至福の瞬間。

酒と肴の旨い日々。

小布施ワイナリー vol.2。

2007年01月23日 | ワイン。
さて、いよいよワイナリーの内部である。

試飲ルームから庭を抜けてシャッターをくぐると、
そこには今まさに樽熟成をしているワインが並んでいた。

樽にはすべて白チョークで中身が記述してある。

Chardonnay、Sauvignon Blanc、Merlot、
Cabernet Sauvignon、Sangiovese&Barbera。
そしてPinot Noir。

この空間に瓶詰めされる前の錚々たるワインが
息づいているのかと思うと、心が躍る。

このガレージでは、収穫後の仕込みも行なわれるとのこと。
赤ワインについてはピジャージュをこの場所で行なわれる。


続いては地下セラー。

ここは、樽熟成中のワイン、及び瓶詰め後のワインが並ぶ。

と、ここで彰彦さんがグラスを持ってきてくださった。
・・・もしや。

そう。ちょっと憧れのセラー内試飲。
樽熟成中の2005シャルドネをピペットで吸い取り、
グラスに注いでくださった。

ファーストノーズは以外にも貴腐のようなペトロール香。
しかし時間と共にゆっくりと果実の香りが開いていく。

味わいはまだ樽熟中ということで、多少ギスっとした部分もあるが
それでも今既にとてもやわらかく、おいしい。
厚み、複雑さが出てくるのはこれからだと思うが
すっぴん美人のような無垢なきれいさがあった。


ちなみに樽のニュアンスを抑えるため、白ワインはすべて
古樽に入れて熟成されていた。

このワインがレストランで供される日が待ち遠しい。


最後に向かったのは2階のスパークリング部屋。

ここでは、既に瓶詰めし王冠で封をされたスパークリングワインが
澱を瓶口に集めるために逆さにされていた。

今は、1回1/8回転、1日1回転するようにルミアージュ(動瓶)しているらしい。
瓶の底に白マジックで印がつけてあるのも、ルミアージュのため。

この作業を繰り返して、澱が瓶口にたまったら、
液体窒素のようなやつにつけて瓶口のワインを凍らせる。

そしてデゴルジュマン(澱抜き)。
瓶内二次醗酵によって内部気圧が6気圧まで高まった瓶を開栓し、
瓶口にたまった澱を凍ったワインと共に外へ吹き出す。

そして、デゴルジュマンによって目減りした分を補うためにドサージュ(補糖)を行なう。
ここでノンドゼ・セック・ドゥミセック・ドゥーなどスパークリングワインの甘さが決まる。

んで最後にコルクをうつ。

このコルク、シャンパン開けると大体みんなキノコ型なので
もともとそういうもんだと思っていたら、大間違いであった。

最初はものすごく太い、キノコの笠部分の太さで
上から下までずんぐりした寸胴形。

これを、ギューっと圧縮して瓶口に押し込むので
あけたときにはキノコが出来ているということだった。

これは目からウロコ。

ここまで各所で丁寧に説明してくださった彰彦さんのおかげで
随所で積年の疑問が晴れた。スッキリ~。

後は試飲ルームに戻って、あちこち試飲。
気に入ったものや、飲んでみたいものを選ぶ。
もちろんピノ・ノワールもゲット!

もう、大満足のワイナリー訪問だった。


彰彦さんに感謝。
そしてこのワイナリーの発展を切に願う。
なんて願うばかりじゃなく、積極的に応援していきたい。

日本のワインに非常に明るさを見出せたワイナリーだった。
心からそう思う。