筒窓会・神戸市立筒井台中学校・昭和44年卒業生+宮本小学校、上筒井小学校41年卒業生集まれぇ~ブログ

筒井台中学校を44年卒業、宮本or上筒井小学校41年卒業された方のブログ。フォトチャンネルで、知り合い顏発見!即連絡ね。

ご報告です。インプットよろしくね。(^-^)

2013年11月23日 14時52分26秒 | 同窓会
あちこちでイルミネーション情報が・・・。

今年の「神戸ルミナリエ」は19回目「光の記憶」がテーマで12月5日~16日までだそうです。

東京は「東京ミチテラス2013」開催期間: 2013年12月24日(火)~12月29日(日)会場: 東京・丸の内エリア「光のレールウェイ」だそうですね。「東京ミレナリオ」がこの名にかわったのですね。

インプットはこの話でなく今からです。



関東での会にも参加募集中です。いつまでに??当日までOK??ですか??
聞いてから作ればよかったね。

次は


締切期間が短いですが、よろしくお願いいたします。

新年会には関東からも名古屋や遠方からも参加されて、またまたにぎやかになるのでしょうか。初参加の方もおられるようです。
ブログ管理者としてうれしいです。

ここからは、わたしごとです。
25日(月)永源寺・鶏足寺・多良峡とバスツアーで紅葉を楽しんできます。写真はカメラグループのバスツアーでないので、無理かもですが、目でしっかりと楽しんできます。鶏足寺行きたかった場所です。
とっても素敵なメンバーですよ。それ位は撮影できるかな??お楽しみに。




コメント (10)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「元気のわく言葉」皆様お持... | トップ | 行ってきました。午後からの... »
最新の画像もっと見る

10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すごい・・・! (K15君)
2013-11-23 22:24:49
わたし さん ・・・”こちら”関連 募集中・・・としては
すばらしい!! こんなポスター・・・どうしたら出来るの?

ああ~練習、練習・・・いよいよ明日 ”江ノ島”☆本番!!
返信する
K15君 (わたし)
2013-11-24 11:24:01
明日を控えて、また連絡が入ったことで・・・
あわてすぎ~~
削除しましたからね。
大阪は11月30日です。友達も今練習に頑張っていますよ。今年は拝聴には参れませんが、これを聞くと1年が終るんだと・・・゜.+:。(・ω・)b゜.+:。
いろいろな方に感動を!いいですね。ファイト!

ポスターをほめていただきありがとうございます。
ちょっと見にくかったかな、と、反省!締切はいつでしょうか??
返信する
安全運転! (K15君)
2013-11-24 21:13:26
MNさん 安全運転で無事・・・”頂かず”に ”お預かり” だけで、完了しました! 現地到着・・・駐車場で「あ~レーベンさんね・・・ここ!」・・・エエ~!?車内でざわめき・・・これはチト狭い・・・そこはそれ エイヤ~で入庫完了・・・すると車内から拍手・・・みんな そんなに信用してなかった!? これからは、「君 本番にのらなくていいから、運転お願いね・・・」となりかねず・・・これって どう!? 
☆本番・・・SPの彼女(もちろんファンクラブ会員№01は僕)の団員ソロデビューでした・・・指揮者が例の~”あなた~”の手招きで 一礼・・・よかったね・・・団長閣下!!女声を増員してください・・・!音程でも、音声でもなく”チャーミングさ”をチェックね・・・審査委員長に立候補しても × だけどね・・・
わたしさん 久々に”ダブッタ”んですけど・・・削除していただけましたか・・・ありがとうございます・・・でも見た人はいなかったの?・・・手間のかかる子でスミマセン・・・ついでに いくつか削除してほしいことが・・・あああ~それは無理・・・でしょうね・・・それやこれやがあったから今があるんでしょうね・・・ナンテネ
〆切・・・・早速”スミ菌”君からチェックメール 「支部長!!どうするんですか!!」 別に・・・支部長でもないし・・「え~いこの際 締め切らない!!」 だから DH君 いつでも間に合うよ・・・!!
明日は・・・一応 お仕事が終わってから、深夜?までキエフの練習・・・・きびしい~な・・・でも素敵なボイトレ女史に会えるから・・・しょうがない 練習サボルのやめよ・・・と、いうことは行くんでしょ・・・ハイ!
返信する
待ちに待った 忘年会シーズン到来! (asa)
2013-11-24 23:44:43
K15君、すみしん君元気そうで何よりです。少し心配しました。DH君とも連絡が取れたそうで、十二月の関東忘年会を楽しみにしています。

