海南 70
陵南 59
牧のペネトレイトから、2点を追加する海南。
対する陵南は、仙道の中を起点に、福田がミドルシュートを決める。
続く海南は、越野との1on1から放った清田のジャンプシュートが、リングに嫌われた。
この日二桁目を記録するリバウンドを福田が奪い、仙道の山岡への絶妙なパスから、速攻が決まる。
そして、第3Q終了のブザーがなった。
『ビィーーーーー!!』
陵南は、先制点を決めたが、それ以降一度もリードを奪うことなく、苦しい第4Qを迎えることとなる。
海南 72
陵南 63
2分間のインターバル。
「いいぞ!真田!!」
「お疲れ様です。真田さん!!」
賞賛されている真田は、少し照れている。
「ありがとうございます。」
「壮太、まず座れ。呼吸を整えろ。」
「大丈夫ですよ、牧さん。今日は調子がいいんです。まだまだいけますよ。」
明るく答える真田に、牧はほっとした表情で答える。
「お前の出番は、ここで終了だ。あとは、俺たちに任せろ。」
真田は、海南選手をグルっと見渡し、笑って答える。
「頼もしい限りです。お任せします。」
『パタパタ・・・。』
「第4Qもツーガードでいく。小菅、真田の代わりに入れ。牧、わかってるな?」
「ええ、初めから足動かしていくぞ!」
「おう!!」
「植草が出てきたら、宮益を入れる。外と中から、点を獲れ。リードなどないと思え。いいな?」
「おう!!」
「くそ!」
越野が声をあげる。
陵南のベンチに暗い空気が流れている。
だが。
「まだ大丈夫だ。」
仙道が、みんなに声をかける。
「確かに、中、外とリズムよく攻めてきているが、全てのオフェンスが得点されているわけじゃない。
リバウンドは、うちがとっている。相手のミスを確実に点に結び付けていけば、必ず追いつける。
まだ大丈夫だ。」
(仙道さんがいうなら、大丈夫だ。)
(そうだ!大丈夫だ!)
(きっと勝てる!)
仙道の言葉が、みんなに勇気を与えた。
選手の表情が一気に明るくなる。
「よし!まだ負けたわけじゃない!!ここからが、勝負だ!!海南に走り負けるなよ!!」
越野が、キャプテンらしく、みんなに気合を入れる。
「おう!!」
陵南ベンチに活気が戻った。
(さすが、仙道。あいつのい葉は、不思議と勇気と希望を沸かせる。
そして、越野もまた、チームに活力を与えている。)
田岡が、2人を嬉しそうに見ている。
「まだいける。山岡、今までどおり神につけ、4人は、2-2のゾーンディフェンスだ。
神の外を封じ、牧、清田にドライブをとめる。リバウンドは確実に獲れ。福田、任せたぞ!」
「はい!」
(リバウンドを掴む者は、勝利を掴む・・・。)
「ボックスワンですね。湘北のディフェンスと同じことやろうっちゅうことですね。田岡さん?」
『ゴン!』
「何が、田岡さんだ!湘北の真似はしたくないが、そうもいってられない。
今は、これしかない。残り10分足を止めるな。」
「はい!」
「監督はすぐ叩きはるんだから・・・。冗談っやちゅうねん・・・。」
『ビィーーー!!』
第4Q開始のブザーが会場に響く。
-----------------------------------------------
PF…#7 真田 壮太 184cm/2年
→
PF…#8 小菅 直人 186cm/2年
-----------------------------------------------
「あっ!やっぱり、真田君は下がりましたね。おっ!代わりは武藤君ではなく、SGの小菅君です。」
「うーーん、海南はあくまでツーガードで押し切るつもりね。」
「陵南は、防ぎきれますかね?」
「今のままじゃ、無理だわ。思い切った賭けが必要よ。どう守る、仙道君?」
「積極的にドライブを仕掛ける牧と清田、冷静に外から決める神、
その中間の立場の真田、巧みな動きから中にスペースを空ける高砂、
海南の4アウトは、最強のオフェンスフォーメーションだな。」
三井が分析。
「あぁ、うちとやったときは、4アウトをしかけてこなかった。
まだまだ未完成なのか、それとも翔陽より陵南が上なのか?」
と花形。
「まだ、未完成だろう。」
きっぱりと赤木が答え、続けた。
「現時点での4アウトは、真田がいて完成する。
真田がベンチにいる間は、武藤を出し、3アウトのほうが、リバウンドもとれ、安定感がある。
真田以外のやつで、4アウトとなると、格段にオフェンス力は落ちる。」
「赤木のいうことも一理ある。だが、海南のベンチ層は厚い。SGの小菅も、他のチームならスタメンだろう。
そして、この4アウトにマッチするプレイヤーが、もう一人、海南のベンチにはいる。
陵南の出方次第で、出場してくるだろうな。」
藤真のあとに、花形が答える。
「宮益か?」
「あぁ、シュート力だけなら、あいつは県内トップクラス。ツインシューターは怖いぜ。」
「・・・。」
(仙道・・・。)
魚住が祈る思いで、仙道を見つめる。
「あと10分で全てが決まる。」
赤木が話すと同時に、歓声が沸いた。
海南 72
陵南 63
