尾崎 慎 の 彫刻ライフ

石彫刻家尾崎慎の作品の紹介や、展覧会情報、これまでに起こってきたエピソードや日記など様々な事を綴って行きます。

心温まるお手紙

2010-07-29 00:25:52 | 略歴
昨日、ミュー自然美術館での個展後お礼状を出しましたら、そのお返事が届きました。
その方は地元紙の記事を書いておられ、娘さんとお孫さんで過ごされた非日常の事を綴られ、私の彫刻展に偶然出会い、素敵なコメントを綴って下さっていました。

・・・ミュー美術館では尾崎慎石彫展を行っていた。美術館前の庭には、二つの母子の石像が置かれていた。自然の中に置かれた母子像は優しく温かな母親とみどり児の姿であり、「いい石像だな」と感じた。
 そして、中に入り石彫展を見て、この前庭の石像が尾崎氏の作品の一つであることを始めて知ったのである。尾崎氏が言われる通り、「自然の中に置かれる彫刻は、また普段と違った表情を見せてくれると思います。」とパンフレットにあったが、美術館の前庭にすっかり溶け込んでいることに驚いた。
 作品はユニークで、固く冷たい石に一つの命が吹き込まれ、さまざまな形に表現された造形は見る者に心のあり処、人と人との関わりを感じさせてくれた。
 壁には、母親でもある、画家「尾崎チエ」氏の油絵作品も展示されており、彼の作品には、画家であった母親の影響が強いことを感じた。
チエさんも二紀展に入選し、東京、名古屋、松本等々、全国で個展を開催していたが、1990年に58歳で亡くなった。母親が残した「作品の力は生きる力だ」という言葉が印象的で、強いメッセージとして私たちにも響いてきた。
 会場は石像と油絵の二人展といった感じがした。慎さんは、大学を出ていなかったためなかなか認められず苦労したチエさんに「大学だけは出るように」と言われたという。素晴らしい親子関係だと思うが、芸術家だけに大変な関係だったのではと想像した。
 美術館に行きたくて出かけたのだったが、思いがけない画家と彫刻家が見られ、しかも親子ということで、作品から醸し出される雰囲気にも何か響き合うものがあり、良かった。・・・

とても素敵な文章で、読んでいるだけでもそこの情景が映し出されるかのようでした。


今回の展示では母親の作品は2点だけだったのですが、ここを訪れた方達には二人展という風に写ったのか、それとも壁面の作品全体を母親の作品と見たのか、そこまでは定かでは有りません。
もし母親の作品2点に対して私の作品、壁面は10点、石彫は野外彫刻を含めて14点の作品展示でしたが、この2点の作品で二人展と言われてしまったショックは有りません。
まだまだ精進しなくてはこの2点にも生きる力は及ばないようです。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
きっと (yuko)
2010-07-29 11:49:31
きっととても居心地よく、あたたかい雰囲気に包まれた、展覧会だったんでしょうね。
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yuko様 (尾崎 慎)
2010-07-29 13:22:22
もし近くにお住みでしたら、見せる事ができたでしょうが、残念です。またきっと機会が有りますからその時は是非見て下さい。
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