
はじめに
9人制バレーボールでは、速攻中心のバレーボールをすると言っても、相手チームに攻撃パターンを読まれてしまうと、ブロッカーの人数が多いだけに、アタッカーのほうが苦しくなります。
読まれてしまうくらいなら、のびのびと打てるオープン攻撃で仕掛けたほうが、リスクは少ないということになります。
そこで、昨日の記事「平行トスもブロックに囲まれ打てなくなることが・・・その対策(1)」では、その対策として、平行トスをネットからやや離して上げ、ブロックを交わしてスパイクを打てるだけのコースを確保しようという方法を紹介させていただきました。
で、本日は、やっぱりスパイクはネット際で打ちたいという選手のために、ネット際でブロックをはずして超クロスに打とうという裏ワザを紹介させていただきます。
トスの方法
セッターがネットから離れた位置からでも、平行トスを上げるなどの速攻を仕掛けていると、相手チームもなんとかそれに対応しようとしてきます。
ブロッカーがすぐやるのは、パスが乱れた場合のトスアップについて、レフトへの平行の可能性が高いと予測し、早めにレフトオープンの位置に集まり、平行トスに対応しようとする動きです。
つまり、ブロッカーはトスアップ前からレフトオープン方向に集まろうとし始めるのですね。
そこで、セッターは「平行。平行」と大声で言いつつ、下図のとおり、短めのオープントスを上げるのです。
トスの高さはオープントスくらいの高さでもいいのですが、トスの位置はBクイックを打つ所と同じくらいの場所です。
一見、短めに上げられた、トスミスのように見えますが、あらかじめ約束していた戦術としてのトスです。
アタックの要領
アタッカーも平行トスを待つように、開いて待ちます。
すると、ブロッカーも3人がかりで平行トスが上がりそうな位置に寄ってきて3人揃ってブロックに行く準備を始めます。
そこで、アタッカーはトスアップと同時に上の図の1→2→3のとおり、ネットの前を横向きに走り抜け、つまり、並んでいる相手ブロッカーの前を走り抜けて、そのままインナーにスパイクします。
この攻撃が決まる仕組みとコツ
アタッカーの体は完全にクロス方向を向いて走り込むので、クロス方向へのスパイクが威力を増します。また、ブロッカー3人がサイドステップで移動するより、アタッカーが走り抜けるスピードのほうが上回りますから、クロス側が空きやすくなるし、ブロックは1枚以下になることが期待できます。
ブロッカーがアタッカーの正面に来ても、クロス方向は空きますね。
ひねってストレートにも打てなくはありませんが、通常はクロス側が空いて、そのコースに超クロスのスパイクを打つことができるので、その方法を使います。
で、コツとしては、相手ブロッカーに対し、できるだけ早く、しっかりとしたレフトオープンへのブロック体勢を作らせることが大事なのです。
したがって、そのような体勢を取らせるべく、その前に中衛レフトが平行を打ち、ブロックが早めに準備しないと間に合わないという攻撃をしておくことが有効なのです。
もちろん、平行を打つまでもなく、オープン攻撃仕掛けていても、相手ブロッカーが早めに移動するような状況が見えた場合も、この短めのオープントスで仕掛けることが有効ですね。
平行を使っているうちに、相手が対応し始めたら、この攻撃を使って切り抜けて行きます。
本日はここまでです。ありがとうございました。
明日は、よく、このブログにコメントしていただく「せれママさん」が提案してくれました、ライト側のセミクイックの打ち方についてお話します。
ありがとうございました。
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超クロスのナイスコースが決まると、エースのテンションもあがりますし、いいですね^^
このスパイクの感触は、エースアタッカーした経験のある方は、よくわかると思います。
もう、ビシッと決まりますから。