お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

みんなだいすき!

2009-05-28 | about 英語の絵本

I Like It When…

ユニークな絵本です。

登場するキャラクターは二羽のペンギン、大きいペンギンと小さいペンギンです。大きいペンギンが小さいペンギンの世話をしていることはわかりますが、でも、この二羽が具体的にどういう間柄なのかは、はっきりと書かれていません。二羽の性別も特定されていません。

ですから、お母さんと子どもかしれないし、お父さんと子どもかもしれません。子どもも、男の子か女の子か特定されていません。もしかすると、おじいちゃんかおばあちゃんと孫、または年のはなれた大きなきょうだいと末っ子・・・とも読めます。ベビシッタ―でもかまいません。小さな子を可愛がってくれる大きいひとなら、誰でも。

普遍的で抽象的、ユニセックスでバリアフリー?な未来型の絵本。だからどんな状況のひとでも安心して読めます。作者はメアリ・マーフィMary Murphyです。

さて、絵本のテーマは、これも普遍的な「愛」。

二羽のペンギンが一日のことを思い返して「好き」なこといついてお話します。「ぎゅっ!て抱きしめてもらうのが好き!I like it when you hug me.」「いないいないばぁ!して遊ぶのが好き!I like it when we play Peek-A-Boo.」

手を添えて手伝ってもらうのが好き・・・キスしてもらうのが好き・・・ダンスするのが好き・・・どれも、小さな子どもが毎日誰かと一緒にしているような、馴染みのある日常的で具体的な行動ばかり。しかも、どれも、きっと子どもが「大好き」なことばかり。

具体的で日常的な行動を拾い上げることで、抽象的な「愛」が「好きなしぐさ・動作・行動」に具現化され、小さな読者にも身近で共感しやすいお話になっています。たいていの子は、それぞれのページごとにペンギンと一緒になって「いないいないばぁ」をしたり、「ハグ」したり・・・。

好き、好き、好き、と全編が「・・・が好き」というポジティブな表現の積み上げなので、読み手も聞き手もだんだんポジティブで温かい気持ちに満たされてきます。だから、いつでもお勧めの一冊ですが、とくに気分が落ち込んだり、疲れたりしたときには、是非この本を試してみてください。きっと元気で、機嫌よくなれると思います。

読みながら、だんだん、あたたかい気持ちでいっぱいになるので、ベッドタイムの読み聞かせにも最適の一冊です。




コメント
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