彦一による全国強豪校のレクチャーが続いている。
練習開始まで、残り30分。
-----------------------------------------------------------------------
■愛知県代表 【名朋工業】
決勝戦で、全国の常連校愛和学院を粉砕した名朋工業が、2度目の全国制覇に名乗りをあげる。
愛和学院の織田さん、今村さんとともに、国体優勝を果たした森重君は、いまや最強Cの呼び声が高い。
昨年IHを制覇したPG中島さん、SF大石さんも最後の大会とこの大会にかける情熱はひとしおや。
準決勝で、山王とあいまみえることとなったが、正直どっちが勝つかわからへん。
再び、全国を制覇してもおかしくない最要注意校や。
★★★★★★★★★☆
-----------------------------------------------------------------------
『ビシ!』
「ぬわ!なにすんですか?桜木さん!!」
「デカ坊主が最強Cだと!!」
「では、俺はなんだ!!」
「!!」
(森重君を最強と謳ったもんやから、怒ってはるんやな。)
「さっ桜木さんは、天才Cや!」
「天才C・・・。ふむ、その通りだな。ちゃんとわかっておるではないか!ハッハッハ!!」
(ふー、うまく逃げれたで。)
(単純・・・。)
体育館にいる全ての人間が思った。
-----------------------------------------------------------------------
■大阪府代表 【大栄学園】
昨年ベスト8、IHベスト8の強豪校。
昨年のスタメンに名を連ねたPGの桜井さん、PF青島さんを中心にまとまったチーム。
大栄学園伝統のバランスオフェンスも健在や。
爆発力はあらへんが、底力は最上位クラス。非常にやっかいな存在。
★★★★★★★☆☆☆
-----------------------------------------------------------------------
「大栄はまた名朋のブロックっすね。」
「リベンジといけますやろか?」
「森重をどこまで抑えられるか、勝負の行方を左右するのは、この1点だな。」
「ダイエーにはデカ坊主は抑えられん。あいつを抑えらるのは、俺くらいだ!!」
「でも、国体のとき、桜木はこの大栄陣に巧く抑えられていたよな?」
「ぬっ。」
「そうや。大栄の鉄壁な2-3を用いた大阪代表に、桜木さん手も足も出てへんかった!
もし、あのディフェンスが更にようなっとってたら、もしかするで。」
「おのれ、彦一!余計なことをいいおって!!天才の裁き!!」
『ビシ!』
「いったーー!!」
桜木の理不尽なチョップが彦一の頭に炸裂した。
「ほんまのことゆうただけやのに・・・。しかも、2連続やで・・・。ぐすん。」
-----------------------------------------------------------------------
■沖縄県代表 【神海】
フリースタイルのバスケットボールを展開する新しい形のチームや。
アメリカ人との混血選手が3名、スタメンに名を連ね、平均身長190cmと今大会最も高いスタメンとなった。
デビット・平良、ケビン・比嘉、知念裕樹ジュニアの3人が、インサイドを支配し、
得点、リバウンドを量産する。
個人技、オフェンス主体のチームのため、ディフェンスに問題ありや。
★★★★★★★☆☆☆
-----------------------------------------------------------------------
「個人技主体のチームか、この桜木を中心にまとまった湘北の敵ではないな!」
「いや、花道中心じゃねーし。」
「むしろまとまってねーし。」
「バラバラ・・・。」
桜木に、宮城、柳、流川の順で突っ込む。
『ピクピク!』
「ぬっ!沖縄3兄弟はこの桜木が叩き潰してやるぜ!」
「いや、花道一人じゃ無理だし。」
「むしろ叩き潰されそうだし。」
「どあほう・・・。」
再び、桜木に宮城、柳、流川の順で突っ込んだ。
(山王ブロックだし、たぶん当たらないから・・・。)
冷静な白田。
対する桜木。
『ピクピク!』
『プチッ。』
「こらぁーー!!流川!!表でろーー!!!」
怪獣のように暴れる桜木を安田らが必死に止めている。
「ガルルルルルル!」
(なぜに流川さんだけにキレる??)
