楽しみにしていたいくつかのライブも中止になり、なんとなくどんよりした気分を変えてくれたバンド
何故今まで気付かなかったのか?
こんなにカッコいいバンドを見逃していたなんて、、、(これ、TRIVIUMもそうだったなあ)
BURY TOMORROWは、2016年リリースのアースバウンドから気になっていたものの、ちょうどその年は好きなバンドの新譜ラッシュで気持ちの余裕がありませんでした。
アースバウンドのジャケットは色んなところで何度も見かけたけれど、アルバムを通して聴くことは無かったと思います。
それが、今回偶然「Cannibal」を聴いて久々に鳥肌が立ち、BURY TOMORROWの世界に引き込まれて抜け出せなくなってしまいました!
アルバムを一回聴き終わる度、長編の名作映画を観終わったような陶酔感。
「息を呑む」とはまさにこの事で、ついつい呼吸のタイミングを逃してしまいそう。
この魅力は何だろう?
圧倒的なボリュームがありながら、うるささの一歩手前で踏み止まる絶妙なグロウル。
クリーンすぎないクリーンボーカルは肩の力が抜けていて、ツインボーカルの対比というよりも不思議に調和している感じ。
宇宙的な壮大さと、緻密で適度にエレクトリカルなギターと、意外なくらいにメロディアスなパートが合わさり、BURYTOMORROWにしか出せないドラマが繰り広げられている。
うーん。何度聴いてもめちゃくちゃカッコいいいい!
BURY TOMORROWは、いわゆるメタルコア的な手法やジェント要素を自由自在に操って、独自の世界を創り上げた最高にカッコいいメタルバンドだ!と思いました。
ほんとうに久々に一瞬でファンになった!
まあよく考えたら「ファンになる時」というのはいつでも一瞬で、「あ、これはマズイかも、、、」と思った時にはもう引き返せない所まで来ている、、、
未知のバンドの音に心臓を掴まれて、先の見えない深淵に引きずり込まれる感覚は、少し不安でもあり恐怖でもあり、多少の抵抗をしてみるんだけれど決して抗えない。
(でも、この感覚が好きなんだよなあ〜!)
気に入った新譜を何日か聴き込んだあと、時系列を遡って他のアルバムも聴いていく。
この「後追い作業」も昔から大好きで、結成10年以上経ったバンドだと知らないアルバムが何枚もあるからワクワクが続く!
そうやって徐々にバンドの方向性を探り、変遷を辿って、そのバンドのイメージを頭の中で組み上げていく。
はじめはぼんやりとした雲の塊のようだったイメージが、独自の色や湿度や質感を持った「生きている宝石」みたいな物体へと変わっていく。
それはとてもキラキラしていて、色や形を変化させながら疾走し、衝突し、砕けてはまた結晶化する。
ああ、私はこの光景が見たくて音楽を聴いているのかもなあ!
この「後追い作業」と、「バンドイメージの構築」が終わっても感動が覚めずむしろどんどんハマっていくバンドは、これからそのバンドがどんな音楽展開をしていってもファンであり続ける確率が高いのです。
そして、BURY TOMORROWには見事にハマってしまいました。
デビュー以降、どのアルバムも好き。
かくしてまたひとつ新しいバンドのファンになってしまったのでした。
めでたし、めでたし?