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韓国でクレヨンしんちゃんが「シン・チャング」になっていた

2019-04-13 13:22:12 | 海外ニュース

平成31年4月12日16:00 ニュース ポスト セブン

 

 日本の大衆文化が禁じられていた韓国でも、日本のアニメは昔から人気だった。韓国人のノンフィクション・ライターで『韓国「反日フェイク」の病理学』の著者、崔碩栄氏も少年時代に『鉄腕アトム』や『マジンガーZ』に熱中した世代だ。だが、それらのアニメが「日本のもの」とは知らなかったという。実は、「クレヨンしんちゃん」の主人公が「シン・チャング」に改名させられたりと、韓国化が図られていたからだ。

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 日本のアニメは比較的早くから韓国で開放され、大人気となったコンテンツだ。1960年代から『黄金バット』、1970年代には『鉄腕アトム』、『マジンガーZ』等が韓国の子供たちの間に旋風を巻き起こした。その人気は今も続いている。かく言う私もアトムやマジンガーZに熱中した世代だ。日本の子供たち同様、韓国の子供たちにとってもこれらのアニメは夢の詰まった憧れの世界だった。ただし、韓国で放映されたこれらのアニメの中からは「日本」という存在がきれいさっぱり消されていた。主人公たちの名前が韓国の名前に置き換えられていたのはもちろんのこと、番組の冒頭と最後に流れる原作者やアニメの制作者たちを紹介する字幕にも、日本人らしき名前は登場しなかった。これらが日本人によって作られたものだということはひた隠しにされていたのだ。

 日本の漫画、アニメとはいってもそれが西洋人に近い名前であれば、それらはそのまま採用されていた。また、例えば米国のアニメであればそのまま米国式の名前で放映されていた。つまり、日本のアニメの中で「日本式の名前」が登場した時だけ弾かれ、韓国人名への「改名」が強いられたのだ。

 日本の名前がそのまま使われていたのは、日本の地名、時代背景が登場する漫画(『バガボンド』『美味しんぼ』等)や年齢制限がある漫画、ケーブルテレビで放送されるアニメだけで、子供向けの漫画や、誰もが目にすることのできる地上波で日本式の名前の主人公に出会うことはまずなかった。まるで子供たちが、日本式の名前に少しでも馴染むことを恐れているかのようだ。

 だが今、韓国人が日本式の名前を聞いたからといって、反感を持つかというと、そんなことはないだろう。インターネットでは、ハンドルネームとして日本式の名前や愛称を利用する韓国人は少なくない。漫画やアニメの主人公の名前を借りたり、自分の名前に「ちゃん」や「ちん」などの敬称をつけてハンドルネームとして使用したりしている人が相当数いる。彼らの多くは青少年だ。おそらくインターネットを通じて日本の漫画やアニメ、ドラマやバラエティー番組に多く接し、主人公たちを好きになり、あるいは「ちゃん」や「ちん」などの敬称に慣れ親しみ、ほんの冗談のつもりで真似て使ってみたのだろう。日本のことが好きだとか、日本文化が好きだということではなく、ただのお遊びという感覚ではないかと思う。

※崔碩栄・著『韓国「反日フェイク」の病理学』(小学館)より一部抜粋

【プロフィール】チェ・ソギョン/1972年、韓国ソウル生まれ。高校時代より日本語を勉強し、大学で日本学を専攻。1999年来日し、関東地方の国立大学大学院で教育学修士号を取得。大学院修了後は劇団四季、ガンホー・オンライン・エンターテイメントなど日本の企業で、国際・開発業務に従事する。その後、ノンフィクション・ライターに転身。著書に『韓国人が書いた 韓国が「反日国家」である本当の理由』、『韓国人が書いた 韓国で行われている「反日教育」の実態』(以上、彩図社)、『「反日モンスター」はこうして作られた』(講談社)などがある。