僕は12日から大宮に乗り込み、関東や東北の酒豪たちと深夜まで飲み歌う羽目になりました。12日から14日までに4回の宴会があります。

ゲコ下戸と
甘露をねだる
蛙かな

すみしん君、13日の浅草を楽しみにしています。

ところで、長いヤツを載せますので、よろしく。
返信する
想いださるる  番外編 5 (asa)
2013-11-24 23:47:03
水野 一恵を捜せ! ついでに、あの頃のあの人を思い出せ(1)

同期会をたくらむことになった切っ掛けは、五年程前にさかのぼる。
 久し振りに高校の同期会に行くと、ミナコが思い詰めた表情で飛んできた。同じ高校に進学しながら一度も顔を合わせず話すこともなかった僕たちなのに、不思議--なぜか胸がときめく。
「水野さん、どうしている? 中学を卒業して以来、会ってないのよ。私、捜しているの」
「なんや、今になって打ち明けにきたんかと思って、感動したのに、水野のことか……」
 フジモトさんが「いつまでも可愛い顔してるね」というように、その日もその顔で語りかけてきた。多くの男子のアイドルだった彼女から近づいてきたのは光栄だったが、開口一番が、水野の安否を尋ねるということに、感動が軽い嫉妬に置き換わろうとしていた。
「あぁ、僕もあれから会ってない。できるんやったら、もう一度会って話をしたいな」
「わたしも話をしたい。わたしたち三人仲がよかったでしょう」
「仲がよかったな。ミナコ、カズエ、ノリコと、この僕も入れて。そんな僕らにクラスのみんなが焼き餅焼いて、四人で班を作れというので、僕が班長で、班を作るといったら、屋敷と松葉はミナコが好きで、古川はカズエが好きやったから慌てて参加してきたよな。君は愛くるしい顔をして男子にめっちゃ人気があったかもしれへんけど、カズエの『のり巻き三角おにぎり』のような顔も愛嬌があって、見ようによったら、美人やったかもしれへんな。似てへんと思うやろうけど、おでこの感じがモナリザを思い浮かべるわ。学年の途中から、眉まで前髪でおでこを隠したショートヘアになっていた。僕が『のり巻き三角おにぎり』と言い過ぎたのかな。それに、ノリコは、アルカイックスマイルで笑顔を作ったり、素敵に見せるために立ち姿に気をつけたりしていたんやで、みんなは気付かなかったかもしれないけど……」
「そんなことより、水野さんの住所を知らへん? 探してるねん」
「チェッ、僕の話はどうでもいいんか……。水野やけど、中学卒業した年に年賀状を送ったけど、梨のつぶてで、振られたままや」
「探して欲しいねん」
「ガッテンだ」
 安請け合いした僕は、御影の卒業者名簿から探せば簡単だと思っていた。今更のように、それが不可能にちかいことを、思い知らされた。人を探すということは骨の折れることで、人海戦術で、一人を複数の人がよってたかって見つけ出す以外に、目当ての人は見つからないのだ。やっとこさ、見つけ出しても、すげない態度をされると、もはや、手立てがない。彼、彼女を説得するために、新たな人を投入して説得するしかない。でも、どんなに努力をしても、頑なな彼・彼女に対しては、限界がある。水野さんは、あの頃のように素朴なままで、現れて欲しいな。一恵を探し出したい。
 困り果てた僕は、松村さんに相談した。
「その話は、ノリコから水野さんを探して欲しいといわれて、ミナコに相談したことね」
「え!? 君がミナコに依頼したんか。ノリコ、懐かしいな。水野探しは続けるけど、彼女とも話をしたいな」
「分かった。ノリコに連絡を取ってみる。頑張るけど、振られるかもしれないよ」
「頼む。お互いに無視したまま卒業したから、心残りなんや。楽しかったことが沢山あったのに……」

あらそひて
いたく憎くみて別れたる
友をなつかしく思ふ日も来ぬ

 心配も何のその、それから、ノリコと文通のような長文のPCメールをした。でも、メールにも、限界がある。会って話しをすることにこしたことはないので、再会を楽しみにした。もちろん、水野が見つかって参加してくれれば、もっと盛り上がるのだが……。
 
