U魂(ウコン)

◆『U.W.F』最強伝説を追い求める
36歳 おやじブログ

師走

2007-12-02 | Weblog

今年も師走となり、あと僅かとなった。この週末
12月に日付が変わる頃、恩人から新宿の歌舞伎町に
呼び出された。断りきれず馳せ参じる次第となった。
給料とボーナスを受け取った人々で街は活気に溢れ
いつも以上に賑わっていた。この街の危うさの中で
人は生を感じ、不確かな夢の時間を大金を払って
満喫する。そんな人波を掻き分け、待ち合わせ場所に
一人黙々と早足で歩いていると、見覚えのある顔が
ホテル街から彼氏に見えぬ中年男性と腕組みして
出てきた。見てはならぬ姿だけに、素知らぬフリをし
目的地に向かうべく再び歩き出した。すると後ろから、
彼女が名前を叫んで走ってきた。その時、初めて
気付いた風に装って、久しぶり。と挨拶を交わして、
動揺して泣いている彼女に『何も見ていないよ』と
宣言して、人と待ち合わせなので急いでいる事を告げ、
足早に去ろうとした瞬間、3人の若者に囲まれた。

状況を誤解している彼らは、殺気立ち難癖をつけてくる。
多分、彼女の勤め先の関係者だろう。何も悪い事をして
いないので、『誤解だから』とこれ以上のトラブルを
避ける為に必死で説明したが、日本人なのに日本語が
全く理解できない様子。トラブル起因の彼女は俯いたまま
泣いている。僕は若者に凄まれたまま途方に暮れた。
事情説明を3回した所で、嗚咽交じりの彼女がやっと
僕は知人であり、自分の方に非がある。と頓珍漢な若者に
説明してくれた。ところが、勢いの付き過ぎた1人が、
収まり所を失い、僕に土下座を要求してきた。
はぁ…なんでやねん!逆やろ!どこまでもなヤツだぜ。。。と
半ば呆れ気味で、その場を立ち去ろうとしたら殴られた。
あまりに痛かったので、収めていた怒りが込み上げてきて
その男を蹴っ飛ばした所で、騒ぎを聞きつけた警ら中の
パトカーが横付けされ、僕は羽交い絞めで押し倒され
完璧なバックマウントを取られた。

『オマエ、見ない顔だな、どこの組だ!』
『関西なまりだな、名前を売りにきたのか!』
対戦相手が変更され、殺気立つ警察官に変わった。
正当性を主張したくて、事情を説明しようと顔を上げた
そこには誰も居なかった。あれ?3人と彼女は?
えぇぇぇぇぇぇ。。。うそやん・・・なんてツイてないんだ。
パトカー内で待人である恩人に電話をし事情説明したら、
電話の向こうで爆笑している。笑い事じゃねぇーよ。
連れられた交番で誤解が解けたが、納得できない事が
あった。スーツが破れたのである。警察官は謝罪するだけで、
僕が抵抗したのが悪いと言う。いやいや!おかしい!
弁償しろ!出来ない。の繰り返しをしていると、年配の警官が
深々と頭を下げた。『誤解とは言え、すまなかった。この街の
治安を守る為、皆、必死で勤めています。どうか、許して
やってくれ』返す言葉がなかった。
そして、遅れて恩人一行の待つキャバクラへ行くと、事前に
事件が面白可笑しく伝達済みで、僕が入店すると爆笑の
渦だった。っち、馬鹿野郎。皆さんも、宴席の増えるこの時期、
繁華街では、どうかお気を付け下さい。


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2 コメント

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Unknown (28ん)
2007-12-04 19:27:48
『誤解とは言え、すまなかった。この街の治安を守る為、皆、必死で勤めています。どうか、許してやってくれ』
ここ読んだとき、大滝秀治の顔が浮かびました。
なぜだかはわかりません。
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Unknown (u-spirit)
2007-12-04 22:56:34
28ん。
正にそのイメージでしたよ。
年季の入った感じで、いぶし銀の警察官
という風貌でした。役者で言うと、
もう少し若くて、平泉成さん?みたいな
感じの方でした。


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