ここ数年パロアルトを中心にシリコンバレーで静かなブームになっているのがガラスのパンプキンです。アーティストが、熱したガラスに息を吹き込んで膨らませながら、昔ながらの工芸手法でひとつひとつ手で形作る、大小さまざま、色とりどりのガラスのカボチャたちは、居間の飾り棚や食堂のテーブルを彩るオブジェとして人気があります。
が、言わずもがな、とりわけ脚光を浴びるのがハロウィーンの季節。毎年9月を過ぎると、街のワイン& アート・フェアに出店していたり、街の美術館のロビーやシニアセンターなどでガラスのカボチャだけを集めたパンプキンパッチが開催されたりします。恒例のパロアルトのショ―は10年を超えました。
ブランドショップを集めている高級モールとして知られるスタンフォード・ショッピングセンターでも、ここ数年、アーケイド内の広場のデコレーションには、昔ながらの生のパンプキンにかわってガラスのパンプキンが登場しています。モール内のメイシーズ・デパートも最近ではショ―ケースにガラスのパンプキンを並べています。
ガラス工芸作家支援と地域の学校の資金調達を組み合わせ、パンプキンパッチにワインのテイスティングやコンサートをコラボさせるロスガトスのショ―も毎年恒例の人気イベントです。
そもそものブームの火付け役は早期退職したソフトウェアエンジニア。趣味が昂じて開いた小さなベンチャーのガラス工房が10年くらい前にパンプキンを作り始めたのが最初。が、パンプキン大好き!なアメリカ人のこと、特に「新し物好き」が集まっているシリコンバレーでブームに火がつくのには時間がかかりませんでした。
最近は制作スタジオも増え、デザイナーも増えて、カボチャのデザインも豊富になりました。さて、そうなると、次に登場するのが"比較評価サイト"です。ちょっと検索してみたら、ありました。ありました。まずは価格の比較サイト NexTagにのっているガラスのパンプキンです。
続いてサンフランシスコ地区でもっとも手厳しいと評判のレストランやショップの
評価サイト"Yelp"で"Glass Pumpkins"を検索した結果です。
ご参考までに。
ガラスのカボチャは文字通り手作りですから、生のカボチャ同様、ひとつひとつみな違う表情をしていてそれぞれにユニーク。でも、生のカボチャと違って、気に入った形や大きさのものを見つけたら、ずっと取っておくことができて便利です。生のカボチャと違ってカービングする楽しみはありませんが、毎年気に入った作品をひとつずる買ってコレクションしていく、というような楽しみは、腐らないガラスのパンプキンならでは。・・・となると、一期一会の出会いを期待して、あちこちのフェアやショーに行き、ゆっくり歩きまわって、ためつすがめつ、お気に入りの"今年のひとつ"を探すコレクターもいそうですね。
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