 中学3年生になると、偶然にも水野は後ろの席にいた。番長内野が中学生になって一目惚れして、好かれるために加山雄三になろうとした、憧れの彼女だ。しかし、彼女は加山雄三ファンかどうかは分からない。この時の僕は、どんな女の子なのか出会うのを楽しみにしていた。その女の子が僕の背中を見ている。珍しく猫背の中学生で、背中越しに聴いていると、おっとりとした表情からは想像できない早口で、自信家なのか答えをを相手に委ねることはなく言い切る。どんなヤツなんだ? とりあえず、さりげなく、身辺調査だ。
「どんな雑誌読んでるの? 明星、平凡、それともミチコさんのように少年雑誌?」
「『丸』をみているわよ。父が購読しているから、一緒に見てる」
「えぇ、『丸』をみているのか。太平洋戦争の時の軍艦、飛行機、戦車などや、その運用や、作戦の解説をしている写真雑誌やろ。おまえ、かわった女やな。おまえの親父、戦争行ってないやろう。俺の親父のように白兵戦した親は、ウンザリして見いへんもんな。でも、その『丸』は面白そうやからみせてくれるか」
 というわけで、次の朝、ぎりぎりに学校に行くと、僕の机の上に『丸』が積まれていた。一冊が1センチ以上あるから、持って帰るにしては重くかさばる。限度ってあるやろう。
「父が大切にしているから、折り曲げたり汚したりしないでよ」
(ありがた迷惑だ)という言葉を胸にしまって、感謝した。やれやれ困ったもんだ。

 この前、清水君が「水野は絵がうまかった」といったが、個性的ではあるが、上手ではないと思っていた。絵の好きな僕のことだから、親しくなると、絵画についての話しは必ずするものだが、不思議と水野とは話をしていない。だが、彼女の絵、たったの一枚だけなのだが、その絵が、脳裏から離れない。それは、写生大会のときの絵だ。

 葺合高校の南門を入り左を見ると、コンクリートの登り坂が中学の運動場に誘い、その道を挟んで左に中学の校舎があり、右には大きな石垣の花壇があり、この坂道を登り切ったところに少しの雲と青空が広がって、坂の上に視線が集まるようになっている。構図としては面白いほどの変化が幾つもある。切り取られた風景には消失点が2つある。ひとつは目の高さで、校舎も花壇もここに向かって集束していく。二つ目は、坂道の消失点で、目の高さより高い空の中にある。坂道を書く構図は、中学生には、この理屈が分からないと難しくて、描ききれないものだ。しかし、水野は見事に描ききっていた。僕が場所取りにいった時は、すでに遅く、割り込む隙もなかった。腕自慢の僕がここで描けなくて残念に思ったほど絶好の写生スポットだ。憎らしいことに、ここで水野は絵を描いていたのだ。

