尾崎 慎 の 彫刻ライフ

石彫刻家尾崎慎の作品の紹介や、展覧会情報、これまでに起こってきたエピソードや日記など様々な事を綴って行きます。

日本橋三越本店・個展会場とエピソード

2009-09-12 10:53:29 | 日記
これまで個展を35回こなして来て、今年初めて個展をやらずにのんびりしている。
のんびりしていると言っても次の個展はすでに決まっていて、来年2月に名古屋の丸栄スカイル特選画廊での予定が入っている。
実はこの個展は今年の6月に予定されていたものだが、会場を今までの会場より広い会場に昇格?しての個展だったので、6月までにこの会場を充実させられないので延期して戴くようにお願いした訳である。




この個展会場は日本橋三越で去年開催されたものです。
開催日2008年4月8日~14日


とても辛い個展

これもエピソードになるのですが、この個展の一週間前まで入院をしていました。
作品制作に追われていた私は、体調が崩れている事にも気が付かず、神経性で胃が痛むのだと思い、医者から胃薬を貰いながら過ごしていたのがだ、日に日に体が動かなくなって行き、仕事場に行くことさえ出来なくなってしまい、その夜ついに病院で、検査をする事になってしまいました。
8時に入り血液検査から始まり、触診、MRIなど様々な険査の結果、「緊急手術になります。盲腸炎の可能性が高いが、広範囲まで影が写っているので、癌かもしれないし、クローン病の疑いも有り、それらでしたら、開腹後直ぐに綴じて来ます。長い治療を要します。もし盲腸炎でも広がっていますので、最悪人工肛門になる可能性も有りますので、覚悟して下さい。」
エー!そんな馬鹿な!
後個展までに3週間程しかなく、日本橋の個展は一大イベントなのにこんな事が有ってたまるものか。
併しもうこうなったらまな板の上の鯉状態である。
午前時、手術台の乗り、全身麻酔をされる。点滴と吸入マスクで記憶が一度に無くなり、手術は始った。3時間半に及ぶ手術だった。

微かな記憶の中から先生の声が聞こえてきた。
「尾崎さん、もう大丈夫、盲腸でしたよ。」
朦朧とする中この言葉で、麻酔から覚めこの言葉で地獄から天国に昇るほどの喜びが沸き起こってきた。
これは盲腸と言うより腹膜炎だったようで、手術後3本の管が腹に突き刺さっていた。膿を抜く為のものだ。
それから約2週間入院したのだが、退院した時点でまだ腹の傷口は3cm程開いたままだった。
結局この傷口がパックリ開いた状態で、個展に突入してしまい、傷口を毎日2回消毒しガーゼを当てたまま個展会場に立っていた。
個展の搬入も搬出も東京の友達が助けてくれた。

決して忘れる事の出来ない個展でした。

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2 コメント

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この時はびっくりでした! (よだきぼママ)
2009-09-13 12:01:57
日本橋の個展に向かって 順調に制作されているだろうと思っていたところに・・・
実は入院していますとメールが届きました。
それも体も動ごかせないともあって・・・
(@_@;)(@_@;)(@_@;)

そうでしたか…癌かもしれない?クローン病の疑いもあったのですか?

元気でない尾崎さんは見せたくないのでお見舞い無用・・・みたいなメールには笑えましたが・・・ね。

これからも素敵な作品待っています!/face_fight/}
返信する
忘れられません。 (尾崎慎)
2009-09-13 21:57:45
よだきぼママさんこんにちは。

本当にあの時はどうなってしまうのかと思いました。
でもまたこうして復活して元気に制作出来ていますので大丈夫ですね。
これからもいろいろな作品が生まれますので待っていていて下さい。
返信する

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