伝えるネットねこレポート

「水俣」を子どもたちに伝えるネットワークのブログ。
首都圏窓口の田嶋いづみ(相模原市在住)が担当してます。

14回目なのか15回目なのかわからなくなっちゃった!

2013-03-12 18:07:32 | 出前レポート
伝えるネット立ち上げのきっかけとなった小学校への出前

2013年2月27日13:45~14:30 
相模原市立南大野小学校5年生3クラス
行ったひと:藤井涼子、田嶋いづみ



いつもの約半分の出前

2月27日、今回で14回目という南大野小学校へ行ってきました。
校内に入ると、ちょうど休み時間ということもあり廊下や階段、フリースペースで元気に走り回る子どもたちがいました。
5年生もわんぱくな子たちなんだろうと思いましたが、違っていました。
教室に入るなり静かに座り、1時間しっかり前を見て話を聞いていました。
今回の授業は45分ということで田嶋さんと試行錯誤して、スライドを何枚か削り、組み立て直しました。
1から作っていくのも大変ですが、出来上がっているものを削っていくという作業も大変なことだと思いました。
いつもの約半分の時間で、伝えたい気持ちが溢れるのを抑え、それでも大切なことをこぼさずに語る田嶋さん。子どもたちに想いが伝わっているといいなと思います。

(藤井涼子)





伝える中身の検証となった45分バージョン

って、リョウコちゃんは、14回目と記していますが、入野小学校へ出前が14回目だとしたら、今年の南大野小学校への出前は15回目になるはずだと気づきました。
いつから、とか、何人に、とか、何回か、とかいうことにこだわりたくなくて、とくに、伝えるネット設立当初は記録もいいかげんでしたから・・・。

でも、今年、南大野小学校への出前は、直前に出前すべきかどうか悩んだ、というだけでなく、かつてない緊張のなかで取り組むことになりました。
先生方から、厳しいカリキュラムのなかでひねり出した45分間だから、「6校時には委員会活動があり、児童・担任とも片付け等お手伝いできないことをご了承ください」と但し書きをいただいていたからです。
もともと水俣病の学習に割ける時間はわずか5分、とも言われました。

どうしても時間内に終わらせなければならない、というプレッシャーで、前日の立野台小学校で「水俣」を伝えるときも、翌日のことに思いを奪われていました。
(それを引き止めてくれたのは、子どもたちの瞳でしたけど・・・)

正直、リョウコちゃんがいなければ、45分バージョンを仕上げられなかったかもしれません。
もちろん45分で行なったことはありますし、人権集会として中学校で全校生徒を相手に20分で伝えたこともあります。
でも、このところ、2時限つづきをいただけるのをいいことにして、その中でのまとめ方に馴れてしまっていたと、改めて思いました。
伝えるネット設立の2000年からの事実を並べても、「終わらない水俣病」は、毎年、事実を重ねて、伝えたいことは増えていくばかりですし・・・。

どこのスライドを抜くか。何を省略して、何を残すか、出前当日の午前中、スライドをいじり、構成し直しました。リョウコちゃんの客観的な判断が大いに助けとなりました。
時間があればこのスライドを入れる、押しているようならこのスライドを抜く、ということまで打合せしました。

これは、しかし、とても大切な経験となりました。
再度、何を伝えたいか、伝えられるのか、検証の機会となったからです。


なぜ、ここの出前にこだわるか


最後のPPスライド1枚を残して終了の時刻となりました。
先生が立ち上がる姿も見えましたので、「あと1枚あるけど、時間がきたのでここでおしまいね」と言ったとき、子どもたちが「見たい!」と声をあげてくれました。
ホントはいけないことだったかもしれないけど、おかげで、子どもたちに、胎児性水俣病患者の坂本しのぶさんが、こう語るのを直に聞いてもらうことができました。
  ――― やっぱり、水俣病は、終わっていない、と。

結局、延長してしまい、本当にごめんなさい。
先生にご迷惑をおかけしました。(映像プロジェクターを忘れて学校のを借りることになったのも、ごめんなさい)


私は、南大野小学校区にくらしています。
校区の子どもたちを、とてもたいせつに思います。
だから、「水俣」は「いま」の「ここ」のことだと思って、校区の子どもたちに伝えたいと思ってきました。
朝に夕に、この街角ですれちがう子どもたちの未来を信じ、守りたいと願うからです。

でも、その勝手な思いは、先生たちを困らせるものだったのかもしれません。

この出前終了後、教務の先生が来年のカリキュラムに「水俣」を伝える時間を入れてくださいました。
15回目だか16回目だかの出前は、2013年12月18日の2時限目に行ないます。

(田嶋 いづみ)

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