 僕は絵を描くことが好きで、小学生の時から絵を描けば必ず表彰状を貰えた。絵描きになるのが夢だった。その時の写生大会にも、透明水彩を用意して臨んだ。みんなの使っている絵の具は不透明水彩だ。透明水彩は、重ね塗りができて、下の色が潰れず透けて見える利点があるので、色に深みが出る。また、色々な技術が試される楽しみがある。こんな僕が意欲的に写生大会に臨んだのだが、場所がない。しかたなく2番目のスポットに行ったのだが、北側の土手から校舎を正面にとらえると、構図が、単調になる。が、ここではテクニックの見せ所だ。腕が鳴る。地面と空を色使いの変化によって、拡がりと奥行きを表現して、満足のいく仕上がりになっていた。
 後日、昼休みに、美術の小林先生に呼ばれた。
「君と相談したいのだ。君の作品は彫刻・版画・絵画、群を抜いているのだが、義務教育では、君の作品ばかりを展覧会に出せないのだ。どれか一点にしたいのだ。誘導するつもりはないが、僕が先に選びたい。良いね。絵画が一番良いと思う」
「僕もそのように思います。でも、義務教育って不自由なんですね」
「平等主義の義務教育は、芸術家を潰すと僕は思っている。君は美大に行く人だから、こんなことで腐らないようにしてほしい。来てもらったのは、話がしたかったからなんだよ」
〈小林先生には、美大に行くという話をしていないのにどうして気が付いたんだろう〉
「絵描きになるには、個性が大切なんだ。君の絵は、綺麗だし中学生にしては技術レベルは高い。しかしね、美大に行けば、もっとレベルの高い人たちが沢山いるんだよ。生き残るには、個性が大切なんだ。ゴッホの絵は誰が見たってゴッホが描いたと分かるのだ。この絵を見てくれたまえ、水野の絵だ。君は、へただと思うはずだ。太い筆でタッチだけで描いている。まるでゴッホのようだが、ゴッホを超えた粗い筆遣いは、彼女の個性になっている。何枚も見てきたが、全てこのタッチで描いている。他人の作品に紛れても、絵の一部を見れば彼女の作品だと分かる。彼女は気が付いていないけど、天才の素質は持っている。君はこのまま技術に頼った面白味のない絵を描き続けるのか? 眠っている感性を呼び起こさないで綺麗な絵ばかり書いていくのか? 今、目覚めなければ、後悔するぞ!」
 僕は、爆発しそうになるくらい自分自身が腹立たしかった。芸術を続けるには自己否定しかなかった。だから水野の才能に嫉妬した。当然として、絵画についての話しは避けた。
 油絵を始めた僕は、高校生になっても、小林先生の個性という言葉に悩まされ続けた。やけっぱちになって原色で描き始めた。自分の心のチューブから、なけなしの感性を絞り出して描き続けた。不思議とそれが受けた。途端に水野に会いたくなったが、何から話そうかと思うと今更ながら気恥ずかしくて行動に移せなかった。年賀状に、絵画について僕なりの理屈を書いたが、なしのつぶてだ……。逢いたいものだ。
返信する
想いださるる  番外編 5 (asa)
2013-11-24 23:48:39
水野 一恵を捜せ! ついでに、あの頃のあの人を思い出せ(2)

同じ班になったカズエ、キーコとミナコに班長として訓示をたれた。
「君たち女の子がこのクラスの性格を決定づけると僕は考える。だから君たちは大切な役割を担わなくてはならない。ぎすぎすした関係をつくらないためにも、少し羽目を外そう。分かるかな? そこで提案なのだが……、早弁、しないか? 僕は授業中に時々しているけど、女子でした者はいない。非常に残念だ! せえへんか! たのむわ」
 いやがると思ったのだが、すんなりと同意した。受験も兵庫方式になって二年目だ。内申書が重視されるというのにこいつら何を考えているんや、君たちの両親は泣いているぞ、と思った。でも顔を見ると、目が輝いていた。彼女たちと同じ学力の男連中の軟弱さに比べたら、なんと頼もしいヤツラなのか! 僕といえば、悪行の限りを尽くしているので、今更真面目になってもなんの利益もない。ただ、三年生という大切な時期に引き込んで良いのかという気持ちが脳裏に波紋を広げた。「ま、いいか」の軽い乗りで早弁をする事になった。
 どの授業で早弁をするかで迷った。怖い先生が良い。なるべく僕の性分が分からない先生の方が、見つかったときに激怒してくれるので、スリルがある。三年生になって転任してきた佐々木先生が良い。理性的で優しい。こういう人は怒ると際限がないと思った。
 
