お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

シリコンバレーと大統領

2011-02-23 | from Silicon Valley

そうそうたるメンバーが揃ったシリコンバレー究極の『パワーディナー』

ワシントンからサンフランシスコへ、専用ジェット(Air Force One)と専用ヘリコプター(Marine One)を乗り継ぎ、オバマ大統領がシリコンバレーのビジネスリーダーを訪問して話題となりました。

訪問先などの詳細日程は伏せられたままだったため、メディアも一般市民もかえって興味津々。
当日、パロアルト界隈のスターバックスでの会話は、こんな風でした。
「ニュースで流れてた映像はラリー・エリソンの家だったよね」
「そういえば、うちの近所、パトカーだらけだったわ」
「だけど、民主党の最大シンパはエリック・シュミットじゃないの?」
「そうよね、ゴアの時の彼のサポートはすごかったものね」
「ところで、ヘリコプターで降りられるホテルってどこ?」
「パロアルトだったらフォーシーズンズかなぁ」
……などなど。パロアルト・スズメも噂話でもり上がりました。

唯一メディアに公開された写真は、ホワイトハウスのアドバイザーでもある投資家のジョン・ドーア邸でのディナー風景。ところがどうして百聞は一見に……。たった一枚の写真が実に饒舌です。

ワシントンでの公式ディナーとは大違いのシリコンバレースタイルは、まずは服装。オバマ大統領も上着をぬいでワイシャツ姿なら、居並ぶゲストも上着なしのカラーシャツにノーネクタイ。またオバマ大統領も単身なら、居並ぶゲストもパートナーは伴わずそれぞれ単身で出席。おまけにドーア邸の12人用テーブルの回りに、おとな15人がぎっしり詰めあって腰かけています。実に気さくなしつらえはいかにもシリコンバレー。

出席者は、いわずもがな豪華絢爛です。ここはシリコンバレー的に会社の評価額の高い順にご紹介してみましょう。まずはアップルCEOのスティーブ・ジョブス、それからグーグルCEOのエリック・シュミット、オラクルCEOのラリー・エリソン、シスコCEOのジョン・チェンバース、ジェネンテックChairmanのアール・レビンソン、ヤフーCEOのキャロル・パーツ(ゲスト中の紅一点)、そしてネットフリックスCEOのリード・ヘイスティングス。以上はいずれも現在のシリコンバレーをリードする上場企業のトップたちですが、上記7社の評価額を合計するとなんと総額$879ビリオン(1ドル=80円で換算すると約70兆円)になります。いずれもかつてはベンチャー企業。出席者中でもっとも古い企業が70年代に創業したアップルというのですから、シリコンバレーがいかに「現在進行形」の活力に満ちた場所であるかがわかります。

これに加えて、目下飛ぶ鳥落とす勢いで躍進中の若手起業家も出席しています。フェースブックCEOのマーク・ザッカーバーグとツイッターCEOのディック・コストロです。いずれもこの1ー2年内にIPOあるいはEXIT間違いなしと期待されており、企業の評価額はフェースブックが$33-67ビリオン、ツイッタ―が$8-10ビリオンです。シリコンバレーの強みは、こうした「これから」の企業が続々と育っていることです。

スタンフォード大学学長のジョン・ヘネシーの顔も見えます。スタンフォードは、言わずもがな、ヒューレット・パッカード、サンマイクロシステムズ、シスコ、そしてヤフー、グーグル等々の起業家を輩出し、さらにそれら企業に人材を供給してシリコンバレーをここまで育て上げたきた大学です。ヘネシー学長もヤフーはじめ数々のベンチャーに投資して支援しては成功させ、自身も資産形成に成功しています。

投資家では、ベンチャー企業を政府資金に結びつける橋渡し役として信頼され成功しているウェスリーグループのスティーブ・ウェスリー(最近ではグリーンテックの最大の立役者と言われています)と、大成功したベンチャーには軒並み投資してきたクライナー・パーキンスのジョン・ドーア。パーツ女史以外の女性出席者はミセス・ドーア、今回のハイテク・パワーディナーの主催者です。

最後に出席者の年齢を見てみましょう。最高齢は67歳のオラクルのエリソン。これに、共に62歳のヤフーのパーツとシスコのチェンバースが続き、そしてジェネンテックのレビンソンが61歳で、ジョン・ドーアが60歳。60代は以上です。50代はヘネシ―学長、ジョブス、シュミット、そしてネットフリックスのヘイスティングスの4人。ツイッターのコストロが48歳で、ザッカーバーグは最も若手の27歳。ちなみにオバマ大統領は1961年生まれの50歳です。

1993-94年のクリントンのヘルスケア改革が成功しなかった大きな理由のひとつは、シリコンバレーのベンチャーが揃って強制的な皆保険の実施による規制を受けることを嫌ったため……と言われました。さて、わざわざシリコンバレーに出向いてのオフ会ならぬネットワーキング・ディナー。オバマ大統領が手にした成果やいかに?






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