テルウェル東日本OB会
会長 笹倉 信行
新年そして新しい時代を迎えるにあたって
会員の皆様、明けましておめでとうございます。本年は特に5月に天皇の退位そして新天皇の即位が予定され、年号も新しくなるという節目の年となります。平成という時代もいよいよ終わりを迎えるという年となります。
私どものOB会も平成5年にスタートし、昨年の平成30年に25周年を迎えていますので、平成の歴史とOB会の歴史がほぼ重なり、私どもも新しい節目というか変わり目を迎えたという感を強くしています。
1. OB会の課題と対策
OB会を取り巻く環境は大きく変わってきています。母体であるテルウェル東日本会社の事業内容も大きく変化しており、さらにグループ会社についてもオールNTTグループの再編の中でここ数年激しく変わってきています。また雇用形態の見直し、特に高齢の就労者を増やすという動きは、日本の労働力人口の減少の中でさらに強まっています。再雇用などで就労する方々にとってのOB会の活動はいかにあるべきか問われています。
また何よりも現在の会員自体の高齢化そして減少という傾向は、会の運営に大きな影響を与えています。
こうした環境の変化に対して中長期的な見通しを持ちつつ課題の対処に努めてまいりたいと考えています。まずは会の基本は会員相互の情報交換の場の提供であることから、ホームページ(HP)を含む会報の充実と総会・施策面での工夫に努めていきます。
会報はこれまで以上の新しい情報、知りたい情報を掲載するように、また写真を活用し読み易いようにしていきます。またHPは掲載をスピードアップして新鮮な情報が得られるようにしていきます。
総会や各種施策はできるだけ多くの方々が出席しやすいよう、そして参加して良かったと実感していただけるように工夫してまいります。
ここ数年取り組んできた東京エリアの支部問題は、田町支部を昨年本部内組織とした首都圏中央支部と一体化することで、東京での支部の活動を統合するとともに本部自身の活動とも融合させていきます。
また従来2年に1回会員名簿を発行し会員の皆様に配布してきた経緯がありますが、個人情報を巡る世の中の変化、そしてそれを受けてNTT関連のOB会での名簿発行の見直し(廃止)の動きを考慮し、当会としても廃止とさせていただきます。本部としては名簿の現行維持を続けますので、何かあれば照会いただければと思います。
今後の中長期課題、特に財政面での対応については可能な施策について一歩ずつ実施するように取り組んでいきますので、会員の皆様にはご理解とご協力を切にお願いいたします。
2. 改元にちなんだ古代日本語のトリビア
京都の寺院に行くとかつて門跡寺院であったという案内が出てくることがあります。門跡とは天皇の皇子などで出家し僧侶になった人で、歴代にわたり門跡を受け容れてきた寺院が門跡寺院です。
これは天皇を指す際に場所である門(モン・カド)で示したためです。門(カド)に美称の御(ミ)をつけて御門(ミカド)がそのまま帝(ミカド)になってきました。
同様に建物を示す屋(ヤ)(例えば主屋(オモヤ)・納屋(ナヤ))に御が付いた御屋(ミヤ)が宮(ミヤ)となり、現代でも皇族の宮家にそして神社にも使われています。その宮を置いた場所=処(コ)(ここ・そこの処)が都(ミヤコ)となりました。
このように直接本人を言及せずに場所をもって暗示するという伝統は今でも続いています。かつて律令国家の頃貴族の子弟が勤務していた役所の建物一般を曹司と呼んでいました。そこから貴族の子弟のことを御曹司と呼び、現代でも企業の跡取り息子などにも同様に使われています。
また古代から中世にかけて南面した主屋に居住した主人に対し、妻はその北側の建物にいたため、北の方・北の政所あるいは奥方・奥様と呼ばれました。今では同じ建物に住む妻を奥さんと言うのは本来の意味からは間違いかも知れません。でも他人を場所をもって柔かく指し示すという日本の伝統が現代にも生き続けていることは間違いありません。
今年1年の皆様のご健康をお祈りいたしますとともに、OB会の活動への御参加・御協力をお願い申し上げます。