 本当は、岡本先生に授業を持ってもらいたかった。僕は、一年生の時から岡本大先生をからかうのを楽しみにしていた。我ながら不謹慎やな、教師との距離感がない。あの怒ったときのプロレスラーのフリッッ・フォン・エリックのような憎々しげな表情を見るのが好きだった。怒らせる度に、リング下でグロッキーのジャイアント馬場のこめかみを、鷲づかみにしてリングに引き上げるフリッッ・フォン・エリックと岡本先生をダブらせるのだ。僕は額をつかまれてごぼう抜きにされ、流血するのだと思うとゾクゾクした。
 僕は家では趣味人で、絵を描いたりギターを弾きながら作曲をしたりで、勉強をしない。だから時間割もしない。親父から大きな旅行鞄をもらって全教科を入れている。非常に重いが、体力をつけるためだと考えて登校していた。その鞄の中には、従兄弟からもらった副教材が入っていた。従兄弟は教育県に住んでいた。充実した教材を持っていたので、無理矢理もらってきた。特に理科の教材は充実していた。百科事典のダイジェスト版みたいで、豊富な語集と無駄をはぎ取った解説は暗記しやすく、習っている教科書は、ただの紙の束に思えた。思考力テストでは、理科と社会があるので、こういう教材と解説文を頭に入れないと、まとまった文章は書けないと感じていた。学習とは暗記だと思っていた。暗記した文章を自分なりに加工するのが思考力だ。新しい文章を創作するのが思考力ではなく、中学生には土台無理な話しだ。
 僕は、熱血教師としての岡本先生が好きだった。授業時間の多くを、会話をするより黒板に文字を書くのが趣味の人だった。黒板一杯、達筆な文字で埋め尽くす。おまけに、話しの中によく出てくる「うんぬん」まで、「云々」と黒板に書く。元来生真面目な性格なのでからかいやすかった。僕はといえば、わりと教卓のまえの席が好きで、机の引き出しに副教材をしのばせて、先生の言おうとすることを、小声で、しかし先生には聞こえる声で、呟くのだ。途端にイヤな顔をする。僕は、ヒヒヒと、心で笑う。
 二年生のある日、カルスト地形から鍾乳洞の話になって、さらに鍾乳石の話になったとき、つい、ど忘れしたらしく、ある言葉が思い出せなくて苦悶していた。しばらく観察していたのだが、授業が先に進まないので、「それ、石筍やろ」と、小声で当たり前のように言うとニヤリとあからさまに笑った。すると途端に、黒い顔が赤く沸騰し、エリックに変わった。親切な僕を、そんなに怒らなくても……。
 そんなある日、母親が木下先生に呼ばれた。
「息子さんの授業態度が悪くて、岡本先生が怒ってらっしゃいます。心当たりないですか」
「中学生になって息子はあまり話をしなくなって、何を考えているのか……」
「岡本先生をからかったみたいで、先生は激怒して、通知簿を1にしてやっる、と言っておられます。私は、1だと高校に行けないので、せめて2にしてくださいとお願いしました。でも……1になっても理解してくださいね」

「岡本先生に何かしたん? 先生、怒って通知簿1にするゆうてた」と、母は帰ってくるなり困り果てた。僕は直ぐに気が付いた。

 授業中に日本中の鉱山の話になった。先生はある鉱山の地形を説明する必要に駆られた。目が地図を探している。その日は社会科がないので、地図などを持ってくるはずもない。
「おい、地図帳を持っている者はいないか」
「はい、はい、はい」
 間髪を容れずに手を上げた。先生は目の前の僕に厭な視線を送った。
「しょうがないから、asa、何ページや」
 僕はできる限り生真面目な表情をして、大きな声でページを言った。
「えぇー!?」
 後ろから聞こえるのは、学校に遊びに来ている宮本小学校の幼なじみのヤツラだ。手ぶらで来ても、なんの問題もないのに地図を持っている。教科書全てを鞄に入れているのか。
「先生、変やで。南北アメリカが中心で、日本は、左端にちっちゃく載ってるで」
 先生は、僕を、ジロリと見た。
「asa、君は困った生徒だな。日本が見えるけど小さすぎる。日本がもっと大きく見えるページを教えなさい」
 先生は冷静を装っている。僕は深く反省をして、次のページを示した。
「えぇー!? 日本は大きいけど、鉱山の位置がわからへんわ」
 地図を持っているヤツラは、日頃授業中は冬眠しているくせに、なんで今日に限って頑張るのだ。先生は僕の地図帳を取り上げるとそのページに目を移した。
「これは、日本全図や。遠からずも近からずだ。鉱山の場所は分かるが地形がわからんやろ。君は、授業をなんと心得ている! もういい! asaに訊いたのが間違いやった。」
 親愛なる僕のジョークも理解されず、先生は、拗ねてしまわれた。
 なんて―こった。その結果が、通知簿が、「2」だよ。

「三原! 君はこのクラスの理科のトップなのに、不真面目な授業態度は、なんなんだ」
 ついでに、試験の点数をサラリと言った。爪を噛んでいたりボーッとしている度に叱咤激励をする。愛されている。僕は、小学校の時から理科を得意にしていたのと無敵の副教材を持っていたので、彼女に数点負けたのは悔しく仕方がなかった。微々たる差だが、絶壁のように立ちふさがる彼女は、噂通りの才女だと感じさせた。でも、当然、僕も通知簿は5だと思っていた。僕は驚いた。義務教育で、主観的評価がまかり通るのを、この時初めて知った。内申書重視に切り替わったこの頃、利口者は、更におとなしくなっていった。
この僕はといえば、『2』だよ。トホホ……。

