ご機嫌いかが?

今日一日どんなあなたでいましたか

そういうわけで~

2012-09-16 16:02:54 | Weblog

「pukupukuさん もう面会に来られたのですか?」
~いいえまだです 仕事が忙しくて~ 警察署からの電話に言葉を濁した

拘留がもうすぐで終わるから、早く来て請求しないと、居場所が分からなくなるかも…と
電話の向こうで説得が続く    うわ~っ どうしよう  (・へ・))))

あ・・・ あの・・・ 私・・・  対面した時に、暴言を吐きそうで怖いんです
それに、〇〇さんは凶暴犯じゃないんですよね  それが気掛かりなんです

 

こんなやり取りの後、暫く考え相棒に相談した
「自分で開けた扉だろう 納得できるまで話をして来いよ」。。。背中を押された私です

げ、、、やっぱり私叫ぶかもよ  私たちが止めますからって、刑事さんは言ってたけど
野獣化した私を知らないから、保証出来ませんからね   いいのね

 

そして私は出掛けた 

 

                                                                         

 

警察署の駐車場は、何度か行ったことはあったけど、建物の中は初めて~
見取り図を見ても、何が何だか、何処が何処だか分からない  迷子になっちまうぞ

ウロウロ・・・  ドキドキ・・・  アタフタ・・・  案内所は無いのかえ?
するとそこに婦警さん現る  ちょっと聞いてみよう  「あのちょっと~」

「すみません 面談に来たんですけど、何処に行けばいいのでしょう?」
「面談? 面会の間違いでは?」 

ありゃ

「あ~ 面会でした」  すっかり舞い上がってしまって、言葉が混乱してたわ
そのまま薄暗い廊下を、初めて踏み込む未開の地へと、歩いて行きました 

通された部署に入ると、厳つい風貌の私服の警察官が迎えてくれた
ここは警察署だよね  〇〇組の事務所なんかじゃないよね  そんな感じでしたゎ

 

手続きを終え、本人に面会の意志を訪ねて、了解を得たら会える~~~らしい
すぐさま了解の返事が返って来て、面会室の扉を開け中に入った

これかぁ~ 刑事さんが言ってた壁  ガラス張りで、穴ポコの空いたまあるい窓があるゎ
どうしよう  やめとけば良かったかなぁ-  い、いまさら遅いわ 割と小心者ね 私

 

目の前に、あの日の青年が現われた  勿論、麦わら帽子は無い
さぁ、何から話そうか  考える間もなく向かい合う   ふぅ~  

 

「どうしたの?  何があったの?」 

「はい、色々と・・・」

「あなた、親御さんはいらっしゃるの?」

「はい、でも今は行き来してません」

「もっと自分を大事にしなさいね  今日は会ってくれてありがとう」

「明日ここを出ますから、きっとお支払いに行きます  すみませんでした」

「わかったわ  これで帰るわね  どうもありがとう」

 

真っ直ぐ目を見て、笑顔で話せた  叫ばんかった   素晴らしい~^^
ものの三分も掛からなかった気がする  付き添いのお巡りさんは唖然としてた

 

面会室を出ると、厳つい顔の私服の警察官は、驚いた顔をして私を見た

「もう いいんですか?」  「はい ちゃんと払うと言いましたから、良いんです」

「本人がどんな奴で何をしたか知っているんですか?」  「いいえ 知りません」

逮捕の理由を聞けば話してくれたかもしれない  でも、知らない方がいい気がした   

私は、一礼して外に出た    

 

警察署の建物から出た時、青い空を見上げながら私が呟いたこひとこと

=シャバの空気は美味しいのう=  地面の暑さで生温かった分、ホッとした      

 


その翌日のことです
見知らぬ車がやって来ました  

前日、壁の向こうにいた青年が、訪ねて来たのでした
「今、出て来ました」  手には、免許証のコピーを持っています

工場にいた相棒に会わせ、これまでの事を謝る青年がそこにいました
「少し待って貰えますか きっと支払いますから」 ペコリと頭を下げた

 

いつになるかは分からないけれど、私たちは青年を信じることにしました
警察署から解放されて、そのままやって来たその青年を、待つことにしました

「頑張りなさいよ 身体を大事にね」 車に乗り込む青年を見送った
本当は、言いたい事はいっぱいあるけどね  じっくり待ってみます 

 

 

追記   

「騒動のお金が戻って来たら、伊勢海老でも食いに行こう」  相棒が言った

あはは・・・  山男が・・・  いつも放ったらかしの女房に宣言しやがった

もしかしたら、戻っては来ないかもしれないお金なんだけど、伊勢海老なら話が違うわ

信じよう~♪