不思議がる白田。
(どあほう。)
「ふぅーー。」
一呼吸置いて、流川はシュート練習に入った。
『スタスタスタ・・・。』
「おのれーー!!!流川!!!!」
それから、5分間桜木の興奮は収まることはなかった。
「以上が、注意すべき全国の出場校となっております。
そして、これが姉ちゃんの週刊バスケットボールの寸評と注目選手です。」
そういうと、彦一が再び、A4用紙を配った。
-----------------------------------------------------------------------
AA 【山王工業】 沢北出場で優勝候補筆頭。4連覇に視界良好。◎沢北栄治
AA 【名朋工業】 最強C森重の調子次第で、逆転優勝も可能。◎森重寛
A 【青森酒田】 パウエル加入により、一気に全国強豪クラスに。◎B・パウエル
A 【博多商大附属】 ホームの利を生かし、全国制覇にあと一歩。◎井上幸水
A 【湘北】 IH覇者の陵南を破った力は本物。再びキセキを起こせるか?◎流川楓
B 【喜多島】 抜群のスピードを誇る北陸の新勢力◎速水かける
B 【大栄学園】 ディフェンス能力は随一。得意のスローテンポに持ち込めば。◎桜井丈
B 【神海】 スタメン平均身長190cmは脅威。個人よりチームを優先したい。◎D・平良
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「なんだとーー!!天才バスケットマンことリバウンド王の桜木を差し置いて!!なぜ、流川だーー!!」
しばらく大人しくしていた桜木が再び吼える。
「なんだとーー!!No.1ガード、No.1キャプテンの俺を差し置いて!!なぜ、流川だーー!!」
宮城も桜木同様に吼える。
「なぜに、流川なんだ!流川ぁーー!!」
2人が同時に流川を呼びつける。
『クル。』
シュート練習をしていた流川が振り向く。
「ふぅーーー。」
2人を見て、ため息をついて、再びシュート練習を再開した。
「ごらぁ!!無視すんな!!!」
息の合った宮城、桜木。
「あはっ。面白いな。湘北は。」
笑う仙道。
「なんでこんなめちゃくちゃのチームに負けたのか、納得できねぇ。」
と越野が呆れる。
(俺も名前が載りたい。)
福田が静かに思った。
(やれやれだぜ・・・。)
流川は澄ましてシュート練習を続けていた。
「まぁまぁ、宮城さんも桜木さんも、練習前やし、そんな怒らんといてください。」
「ぬっ!!」
「あっ!!」
『ギクッ!』
「もとはといえば、てめーの姉ちゃんが書いた記事じゃねぇかよ!!」
「そうだ!リョーちんのいうとおりだ!!悪いの彦一だ!!」
『ビシ!!』
『バシ!!』
「いったーーー!!」
再び、宮城と桜木から、理不尽な暴力を受ける彦一であった。
「ぐすん。わいが悪いんやないのに・・・。しかも、4回もはたきおったで・・・。ぐすん。」
続く。
練習開始まで、残り30分。
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■愛知県代表 【名朋工業】
決勝戦で、全国の常連校愛和学院を粉砕した名朋工業が、2度目の全国制覇に名乗りをあげる。
愛和学院の織田さん、今村さんとともに、国体優勝を果たした森重君は、いまや最強Cの呼び声が高い。
昨年IHを制覇したPG中島さん、SF大石さんも最後の大会とこの大会にかける情熱はひとしおや。
準決勝で、山王とあいまみえることとなったが、正直どっちが勝つかわからへん。
再び、全国を制覇してもおかしくない最要注意校や。
★★★★★★★★★☆
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『ビシ!』
「ぬわ!なにすんですか?桜木さん!!」
「デカ坊主が最強Cだと!!」
「では、俺はなんだ!!」
「!!」
(森重君を最強と謳ったもんやから、怒ってはるんやな。)
「さっ桜木さんは、天才Cや!」
「天才C・・・。ふむ、その通りだな。ちゃんとわかっておるではないか!ハッハッハ!!」
(ふー、うまく逃げれたで。)
(単純・・・。)
体育館にいる全ての人間が思った。
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■大阪府代表 【大栄学園】
昨年ベスト8、IHベスト8の強豪校。
昨年のスタメンに名を連ねたPGの桜井さん、PF青島さんを中心にまとまったチーム。
大栄学園伝統のバランスオフェンスも健在や。
爆発力はあらへんが、底力は最上位クラス。非常にやっかいな存在。
★★★★★★★☆☆☆
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「大栄はまた名朋のブロックっすね。」
「リベンジといけますやろか?」
「森重をどこまで抑えられるか、勝負の行方を左右するのは、この1点だな。」
「ダイエーにはデカ坊主は抑えられん。あいつを抑えらるのは、俺くらいだ!!」
「でも、国体のとき、桜木はこの大栄陣に巧く抑えられていたよな?」
「ぬっ。」
「そうや。大栄の鉄壁な2-3を用いた大阪代表に、桜木さん手も足も出てへんかった!