 だからといって、生真面目な岡本先生を嫌いにはなれなかった。
 僕が30歳を超えた頃、偶然にも宮本温泉で岡本先生を発見したのだ。しめた。
「今晩は。お元気ですか。僕を覚えていますか」
 厭な目をしながら、覚えている、と短く答えた。生きている先生を見て、僕は感動していた。その昔の授業中に先生は、大学生の時に結核になって、寮生活の或る日、咳き込むと肺の半分が膿の塊になって出てきて、僕の人生はこれまでか、もう長生きはできないと悟った、と言っておられた。
「先生、幾つになられました?」
「いつの間にか、50歳を過ぎてしまった」
 自嘲の笑いをもらした。病気の話になると暗くなるので話題を変えた。
「僕らが卒業すると、御影中学に転任しましたが、箒を使っての体罰が父兄に受け入れられなくて不人気だったと噂に聞きましたけど……」
 厭なことを思い出させるな、という表情をした。湯船の縁に座っている先生は、ザブンと湯を被った。泡が足元に流れてきた。
「君はどこに勤めている?」
「病院です」
「病院か……」
 先生の目が輝いた。先生の病気の話になると暗くなってしまうのでこれだけは避けたい。
「ところで……看護婦長さんで、独身の人がいたら紹介してもらえないか!」
「またなんで婦長?」
 看護職とは軍隊組織がサービス業についたというようなもので、磨き抜かれた女のイケズや嫌がらせやイジメが横行して、優しく育てられた性格のよい者ほど早く離職する。管理職で独身者は幾多の戦歴の猛者で、俗な言い方をすれば、煮ても焼いても食えない輩だ。僕は戸惑った。
「50歳を過ぎて独りでいると、寂しくなるもんだ。仕事から帰ってくると部屋に明かりが灯り、いつも話せる人が傍にいる、そんな生活が欲しくなるもんだよ。高望みはしないから、同じくらいの年頃で、何気ない日頃の話ができる女性を、紹介して貰えないかな」
 それを言い終わらないうちにうつむくと、シャンプーを掌にとり髪の毛を泡立て始めた。
「分かりました。誰か捜しときます」
 表情の見えない先生の横顔を観ていた。荒々しく髪の毛を掻くと、小さなシャボン玉が幾つも指の間から飛びだした。僕の肌に落ちてきて、こわれて、消えた。
 それから宮本温泉では二度と合うことがなかった。心の弱さを見せてしまった恥ずかしさなのか、それとも健康を害してしまったのか分からないが、それが最後の会話となってしまった。亡くなったという話を聞いたとき、せっかくの裸の付き合いなのだから、あの時もっと充実した内容の話をしておけば良かったなと、ふと思う。
返信する
想いださるる  番外編 5 (asa)
2013-11-24 23:50:08
水野 一恵を捜せ! ついでに、あの頃のあの人を思い出せ(3)

 話が横道にそれてしまった。早弁の話しに戻そう。思い出は刺激的な方がよく迷いに迷ったが理性的な人が怒ると相当こわいだろうと、佐々木先生の授業で決行することにした。
 シナリオはこうだ。まずは班長の僕が一番後ろの席で弁当箱を開けて一口食べる。僕の左隣の屋敷恒が食べたのを確認する。僕は米粒を胃袋に落とすと空咳を二度する。それに合わせて彼女たちが早弁をする。残った男たちは彼女たちが見つかったとき、立ち上がったり歩き回ったりして視線を引きつけるためのオトリ役だ。見つかったときは僕が一切の責任を取る。スリル満点であれば、早弁を思い出すと、僕を思い出すという寸法だ。永遠に彼女たちの心の底に居候ができるわけだ。でも、人の記憶は不確かなものだから……。

