ある「世捨て人」のたわごと

「歌声列車IN房総半島横断鉄道」の夢を見続けている男・・・ 私の残された時間の使い方など

日本語訳聖書の本文(比較)

2015年02月11日 | 好きな歌

 

聖書翻訳 - wiki

キリシタン時代の1613年頃までには京都で新約聖書全体がイエズス会の手によって出版されたことが確認されているが、この「キリシタン版日本語訳新約聖書」は現存していない。

19世紀にプロテスタント宣教師たちが日本宣教の準備として日本国外で聖書の和訳を始めている。カール・ギュツラフ (Karl Friedrich Augustus Gutzlaff, LMS) はマカオにて漂流民音吉らの協力のもと、漢訳『神天聖書』を参照しながら『約翰(ヨハネ)福音之伝』を1837年に訳し、琉球王国で強引に布教を始めたバーナード・ジャン・ベッテルハイム (Bernard J.Bettelheim) は追放後に1855年に琉球語のルカ福音書、ヨハネ福音書、使徒行伝、ローマ書を香港で出版した。

1858年に日本が開国されると禁教にもかかわらず宣教師たちが来日し、聖書翻訳を継続する。もっとも有名なのは1872年のJ・C・ヘボン (James Curtis Hepburn, PN) とS・R・ブラウン (Samuel Robbins Brown, RCA) らによる『新約聖書馬可(マルコ)伝』『新約聖書約翰(ヨハネ)伝』『新約聖書馬太(マタイ)伝』である。ブリッジマンとカルバートソンの漢訳『新約全書』1861を日本人補佐に訓読させて、それに英語の欽定訳聖書を参照しながら手を入れるという方式をとったものと推定されている。

ヘボンの事業は日本在留ミッションの共同翻訳事業に引き継がれ、改めてギリシャ語と欽定訳英文聖書から翻訳されて1880年に『新約全書』が完成。1887年には『旧約聖書』も完成した。これを明治元訳と呼ぶ。独特の和漢混交体でその評価は分かれる。すぐに改訳の声があがり、ネストレ校訂版のギリシャ語を底本として英語訳の改正訳 (RV: Revised Version) を参照しながら、1917年に『改訳 新約聖書』が完成。現在、日本語で文語訳聖書として引用されるのはほぼ、この大正改訳と呼ばれる版でありキリスト教信者以外の多くの人にも親しまれ日本語の中に入った成句も数多い。戦後になると英語のRSV: Revised Standard Revisionを参照した口語訳聖書が発行されるが(新約が1954年、旧約が1955年)、これは文体の問題から批判が相次いだ。

福音派は、口語訳聖書の翻訳が自由主義神学の影響からイエス・キリストの神性を否定しているとし、日本聖書協会に抗議したが聞き入れられなかった[6] [7][8] 。そのためプロテスタント聖書信仰の教派は口語訳に否定的であり、聖書信仰の学者による翻訳を出すことになった[9]1959年日本宣教百年記念聖書信仰運動1960年日本プロテスタント聖書信仰同盟の結成が『新改訳聖書』の発行につながったのである[10]。新約聖書は1965年に出版され、1970年には旧約聖書も出版された。現在、聖書信仰の教会で広く使われている。

以上はプロテスタントによる翻訳であるが、カトリック教会ではヴルガタ・ラテン語聖書を元にラゲEmile Raguet,MEPが新約聖書の翻訳を行い(1910年に出版)事実上日本カトリック教会の標準訳として扱われた。また1957年と1964年にバルバロFederico Barbaroが口語訳の新約聖書と旧約聖書を出版した。また、フランス語のエルサレム聖書に範をとってフランシスコ会が1978年にフランシスコ会訳聖書を完成している。

正教会では大主教ニコライと中井木菟麿(つぐまろ)により独自に翻訳が行われ、『我主イイススハリストスノ 新約』を日本正教会翻訳として1901年に出版している。

1962 - 65年の第2バチカン公会議でカトリック教会がエキュメニズムの推進を打ち出したことから各国で聖書の共同翻訳事業が開始されたが、日本においてもプロテスタント諸教会とカトリック教会が共同翻訳委員会を結成し、1978年に『共同訳 新約聖書』を出版したが批判が相次いだために、再翻訳が行われ『新共同訳 聖書』が1987年に出版した。他にも多くの個人訳や組織訳が存在する。

 


 オンライン ギリシャ語新約聖書

Novum Testamentum Graece (NA 28) - Read the Bible text

http://www.onlinegreekbible.gr/#008043001

コイネギリシャ語 ヨハネ 1:1-5

1. Εν αρχη ην ο λογος και ο λογος ην προς τον θεον και θεος ην ο λογος
2. Ουτος ην εν αρχη προς τον θεον. 
3. Παντα δι αυτου εγενετο και χωρις αυτου εγενετο ουδε εν ο γεγονεν
4. Εν αυτω ζωη ην και η ζωη ην το φως των ανθρωπων. 
5. Και το φως εν τη σκοτια φαινει και η σκοτια αυτο ου κατελαβεν. 