もし、あのディフェンスが更にようなっとってたら、もしかするで。」
「おのれ、彦一!余計なことをいいおって!!天才の裁き!!」
『ビシ!』
「いったーー!!」
桜木の理不尽なチョップが彦一の頭に炸裂した。
「ほんまのことゆうただけやのに・・・。しかも、2連続やで・・・。ぐすん。」
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■沖縄県代表 【神海】
フリースタイルのバスケットボールを展開する新しい形のチームや。
アメリカ人との混血選手が3名、スタメンに名を連ね、平均身長190cmと今大会最も高いスタメンとなった。
デビット・平良、ケビン・比嘉、知念裕樹ジュニアの3人が、インサイドを支配し、
得点、リバウンドを量産する。
個人技、オフェンス主体のチームのため、ディフェンスに問題ありや。
★★★★★★★☆☆☆
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「個人技主体のチームか、この桜木を中心にまとまった湘北の敵ではないな!」
「いや、花道中心じゃねーし。」
「むしろまとまってねーし。」
「バラバラ・・・。」
桜木に、宮城、柳、流川の順で突っ込む。
『ピクピク!』
「ぬっ!沖縄3兄弟はこの桜木が叩き潰してやるぜ!」
「いや、花道一人じゃ無理だし。」
「むしろ叩き潰されそうだし。」
「どあほう・・・。」
再び、桜木に宮城、柳、流川の順で突っ込んだ。
(山王ブロックだし、たぶん当たらないから・・・。)
冷静な白田。
対する桜木。
『ピクピク!』
『プチッ。』
「こらぁーー!!流川!!表でろーー!!!」
怪獣のように暴れる桜木を安田らが必死に止めている。
「ガルルルルルル!」
(なぜに流川さんだけにキレる??)
不思議がる白田。
(どあほう。)
「ふぅーー。」
一呼吸置いて、流川はシュート練習に入った。
『スタスタスタ・・・。』
「おのれーー!!!流川!!!!」
それから、5分間桜木の興奮は収まることはなかった。
「以上が、注意すべき全国の出場校となっております。
そして、これが姉ちゃんの週刊バスケットボールの寸評と注目選手です。」
そういうと、彦一が再び、A4用紙を配った。
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AA 【山王工業】 沢北出場で優勝候補筆頭。4連覇に視界良好。◎沢北栄治
AA 【名朋工業】 最強C森重の調子次第で、逆転優勝も可能。◎森重寛
A 【青森酒田】 パウエル加入により、一気に全国強豪クラスに。◎B・パウエル
A 【博多商大附属】 ホームの利を生かし、全国制覇にあと一歩。◎井上幸水
A 【湘北】 IH覇者の陵南を破った力は本物。再びキセキを起こせるか?◎流川楓
B 【喜多島】 抜群のスピードを誇る北陸の新勢力◎速水かける
B 【大栄学園】 ディフェンス能力は随一。得意のスローテンポに持ち込めば。◎桜井丈
B 【神海】 スタメン平均身長190cmは脅威。個人よりチームを優先したい。◎D・平良
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「なんだとーー!!天才バスケットマンことリバウンド王の桜木を差し置いて!!なぜ、流川だーー!!」
しばらく大人しくしていた桜木が再び吼える。
「なんだとーー!!No.1ガード、No.1キャプテンの俺を差し置いて!!なぜ、流川だーー!!」
宮城も桜木同様に吼える。
「なぜに、流川なんだ!流川ぁーー!!」
2人が同時に流川を呼びつける。
『クル。』
シュート練習をしていた流川が振り向く。
「ふぅーーー。」
2人を見て、ため息をついて、再びシュート練習を再開した。
「ごらぁ!!無視すんな!!!」
息の合った宮城、桜木。
「あはっ。面白いな。湘北は。」
笑う仙道。
「なんでこんなめちゃくちゃのチームに負けたのか、納得できねぇ。」
と越野が呆れる。
(俺も名前が載りたい。)
福田が静かに思った。
(やれやれだぜ・・・。)
流川は澄ましてシュート練習を続けていた。
「まぁまぁ、宮城さんも桜木さんも、練習前やし、そんな怒らんといてください。」
「ぬっ!!」
「あっ!!」
『ギクッ!』
「もとはといえば、てめーの姉ちゃんが書いた記事じゃねぇかよ!!」
「そうだ!リョーちんのいうとおりだ!!悪いの彦一だ!!」
『ビシ!!』
『バシ!!』
「いったーーー!!」
再び、宮城と桜木から、理不尽な暴力を受ける彦一であった。
「ぐすん。わいが悪いんやないのに・・・。しかも、4回もはたきおったで・・・。ぐすん。」
続く。
湘北とは、決勝じゃないと当たらないトーナメントですが、やはり170cm前後の宮城、柳はちょっと厳しいと思います。
流川、桜木は問題ないと思いますがね。