長岡市バイオマスタウン構想
http://www.city.nagaoka.niigata.jp/sangyou/sinkou/bio-sakutei-kousou.pdf
バイオマスタウン構想分析DB
http://www.jora.jp/biomasstown_DB/PDF/niigata/nagaoka.pdf
2010.11.5 17:18 産経ニュース
新潟県長岡市はすべての生ごみを微生物で処理してメタンガスを発生させ、電力として利用するバイオガス化処理施設を建設する。同市で年間約2万トン発生する生ごみに相当する1日55トンを処理でき、自治体が運営する施設では全国最大となる。平成23年度に着工し、25年7月の稼働を目指す。これにより、温室効果ガスのCO2(二酸化炭素)は年間2000トン、ごみ処理経費は15年間で35億円削減される見込みだ。
バイオガス化処理施設は同市寿のごみ焼却施設「環境衛生センター」内に建設。生ごみから他のごみを除いた後、メタンガス発酵菌の入ったタンクに入れて攪拌(かくはん)すると、発酵菌が生ごみを3~4週間で分解し、メタンガスガスが発生する。
このメタンガスの発電量は、一般家庭約1000戸分に相当する年間約410万キロワットアワーで、金額にすると約4600万円。バイオガス処理施設の全電力量と環境衛生センターの電力の半分はまかなえる見通しだ。
また、バイオ処理後に残った残りカスは乾燥処理などを施し、全量を群馬県にある民間バイオマス発電所に1トン100円程度で売却し、燃料として活用される。
この事業は民間の資金やノウハウなどを活用するPFI方式で事業者を募集。5グループが参加し、残りカスの全量売却などを提案し、入札価格も最安値だったJFEエンジニアリング(東京都)、越後交通工業(長岡市)など5社のグループが高い評価を得て、施設建設費、稼働後15年間の運営費などを含めて約44億8000万円で落札した。
同市は現在、生ごみを可燃ごみとして週3回収集しているが、施設の稼働時に生ごみのみの収集を週2回に、他の可燃ごみを週1回に変更。介護世帯などで大量に出る紙おむつはどちらでも受け入れ、収集回数を減らさない方針。同市によると、紙おむつを生ごみでも収集するのは全国で初めてという。
森民夫市長は「バイオガス化処理施設は発電、残りカスの売却と、メリットが多く導入を決めた。可燃ごみの3~4割が生ごみのため、導入後は焼却灰が減り、新しい埋め立て場をつくらなくてすむのも大きい」と話している。