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宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

「百人一首と元旦」

2007年12月30日 | Weblog
(画像はクリックされましたら拡大します。
画像は「マイバースデイの妖精シリーズ後半編」の、
フェアリーランドの王妃ティタニアです。)

某書からです。
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昔々のお話しです。
ある村では毎年、雨の季節になると河が氾濫し、橋が
流されていました。
その度に橋は造りかえられましたが、雨が降るとまたもや
壊れてしまうのです。
村人達は幾度となく繰り返される橋造りに疲れ果てていました。

ある日のこと、その村へ旅の途中の魔法使いが通りかかり
ました。

「あなたの魔法の力で大洪水にも壊れない橋を造って下さい!」

村人の熱心な願いを魔法使いは承諾し、一瞬のうちに立派な
橋を造ってくれたのです。

「この橋は魔法の力を借りて造った橋なんじゃよ。
この魔法を永久に残すには、村の皆が力を合わせて、橋の
両脇に支え柱を造らなければならない。
そうすれば、魔法は消えないよ。」

魔法使いはそういい残して、その村を去りました。

「さあ、これでもう大丈夫。
こんな立派な橋が造れるなんて、魔法の力はすごい!」

村人達は大喜び。
魔法使いが言い残した、支え柱を造る事などすっかり忘れて
しまったのです。

さて、それからしばらく経ったある日、またもや大雨が村を
襲いました。
あの魔法の橋はどうなったでしょう。
翌朝村人が見に行くと、橋は跡形もなく流されてしまっていました。

「あの時、魔法使いが言ったように、支え柱を造っておけば
よかった……」

魔法で叶えられた願いは、人の地道な努力があってこそ確かな
ものとなるのです。

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この話は個人的にも少し考えさせられる所がありました。
現在は出来るだけ効率的で、更に容易な方法で願望を
達成しようという向きが少なからず見られますが、「人間の
地道な努力の必要」はどんな時も、絶対に忘れてはならないものと
思います。

「魔法」に関連しますが、元旦に百人一首の札を一枚抜き出して、
それが幸せな恋歌であれば新しい恋に出会えるなどの言い伝えが
地方によってあるようです。

更に古来からある「恋馬垣」という女性用のおまじないで、
元旦に百人一首の中から自分の好きな姫札を選び、その周りを
4本の爪楊枝で四角く囲み、その上下左右に自分の好きな
公達札を計四枚置き、それを1月7日までそのままにしておくと
その年はモテモテになるというものも伝えられています。


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