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うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#90 【トーナメント表】

2009-04-07 | #05 海南 選抜編
藤真たちとの練習試合の翌日・・・。


--海南大附属高校 体育館--

高頭は、第38回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会トーナメント表と書かれたコピー用紙を持っていた。

海南では、対戦相手は監督からの報告を待つのが伝統となっている。


「今から配布する。」


また、配布物は全て背番号順、そして、2軍、3軍へと配布されるのも海南の伝統の一つであった。


「牧。」

高頭の手から一枚一枚手渡される。

「うむ。悪くないな。」


「高砂。」

「まずは、秋月の品川か・・・。」


「神。」

「初戦は、湖谷南と上松商業の勝者とですね。」


「真田。」

「準決勝で、山王と対戦か。」


「小菅。」

「その前に、大栄とやることになりそうです。」


「武藤。」

「愛和と博多は逆ブロック。」


「清田。」

「山王さえ倒せばってところっすね。」







「宮益。」

「はい。」

メガネを掛け直した。



「よし、手元にトーナメント表は渡ったか?これが、選抜のトーナメント表になる。
うちは、鳥取の湖谷南と長野の上松商業の勝者と25日にやることになった。
初戦の入り方がトーナメントを勝ち抜いていくことで、どれだけ重要なことか、わかっていると思うが、
油断は大敵だ。」

「はい!」


「実績からすると、2回戦の相手は上松商業になりそうですね。」

と神。


「いい勝負だと思うが、十中八九、上松だと思っている。」

と扇子を仰ぐ高頭が続ける。

「3回戦は、おそらくホームの利で、勢いに乗ってくる東京の秋月になるであろうな。
秋月に勝てば、ベスト8となり、ここからが本当の勝負といっていい。」


「順当にいけば、準々決勝では土屋のいる大栄学園とあたることになる。」

と牧。


「やりづらい戦いになりそうだ。」

「ディフェンスをどう崩すかが勝利の鍵だな。」

と武藤は高砂の顔を見る。


「大栄の土屋か・・・。俺が、とめてやる!」

清田の気合が入る。


(土屋淳・・・、一度しっかりとプレーをみておきたいな・・・。)

と牧が思った。


「そして、今大会の1番の山場が、準決勝であたるであろう山王工業戦だ。」

高頭は扇子を仰ぐのをやめた。

「去年のリベンジですね。」

「あぁ。だが、メンバーは、昨年よりも強い。」

と神の言葉に、静かに返す高砂。

「でも、赤毛猿たちでも勝ったんだから、うちだって勝てますって、ねぇ、牧さん。」

「清田のいうとおりだ。初めから、臆していたら、それこそ山王の思う壺だ。
海南が優勝する!その気持ちを強く持つことが大切だ。」

「はい!!」


(諸星とは、決勝か。もう一度、あいつともやりたいんだけどな。)

牧が静かに思った。




愛知では・・・。

トーナメント表を手に取り、諸星、織田、今村が話をしている。


「悪かねぇな。」

と第一声は諸星。

「はい。余裕っす。」

と今村は軽い。

「準々決勝の相手は、浦安工業になりそうですね。」

と真剣な織田。


「浦安の市原か。それより、牧は山王と同じ反対のブロックか。正直、厳しいよな。」

「IHのリベンジは、大学までお預けってことですかね?」

「そういうことになりそうだ。ただ、牧がどの大学に行くのか、情報が入ってこねぇんだよ。」

「大さんと一緒で慶徳だったりして。」

「あいつと一緒にやるのも悪かねぇ。牧は、お前よりも数段上のPGだからよ。」

「今はそうですけど、選抜が終われば、その評価も変わりますよ。」

と笑う織田。

「いうよねー。」

と軽く笑う今村。

「まぁ、少しも期待していねぇけどな。」

と諸星も笑った。




秋田では・・・。

「神奈川は、やはり海南のようだな。」

「海南と同じブロックか。IHでも、国体でも牧と対戦できなかったから、
いよいよNo.1PGを決める頂上決戦となりそうだな、なっ、深津?」

河田が深津に目を向ける。

「牧なんて関係ないニャン。もともと俺がNo.1ニャン。」




その頃、海南体育館・・・。


『ピクッ!』


「ニャン?なんか、後ろから猫の鳴き声が聞こえたような・・・。」

なんとなく、後ろを振り向く牧。

(猫に怨まれるようなことはしていないぞ・・・。)

何かを感じた牧であった。




「決勝は、おそらく愛和だろうな。」

「毎回全国で会うんだが、対戦がないんだよな。あいつとは・・・。」

「縁がないニャン。」


(河田さんと女関係みたいだな。)

とにやける沢北。


「ん!?なんかいったか、沢北?」

「えっ!?なっ何もいってないっすよ。」

「なんかいいたいって顔に書いてあるニャン。」

「うっうそ!?」

「さーわーきーたー。」


『ガシガシ!』


「うぐ・・・。」

河田に関節技をきめられる沢北であった。


(この2人は超能力でももっているのか・・・。)




大阪の土屋。

「海南か。初対決やな。」

(牧の実力、確かめさせてもらうで。)




「山王工業・・・。」

常誠の御子柴の声は少し落ちていた。




千葉の浦安工業。

「おっ!愛和と同じブロックだ!IHの借りは、利子をつけて、返してやるぜ!持ってろよ、諸星!!」

千葉の朝日こと市原朝日が叫ぶ。




そして、各校、各選手が様々な思いを胸に秘め、大会前日を迎えた。








続く。