続く。
陵南 59
牧のペネトレイトから、2点を追加する海南。
対する陵南は、仙道の中を起点に、福田がミドルシュートを決める。
続く海南は、越野との1on1から放った清田のジャンプシュートが、リングに嫌われた。
この日二桁目を記録するリバウンドを福田が奪い、仙道の山岡への絶妙なパスから、速攻が決まる。
そして、第3Q終了のブザーがなった。
『ビィーーーーー!!』
陵南は、先制点を決めたが、それ以降一度もリードを奪うことなく、苦しい第4Qを迎えることとなる。
海南 72
陵南 63
2分間のインターバル。
「いいぞ!真田!!」
「お疲れ様です。真田さん!!」
賞賛されている真田は、少し照れている。
「ありがとうございます。」
「壮太、まず座れ。呼吸を整えろ。」
「大丈夫ですよ、牧さん。今日は調子がいいんです。まだまだいけますよ。」
明るく答える真田に、牧はほっとした表情で答える。
「お前の出番は、ここで終了だ。あとは、俺たちに任せろ。」
真田は、海南選手をグルっと見渡し、笑って答える。
「頼もしい限りです。お任せします。」
『パタパタ・・・。』
「第4Qもツーガードでいく。小菅、真田の代わりに入れ。牧、わかってるな?」
「ええ、初めから足動かしていくぞ!」
「おう!!」
「植草が出てきたら、宮益を入れる。外と中から、点を獲れ。リードなどないと思え。いいな?」
「おう!!」
「くそ!」
越野が声をあげる。
陵南のベンチに暗い空気が流れている。
だが。
「まだ大丈夫だ。」
仙道が、みんなに声をかける。
「確かに、中、外とリズムよく攻めてきているが、全てのオフェンスが得点されているわけじゃない。
リバウンドは、うちがとっている。相手のミスを確実に点に結び付けていけば、必ず追いつける。
まだ大丈夫だ。」
(仙道さんがいうなら、大丈夫だ。)
(そうだ!大丈夫だ!)
(きっと勝てる!)
仙道の言葉が、みんなに勇気を与えた。
選手の表情が一気に明るくなる。
「よし!まだ負けたわけじゃない!!ここからが、勝負だ!!海南に走り負けるなよ!!」
越野が、キャプテンらしく、みんなに気合を入れる。
「おう!!」
陵南ベンチに活気が戻った。
(さすが、仙道。あいつのい葉は、不思議と勇気と希望を沸かせる。
そして、越野もまた、チームに活力を与えている。)
田岡が、2人を嬉しそうに見ている。
「まだいける。山岡、今までどおり神につけ、4人は、2-2のゾーンディフェンスだ。
神の外を封じ、牧、清田にドライブをとめる。リバウンドは確実に獲れ。福田、任せたぞ!」
「はい!」
(リバウンドを掴む者は、勝利を掴む・・・。)
「ボックスワンですね。湘北のディフェンスと同じことやろうっちゅうことですね。田岡さん?」
『ゴン!』
「何が、田岡さんだ!湘北の真似はしたくないが、そうもいってられない。
今は、これしかない。残り10分足を止めるな。」
「はい!」
「監督はすぐ叩きはるんだから・・・。冗談っやちゅうねん・・・。」
『ビィーーー!!』
第4Q開始のブザーが会場に響く。
-----------------------------------------------
PF…#7 真田 壮太 184cm/2年
→
PF…#8 小菅 直人 186cm/2年
-----------------------------------------------
「あっ!やっぱり、真田君は下がりましたね。おっ!代わりは武藤君ではなく、SGの小菅君です。」
「うーーん、海南はあくまでツーガードで押し切るつもりね。」
「陵南は、防ぎきれますかね?」
「今のままじゃ、無理だわ。思い切った賭けが必要よ。どう守る、仙道君?」
「積極的にドライブを仕掛ける牧と清田、冷静に外から決める神、
その中間の立場の真田、巧みな動きから中にスペースを空ける高砂、
海南の4アウトは、最強のオフェンスフォーメーションだな。」
三井が分析。
「あぁ、うちとやったときは、4アウトをしかけてこなかった。
まだまだ未完成なのか、それとも翔陽より陵南が上なのか?」
と花形。
「まだ、未完成だろう。」
きっぱりと赤木が答え、続けた。
「現時点での4アウトは、真田がいて完成する。
真田がベンチにいる間は、武藤を出し、3アウトのほうが、リバウンドもとれ、安定感がある。
真田以外のやつで、4アウトとなると、格段にオフェンス力は落ちる。」
「赤木のいうことも一理ある。だが、海南のベンチ層は厚い。SGの小菅も、他のチームならスタメンだろう。
そして、この4アウトにマッチするプレイヤーが、もう一人、海南のベンチにはいる。
陵南の出方次第で、出場してくるだろうな。」
藤真のあとに、花形が答える。
「宮益か?」
「あぁ、シュート力だけなら、あいつは県内トップクラス。ツインシューターは怖いぜ。」
「・・・。」
(仙道・・・。)
魚住が祈る思いで、仙道を見つめる。
「あと10分で全てが決まる。」
赤木が話すと同時に、歓声が沸いた。
海南 72
陵南 63
続く。