現代ギリシャ語 ヨハネ 1:1-5

1.Εν αρχή ήτο ο Λόγος, και ο Λόγος ήτο παρά τω Θεώ, και Θεός ήτο ο Λόγος. 
2. Ούτος ήτο εν αρχή παρά τω Θεώ. 
3. Πάντα δι' αυτού έγειναν, και χωρίς αυτού δεν έγεινεν ουδέ εν, το οποίον έγεινεν. 
4. Εν αυτώ ήτο ζωή, και η ζωή ήτο το φως των ανθρώπων. 
5. Και το φως εν τη σκοτία φέγγει και η σκοτία δεν κατέλαβεν αυτό. 

日本語訳聖書の本文 

ヨハネ 1:1-2 (ギュツラフ訳)
ハジマリニ カシコイモノゴザル、コノカシコイモノ ゴクラクトトモニゴザル、コノカシコイモノワゴクラク。ハジマリニ コノカシコイモノ ゴクラクトトモニゴザル。

 ヨハネ 1:1-2 (ベッテルハイム訳)
はじめに かしこいものあり かしこいものハ 神と ともにいます かしこいものハすなわち神。 

ヨハネ 1:1-4 (ヘボン1872年訳)
元始(はじめ)に言霊(ことだま)あり 言霊は神とともにあり 言霊ハ神なり。この言霊ハはじめに神とともにあり。よろづのものこれにてなれり なりしものハこれにあらでひとつとしてなりしものハなし。これに生(いのち)ありし いのちは人のひかりなりし。 

ヨハネ 1:3 (明治元訳)
万物(よろづのもの)これに由(より)て造(つく)らる造(つくら)れたる者に一つとして之に由(よ)らで造られしは無(なし) 

ヨハネ 1:1-3 (大正改訳)
太初(はじめ)に言(ことば)あり、言(ことば)は神と偕(とも)にあり、言(ことば)は神なりき。この言(ことば)は太初(はじめ)に神とともに在(あ)り、萬(よろづ)の物これに由(よ)りて成り、成りたる物に一つとして之によらで成りたるはなし。
 

ヨハネ 1:1-3 (バルバロ訳)
はじめにみことばがあった。みことばは神とともにあった。みことばは神であった。かれは、はじめに神とともにあり、万物はかれによってつくられた。つくられた物のうち、一つとしてかれによらずつくられたものはない。 

ヨハネ 1:1-3 (フランシスコ会訳)
初めにみ言葉があった。み言葉は神と共にあった。み言葉は神であった。み言葉は初めに神と共にあった。すべてのものは、み言葉によってできた。できたもので、み言葉によらずにできたものは、何一つなかった。
 

ヨハネ 1:1-3 (口語訳)
初めに言(ことば)があった。言(ことば)は神と共にあった。言(ことば)は神であった。この言(ことば)は初めに神と共にあった。すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。

ヨハネ(新改訳) 1:1-5 (新改訳 第3版)
初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった。この方は、初めに神とともにおられた。すべてのものは、この方によって造られた。造られたもので、この方によらずにできたものは一つもない。この方にいのちがあった。このいのちは人の光であった。光はやみの中に輝いている。やみはこれに打ち勝たなかった。 

ヨハネ 1:1-3 (新共同訳)
初めに言(ことば)があった。言(ことば)は神と共にあった。言(ことば)は神であった。この言(ことば)は、初めに神と共にあった。万物は言(ことば)によって成った、成ったもので、言(ことば)によらず成ったものは何一つなかった。 

ヨハネ 1:1-4 (世界訳聖書
初めに言葉がおり,言葉は神と共におり,言葉は神であった。この方は初めに神と共にいた。すべてのものは彼を通して存在するようになり,彼を離れて存在するようになったものは一つもない。彼によって存在するようになったものは命であり,命は人の光であった。

イオアンに因る聖福音 1:1-5 正教会訳新約聖書

太初(はじめ)に言(ことば)有(あ)り、言(ことば)は神(かみ)と共(とも)に在(あ)り、言(ことば)は即(すなはち)神(かみ)なり。 是(こ)の言(ことば)は太初(はじめ)に神(かみ)と共(とも)に在(あ)り。 萬物(ばんぶつ)は彼(かれ)に由(よ)りて造(つく)られたり、凡(およ)そ造(つく)られたる者(もの)には、一(いつ)も彼(かれ)に由(よ)らずして造(つく)られしは無(な)し。彼(かれ)の中(うち)に生命(いのち)有(あ)り、生命(いのち)は人(ひと)の光(ひかり)なり。光(ひかり)は暗(くらやみ)に照(て)り、暗(くらやみ)は之(これ)を蔽(おほ)はざりき。 

