至福の瞬間。

酒と肴の旨い日々。

ローヌ・ヌーヴォー。

2007年01月16日 | ワイン。
あれよあれよという間に年を越してしまったが、ローヌで自然派を貫く日本人醸造家、大岡弘武さんの2006ヌーヴォーを飲んでみた。

ラ・グランド・コリーヌ
ヴァン・ヌーヴォー・ブラン2006
La Grande Colline
Vin Nouveau 2006


カラフルで楽しげなデザインは飲み手のわくわく感を煽る。
なんでも大岡さんに女の子が生まれたそうで、新たな命の芽吹きをイメージしているとのこと。
なんかこっちまで嬉しくなるようなハッピーなラベル。

が、すごいオリ…。
なんか、「関東ローム層」のような分厚く色の濃いオリは、無濾過に慣れたと思い上がっていた私もすごくひるんだ。
だって白ワインなのにオリは赤茶け気味なのよ?

セパージュはシャルドネにヴィオニエをプラスしているらしい。


開けた途端、見てはっきりわかる自然派然とした発泡。

そして注いだ瞬間見てわかるトロトロ加減。
ホントに軽く水溶き片栗粉入れました、並みにトロトロ。スワリングすると、いわゆる涙が非常にゆっくり滴れるのがわかる。

りんご、パイナップル、バナナのフルーツに、フェンネル系のやや青いハーブが薄くのった香り。
後半は焼きたて切り立てのバゲットのような染み入るイーストの香りが立ってくる。


最初は液体のトロトロ感に似合わない、舌にピリッとくる苦みに閉口した。
こりゃダメかな?と思ったけど10分もすると、発泡がおさまるのと同じ曲線を描いて苦みもおさまった。

苦みの去ったこのワインは味わいもトロトロ。

洋梨のコンポートにオレンジピールを振った葛湯。みたいな印象。
若干の塩味も感じられる。

葛湯はどうにも苦手だけど、このワインはおいしい。
スッと体に吸収されそうな優しさがある。

ヒーリングワインというと安っぽい広告みたいだが、自分に優しくしたい日は、昼下がりからこんなワイン開けたら最高だわよ。

こりゃ赤も楽しみだな。



余談ですが、翌日、飲み切ったボトルの口から香りを取ると、
シードルとかアップルタイザーのようでした。