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牛橛造像記

2024-02-27 | 名言

太和十九年十一月。使持節司空公長樂王兵穆陵亮夫人尉遲。爲亡息牛橛。請工鏤石。造此彌勒像一區。願牛橛捨於分段之鄉。騰遊无礙之境。若存託生。生於天上諸佛之所。若生世界。妙樂自在之䖏。若有苦累。卽令解脱。三塗惡道。永絶因趣。一切衆生,咸蒙斯福。

使持節・司空公・長樂王・丘穆陵亮夫人尉遲


太和十九年十一月,使持節・司空公・長楽王(ちょうらくおう)丘穆陵(きゅうぼくりょう)亮の夫人尉遅(いと)は,亡息牛橛(ぎゅうけつ)の為に,工を請いて石に鏤(きざ)み,此の弥勒像一区を造る。願わくは牛橛,分段(ぶんだん)の郷を捨て,无礙(むげ)の境に騰遊(とうゆう)せんことを。若し託生(たくしょう)を存すれば,天上の諸仏の所に生まれんことを。若し世界に生まれなば,妙楽自在の処ならんことを。若し苦累(くるい)有らば,即ち解脱せしめんことを。三途の悪道,永(とこし)えに因趣(いんしゅ)を絶たんことを。一切の衆生(しゅじょう),咸(み)な斯(こ)の福を蒙(こうむ)らんことを。


[太和十九年十一月に,使持節・司空公・長楽王の丘穆陵亮の夫人である尉遅が,亡くなった息子の牛橛の為に工人に依頼して石を彫り,この弥勒像一体を造らせた。願うことは,わが子牛橛が輪廻の迷いの境界を離れ,無碍自在の天上界に遊ぶように。また,もし生まれかわるならば,天上の仏たちの所に生まれるように。もしこの世界に生まれかわるならば,妙なる歓喜の溢れるところであるように。もし苦しみや患いがあるならば,速やかに解脱するように。地獄・餓鬼・畜生の三悪道と永遠に絶縁するように。一切の生きとし生けるものは,みなこの福を受けるように。 ]

使持節・司空公・長楽王丘穆陵亮の夫人尉遅

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