マテオ聖福音書1 (ラゲ訳) 

<聖書<我主イエズスキリストの新約聖書

『公宣師ラゲ譯 我主イエズスキリストの新約聖書』公會、1910年発行
〔ローマ・カトリック訳〕

ラゲ訳新約聖書エミール・ラゲ(Emile Raguet,MEP)

w:マテオ聖福音書 1:1-5

1元始(はじめ)に御言(みことば)あり、御言(みことば)神(かみ)の御許(おんもと)に在(あ)り、御言(みことば)は神(かみ)にてありたり。 2是(これ)元始(はじめ)に神(かみ)の御許(おんもと)に在(あり)たるものにして、 3萬物(ばんぶつ)之(これ)に由(よ)りて成(な)れり、成(な)りしものの一(ひとつ)も、之(これ)に由(よ)らずして成(な)りたるはあらず。 4之(これ)がうちに生命(せいめい)ありて、生命(せいめい)又(また)人間(にんげん)の光(ひかり)たりしが、 5光(ひかり)闇(やみ)に照(て)ると雖(いへど)も、闇(やみ)之(これ)を暁(さと)らざりき。 


 

 日本正教会訳聖書 - Wikipedia 

日本正教会訳聖書(にほんせいきょうかいやくせいしょ)は、日本ハリストス正教会で祈祷(奉神礼)に用いる聖書明治期の翻訳で、新約聖書全巻と旧約聖書の部分訳からなる。ロシア人聖職者(のち大主教ニコライ・カサートキンが翻訳し、日本の漢学者で信者であったパウェル中井木菟麻呂(なかい・つぐまろ)が助手を務めた。

漢文訓読調に近い文体[1]で訳されているのは、他の日本正教会における祈祷書と共通している。旧約と新約を全部1冊にまとめたものは未だ刊行されていない。

現在の日本のキリスト教で、奉神礼礼拝)に教派全体で公式に使用されている文語訳聖書は、日本正教会訳のみである。

ただし、文語の聖書を現代人がそのまま読むのは難しいということは日本ハリストス正教会教団自身も認めており、少なくとも一般信徒の日常的な学びについては新共同訳聖書口語訳聖書を用いることを推奨している[2] 

新約聖書

奉神礼に用いる新約聖書は『福音経』(四福音書)と『使徒経』(使徒行伝と書簡)の二分冊である。版形はB5版に近く、かなり大型である。

  • 『福音経』は布と金属で装丁装飾されており、至聖所の宝座の上に置かれている。奉神礼の際には奉持してイコノスタスの王門を入る(聖入)など、ロゴスであるハリストスを奉神礼の際に具体している。
  • 『使徒経』は動物の皮で装丁されており、輔祭誦経者奉神礼で司祷者の祝福の許で誦読する。

各々奉神礼に用いる箇所の指定や経文以外に唱える必要のある祝文などを巻末に載せ便宜を図っている。

また奉神礼には用いられないイオアンの黙示録も含めて全書を1冊にまとめた「我主イイスス・ハリストスの新約」というものも編まれている。文書の配列は、福音書、使徒行伝、公同書簡、パウロ書簡、黙示録となる。

旧約聖書

奉神礼に用いる旧約聖書は、聖詠詩篇)全文については奉神礼などで頻繁に用いる為『聖詠経』(ロシア語: псалтырь)として一冊にまとめられているが、他の書は奉神礼に用いる必要のある部分のみ祈祷書の誦読箇所に訳してある。七十人訳聖書にしか収録されていない第二正典も誦読されている部分がある。

聖詠経は聖詠150篇を20のカフィスマに配列し、光栄讃詞を挿入する位置を指示している。座って読むだけの書ではなく、祈祷に用いることを念頭においた書であるといえる。150篇の区切り方は、マソラ本文ではなく七十人訳に従う。また150篇とは別に、ダヴィド(ダビデ)の作といわれる1篇を巻末に収録する。これは七十人訳聖書に倣っている。

学校制度が整う以前の信者は、聖詠経を初等国語の教本にしており、全て暗記するほどに身に付けていたという(誦読箇所の指定は往々にして、数字を用いずに聖詠の冒頭の句だけで行なわれていた)。

現在の刊行状況

以下に現在手に入る版についての情報を記す。

  • 『我主イイススハリストスの新約』新約聖書全巻。1985年再版。 
  • 『聖詠経』詩篇150篇に「続聖詠」1篇を加えたもの。1988年再版。

ほか、上述する奉神礼用の二書が刊行されている。

脚注

  1. ^ 祈り - 私祈祷
  2. ^ 『正教会の手引』(日本ハリストス正教会教団,2013年)170-171頁/同書には正教会訳聖書と新共同訳聖書、人名や固有名詞などの正教会表記と他教派の表記の対照表が掲載されている

  

 


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