プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

◆ ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展

2021年08月11日 | ◇読んだ本の感想。
はるかな昔だが、ここには行ったことがある!……と思ったのだが、
行ったのは国立民族学博物館の方でした。多分古代博物館へは行ったことがない。
エジプトものはね。人気ですよね。どこへ行ってもね。


総じて「まあまあ」という感じのエキシビ。
初っ端の展示物がだいぶしょぼくて、うへーと思ったのだが、
玉石混交ながらもいいものもあって、最終的には及第点。

しかし並べ方には不満が残ったなー。
前述の通り、最初の展示品があんなにしょぼくてはダメなんじゃないか。
最初は一発かまさないと、期待値がだいぶ下がる。

でもその直後の石像群は良かったんですよね。
「アメンヘテプ・フイの方形座像」
「アメンヘテプ・フイのピラミディオン」
「サッカラの将軍ホルエムヘブの墓から出土したレリーフのレプリカ」
これらはきれいなもの。
特にレプリカながらホルエムヘブのものはきれい。何を描いているのか、
説明が欲しいなと思ったけど。

説明が足りなかったなー。説明はオーディオガイドに委ねてるんだろう。
でもわたしはオーディオガイドが嫌いなので、オーディオガイドありきの
作りにされちゃうと困るんだけどなー。



がっつり作品!という感じではなかったが、いくつかいいものがあった。

「クウと家族の供養碑」
細密。優美。ホログラムのような立体感。
今回はこれが一番良かったかな。小さかったけど。

「イシスの像」
これはローマだなー。これがイシスと言われると違和感がある。

最終コーナーでミイラ及び棺が多数並べられていた。
ここの展示は良かった。エジプトの美術は写実性を重んじるから、
棺に描かれた人の顏は本人に似ているんだろうなと思う。
イケメンがいた。

この部屋の雰囲気は良かった。それまでの途中は下手だった。
たまに下手なんだよあ、仙台市博物館は。


ガラスケースに入ったミイラを見下ろすと、不思議な気分になるよ。
縁もゆかりもない人が、何千年も時を隔てて、50センチの距離でむかいあっている。
相手は王女だったかもしれないし、もしかしたら女王だったかもしれない。
それでも、今は肌色の布に巻かれたどことなくユーモラスな物体。
それを何千キロも離れた日本で、わたしが彼らを見下ろしている。
その不思議。

全体的に中どころの作品が多かった。
アクセサリーもきれいだったね。
むしろキリの方の品を半分くらい間引いて、その上で並べた方が
見た印象が良くなったかもしれないな。
最後の部屋だけがクオリティが高かった。


美しいものを見た満足感としては60点くらい。
エキシビとしては70点くらい。及第点ですな。
……あっ!やっぱここ行ってたわ。小学生が見学に来ていて、
みんながツタンカーメンの頭巾をかぶっていたのを思い出した。
規模はそこまで大きいところじゃなかったですね。


そして仙台市博物館は、10月1日から2年半の長期改修工事に入ります。
2年半以上仙台市博物館でエキシビはない。さびしいですね。
2年半後の世界はどうなっているでしょうか。まだそれは見えない。


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