風とみどりに戯れて! 

風の訪れる庭、田舎暮らしの記録、

朴の木だんご(でんがら)、なつかしい香り

2015-05-21 | 手作りおやつ
私のふるさとでは、田植えを終えたこの季節「野上がり」といって、
「朴の木だんご」を作ってお世話になった人に配るのが習わしでした。
「でんがら」という呼び名を使っていましたが、
蒸したおだんごに、葉の葉脈と結び紐のすじで「田の字の絵柄」→「でんがら」、
田仕事が一段落し「田が楽になる」→「でんがら」だとか。

朴葉の香り、ヨモギの香り、みどり溢れるふるさとの香りです。

ミニサイズは、甘党孫ちゃんのために。

母のお得意ですが、ここ数年作るのはちょっと無理なようで(95歳ですから)
娘二人が作り方は仕込んでいただきましたからご安心を。

あまり物のない時代から、試行錯誤を繰り返してきたのでしょうね、
今では小麦粉、米粉、もち粉をブレンドします。


先日摘んだばかりのヨモギをたっぷり入れて、


母は前日から小豆を炊いていましたが、私は既製品で手抜き、
あんこも皮も分割、準備が整ったら、おだんご作りスタート、


きれいなみどり、葉っぱを濡らし、手早く包んでしまわないと葉にくっついてしまいます。
母の横で包むのが私の仕事でしたから手慣れたものです。

小さい葉っぱはあまり使わないのですが、今回はミニサイズ用に。


シュロの葉っぱを裂いて結び紐に、この葉の切り方にちょっとこだわりが、
おだんごはヨモギと白の二種類作るので、切り方で区別していました。
まっすぐは白、斜め切りはヨモギ、わが家のルールを思い出し・・・


蒸し始めると部屋の中に朴の香りが充満、幸せな美味しい香り。
贅沢なおやつを作ってもらっていたのだと今さらながらに。

朴の木は山に自生しているのですが、大木になるので採るのが大変、
そこで、わが家の庭に植えてあります。

まだ可愛い木ですが、実家では庭先で大木になりつつあります。


出来上がったおだんごを「奇数に包んで」と言われ11個、15個とか数えて新聞に包んで、
田植えを手伝っていただいた家へ届けるのも私の仕事。

隣のおばちゃんの「ありがとうアツアツやなぁ、早速よばれるわ」
普段あまりしゃべらないおじちゃんも顔を出し「すまんなぁ」
今は亡き二人の笑顔が思い出される、
ちょっと得意げな幼い私も・・・

コメント (1)    この記事についてブログを書く
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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
幼いころの味ですね(^^♪ (taku)
2018-05-30 19:04:27
3年も過ぎてのコメントごめんなさいね~
今年のご投稿を見て初めて知った「朴の木団子」?
詳しく知りたくて検索して・・・
詳しいこのブログに巡り合いました。
お母様のお味を引き継いで美味しいお団子が
続いていますね!

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