 佐々木先生の授業は、高校入試の思考力テストを意識してか、対話型だ。黒板に覚えるべき文章を長々と書かない。キーワードを書いている短時間で、早弁をしないといけない。
 先生が背を向けた。
 僕は弁当を膝の上に置き蓋を開けて一口食べた。ミナコ、カズエ、ノリコも緊張しながら僕の合図を待った。弁当を隠すために教科書は開いて立てかけていた。振り向いて僕を見ると、そわそわしているように見られるので背筋を伸ばして先生の言葉に耳を傾けて背中で合図を待っている。いつもにない緊張感が伝わってきた。よしよし、お利口さんたち。
 コホンコホンと合図の空咳をした。待っていたとばかりに、ヌーッと引き出しから弁当箱を取り出し、カズエの猫背以上に猫背になって食べ始めた。ミナコはためらいながら、カズエは淡々と、ノリコは一生懸命に食べ始めた。オッ、なかなかやるな。女は度胸だ。
 躯をずらしながら彼女たちの弁当を見た。キーコは、アルマイト製の弁当箱に丁寧に造られた内容の弁当を食べている。たぶんお母さんが几帳面なのだろうか。カズエは、サンドウィッチだ。その頃流行ったインスタント食品で、ペースト状の具を塗ってハイできあがり。共働きなのかなぁ。ミナコはタッパーに入った女の子らしい可愛い弁当だった。
 大きく身を乗り出した瞬間、弁当がバランスを失って裏返って落ちてしまった。僕は膝の上の弁当を忘れていた。重い音が教室に響いた。
 先生の肩がピクッと動いた。
 すかさず屋敷が中腰になってご飯を踏みつぶす。証拠隠滅だ。靴先がツイストを踊っている。おかげで昼飯のほとんどがなくなってしまった。トホホ。
「おい、asaうるさいぞ。なにかあったんか?」
「エヘンエヘン。いや、コホンコホン。あのぅ、筆箱を落としただけです。直ぐ拾います」
 机の下に頭をつっこむと、弁当は、タダのゴミになっていた。屋敷よ、手加減してくれ。これで、昼飯抜きになってしまった。僕が気をひいている間に合図に気が付いたのか彼女らはなにもなかったように装った。なかなかやるわい。少しスリルを感じながらも、ふざけあうことで友情を確かめ合った。
 
 こんな僕たちの仲もいつまでも続かなかった。
 校庭の掃除当番の日のことだ。六甲颪が吹き荒れ、前日は冷たい雨が降りそそぎ、掘り割りのような北側の溝は、水分の含んだ枯れ葉で埋まっていた。掃除の仕方についてノリコと言い争ってしまった。その結果、運動具倉庫の横の焼却炉まで何往復も、独りで、重い枯れ葉を捨てる羽目になってしまった。夕日が沈む頃、石川啄木に傾倒していった。
 それからの僕は、青春の憂鬱というか、頭はボーッとして身体が火照っていた。
 
 木枯らし舞う冬のある日、窓側の僕は、空想と現実の狭間で揺れる十五の心を冷やすために6インチほど窓を開けた。風の叫びが右斜めのノリコに聞こえたとき、身震いして睨んできた。
「風邪ひいたらどうするの? 受験も近いんだし……」
「俺は元気だ」
「あんたのこと言ってるんやない。みんなのことを思っていっているの」
 睨みあってしまった。

 それから幾日か過ぎると、ノリコは窓際に座っていた。僕は彼女の元居た席に座っていた。ヒジョーに寒い。睨み付けると、窓を開け放て涼しい顔をしている。仕返しか? 
「人の迷惑を考えろよ」
「あなたにだけには、言われたくないわ」
 カーテンが室内を舞い、髪の毛をかき回している。コートを着た彼女はメドゥーサのような乱れ髪で紫色の唇をしている。オッと危ない、見つめると石になる。その後、論戦が果てしなく続いた。全部の言葉を吐き出すと、心の底に憎しみや恨みが堆積していった。

(その昔 言ひ争ひて別れたる友に
 ふと逢いたくなりし
 夜半の深酒          )

 彼女たちを我慢して無視しているそんな僕の心を知ってか知らずか、水野は目が合うと僕の顔をしっかり見てあどけなく笑う。それも一度や二度ではない。

(出だしぬけの女の笑ひ 身に沁みき
 寒き空気を吸ひたくなりぬ
 蒼き林檎の心          )

