命と絆

明日は全日空１２３の墜落事故から25年が過ぎる日です。

十数年前ある所で行いました個展に、あるご婦人が娘さんと来られました。

お二人で私の作品を熱心に見られ、その中で「よりそう」と題された一つの作品を玄関先に

置きたいからと購入してくださいました。

どっしりと安定感のある作品で、しっかりと大地に立っています。

後から伺ったのですが、旦那様があの事故に巻き込まれ、尊い命を失われたそうです。

この作品をお選びになった理由まではお聞きしませんでしたが、ご夫婦の永遠の絆を思って　
なのか、娘さんとこれからも心を携えて生きて行こうというお気持ちなのかは分かりません
　
が、毎年のようにこの日が近づきますと、お二人のお姿を思い出します。

私の記憶の中ではあれから25年もの月日が経過したなどと思えず、何時までも鮮明な記憶と

して残っています。

乗客,乗員520名の尊い命を奪ったあの痛ましい事故はご遺族の気持ちと、そこで命を絶

たれた方たちの無念を、何時までも忘れてはならないと思います。