Cogitatum qua cogitatum

ちょこちょこっと載せています。

PANCOLOR 分解

2010年01月10日 20時02分22秒 | その他

久しぶりにレンズを分解しました。Carl Zeiss JENAのPANCOLOR DDR 50mm/F1.8です。

JENAと聞くと、連想するのがGeorg Wilhelm Friedrich Hegelなのは今も尚ですが、それはさておき;;

昨日、いじくっていたら、異変に気が付きました。レンズを上に向けていじっている分にはなんの問題もないんです。しかし、下を向けるとF22まで絞り環を動かしても、どうもF8くらいまでしか羽根が動かない;;横を向けてやってみると、F11くらいまでしか羽根が動かない;;

そんなわけで、羽根が油で多少粘っていたりするのかなと思って分解してみました。

しかし、ベンヂンで油を落として組み上げてもやっぱり羽根の動きが悪いんです。こりゃあ、羽根を動かす環を引っ張っているバネがダメなのかなと。。。

そんなこんなで、ホームセンターでSUS304製の引っ張りバネを買ってきて切ったり曲げたり加工して、組み込んじゃいました。



これで、ばっちり羽根が動くようになりました。ついでに、スカスカになっていたヘリコイドもグリスアップ(2年前にflexaretに使ったものの余りが今も役に立っています)。一番最初の写真が、すべてやり終えた後のものです。

しかし、まぁ、これがいいか悪いかとなると。。。

オリジナルのバネと今回のSUS304とでは外径も線径も材質も違い、荷重が違います。なにより、絞りを制御している部品にプラスチック部品が。。。以前のものより強い力で引っ張られているうちに、摩耗して削れたり、はたまたパキっと行っちゃいそうで;;

念のため、保管する際は、最小絞りにして、なるべく力がかからないとようにしようと決めたのでした。




今回は、かなり時間を食いました。ほぼ思いつきで分解を始めた上に、手抜きをしたので、いろいろと調整が困難に;;

さて、AUTOとMANUALの切り替えスイッチつきですが、どうせAUTOで使うことはないですし、AUTOの時に絞りを開放にしている部品のバネがSUS304のバネに負けて上手く機能できなくなったので、この部品や連動ピンを取り払ってみました。

ちなみに、分解する前のすべて部品が揃っている状態で、AUTOにしてピンを押さずに保管していると、直接に絞りを動かすバネはずっと伸びた状態になっています。