源泉に、生活の諸機能がコンパクトに . . . 本文を読む

展示会「宮島歩行術」その2

2006-07-15 23:50:57 | 研究室通信
30cm四方のパネル9枚で1テーマとする。 会場の関係で、全体で5テーマとするととした。 1.宮島歩行術 2.脇田研究室曼荼羅 3.路地フィールドワーク 4.古民家を歩く 5.歩いて暮らせるまちづくりへ向けて それぞれタイトルは仮だが、全体を5部構成とすることは決定。 . . . 本文を読む

7年前の文章

2006-07-15 11:21:03 | 研究室通信
7年前の文章に出会った。私の文章である。本人は書いたことすら忘れていた。30歳の私。うーむ。進歩なし。というか、逆にいまよりイイ! ちょっとだけ手を入れて再録。 中心市街地ならびに商店街の活性化はいまやどこの地方都市もが抱えるテーマである。私のすんでいる松江市でも米子とまったく同様な問題がおこっている。 私は「まちかど研究室」を99年の10月に松江の中心市街地に開設した。かつては松江一繁栄し . . . 本文を読む

高校での出前講義

2006-07-14 16:57:46 | 研究室通信
今日は高校生相手に出前講義を行った。 45分。45分で自分のやっていること、地域環境学科の目指すことを示すのは難しい。100枚にわたるパワーポイントを持っていったが、建築工学科が紙模型を持ってきているのをみて、外を歩こうと決意した。 待ち時間に廊下からまちの風景を眺めていた。 ・海への視線をさえぎるマンション ・コンクリートで塗り固められた川土手 ・不ぞろいな住宅地の屋根 ・だれもいない公園 . . . 本文を読む

展示会「宮島歩行術」7/20-7/25

2006-07-11 19:19:23 | 研究室通信
7月の20日から25日まで宮島のぎゃらりぃ宮郷で展示会を開催する。 タイトルは、「宮島歩行術」。 略して、ミヤホコ。 タイトル案を最後まで競ったのは、「宮島地域空間生態学」。 ルービックキューブの1面9マスを、宮島地域空間生態学の一字一字で埋めて、そこらへんに転がしておこうというアイデアも出た。 「宮島歩行術」が残ったのは、略称「ミヤホコ」の魅力ゆえ。 今日、さっそくミヤホコ会議を行った。 . . . 本文を読む