 俺は藤山寛美のように人を笑わせても大村崑のような笑われる芸風ではないぞ。もしかして俺に惚れてるのかな。それなら卒業も間近だから学生服の第2ボタンが欲しいに違いない。帰って水野のことを考えると、色々な想いで愉快になってくる自分がいた。第2ボタンをプレゼントしよう。きっと喜ぶに違いない。覚悟を決めてカミソリを取り出した。
 登校すると機先を制するように拳を突き出した。キョトンとしている。拳を広げて机に転がした。先の尖ったちびた鉛筆は音を立てて転がった。水野は、コロコロ、と笑う,笑う,笑う。笑い転げて止まらない。
〈ちぇっ、俺のこと好きじゃなくて、箸が転んでも可笑しい年頃か。あほくさ……〉
 僕は背中を向けて席に着いた。水野は俺の背中を見て笑い続けている。
 チクショウ。男の背中は、男のロマンだぞ。そんなに俺を笑うな。
 男子三日会わざれば刮目して見よ。この次に逢ったら、メロメロになるぞ。
 この後は、須磨海岸に行って、愛という字を死ぬほど書いてやる。

(はかなき恋のかなしさよ
 さらさらと
 握れば指のあひだより落つ)

(愛という字を百あまり
 砂に書き
 上手くなったとやめて帰り来たれり)

 ところで、第2ボタンはどうしたかって? 震災を生き延びて、学生服にピッタリとくっついているよ。今じゃ、僕の守り神さ。でもね、

(乙女らの名をほのかに呼びて涙せし日
 花を買ひ来きて
 恋占ひす)

 春先に、遅い雪が降った。春の雪は水分が多くて重たい雪だった。卒業が間近に迫り公立高校の受験も直ぐ後に控えていた。
雪合戦をした。自習時間に、屋敷一人を残して数人で三階の教室を抜け出して、窓の下のかき氷のような雪の地面に集まった。雪を大きめの団子にして両手に持つと、合図をした。すると残った屋敷が窓を開けてまわった。その窓めがけて下から玉入れのように雪玉を投げ入れると女の子の悲鳴が幾つも上がった。しめた、命中した。投げて投げて投げ込んだ。すると、その雪玉を上から投げ返してくる者が出て来て、やがて女の子も含めてクラスの多くの者が参戦するようになって、自習がむちゃくちゃになった。良い子の代表、委員長の村上は止めに入るが、みんな、火が付いたようになって、顔や服をビショビショにして笑いながら投げ合った。上と下に別れてする雪合戦は、誰もが初めてで面白かった。

 僕たちは義務教育最後の雪合戦に酔いしれた。男も女も、出来のいいのも悪いのもみんな楽しくて心を熱くした。これを最後にみんなは散り散りばらばらになり、二度と顔も合わせることもない世界に旅立つのだ。目の前にある輝かしい未来よりも、不安と寂しさが僕らを包んでいた。顔に当たる冷たい雪も大切な思い出として、心地よく感じていた。悲しくても嬉しくても涙が流れるのをこの時知った。雪が顔に当たるたびに涙がこぼれた。

(かの時に 言ひそびれたる大切の
 言葉は今も 胸にのこれど
 十五の春にかへる術なし)
返信する
関東支部発足記念集会 (すみしん)
2013-11-25 04:12:52
関東支部集会の締め切りは本日店に確認し連絡いたします。貸切個室の関係もありますが、申込期間は出来るだけ長く設定努力致します。
DH君も参加ですか?嬉しいですね!!!

Asa いろいろ良く覚えてるね。感心!
返信する
関東支部筒井台中学発足会 (すみしん)
2013-11-26 03:56:04
<関東支部筒井台中学発足会からのお知らせ>

参加希望の方は12月10日(火)までに椛山ちゃんFAXまたはwatashiメールへ連絡をお願いいたします。K15君でもOK。

わたしさん 永源寺・鶏足寺・多良峡いかがでしたが?前線通過中の見学?
返信する
バスツアーもなかなかに・・ (わたし)
2013-11-27 01:11:48
列車の遮断機による事故の話や、猪瀬知事のことや、原発の汚水のはなしや、おもてなしのこころは・・・

K15君  心静かな日々をお過ごしですか。それもまたありきですね。

asa君  K15君についで、願いが通じますように、ひたすらお祈りしてます。わたしも逢いたいです、M野さんに。新年会で思い出話ができるといいですね。

すみしん君  ありがとうございました。K15君のは公開していませんので。ご連絡は一応事務局としました。
雨で悔しいバスツアーでした。でもわたしたち4人が一番にぎやかだったかもしれません。「花よりおしゃべり~~」おばさま属の定番でしたから、まあ良しとしました。
返信する

コメントを投稿