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DRAPE~ドレープブログ~

Pen and message.のちょこっと情報ブログです

銘木グリップ三菱RE用を使いたい

2018年07月02日 | 商品について
工房楔さんの人気商品の中に、「銘木グリップ」があります。
これは三菱ジェットストリームを使いやすいと感じた永田さんが、仕事で使う人が多い多機能ペン「4&1」に合わせてグリップを作ったのが始まりです。
これは仕事中でも自然に使えるということで、一時は入荷したらすぐに完売となっていました。

その次に出たのがこの「三菱ユニボールRE(アールイー)」用グリップです。
認知度がまだ低いと思うのでご紹介しますが、三菱鉛筆が発売している「消せるボールペン」なのです。




本体は180円と230円(税抜き)の2種類ですが、おすすめはこちらの230円のもの。・・・どちらにしても安いですね。
どうしてこれがおすすめかというと、消す部分が頭のキャップの中に入っているのですが、このタイプはシルバーになっていて少し高級感があるからです。
使い方はこういう感じ。
このキャップ部をノックして芯を出し入れするのに、逆さまにして消しゴムを使う時には固定されて動きません。



キャップを毎回外すの~~?面倒くさい~~と最初思いましたが(ズボラなので)、消す時だけ外すので意外と気になりません。
そしてわざわざこのペンを使いたいには理由があります。
銘木グリップを使える、そして替芯の互換性が多い!ということ。
多分、この形の替芯は色々なメーカーから出ていますので、似てると思ったら試してみてもいいかもしれません。

手近にある本体を集めてみたら、この位ありました。



これの替芯を取り出してみると、こんな形になります。



それぞれ0.5mmの品番だけ表記してみました。記号のあとの数字は、太さによって変わるのでお買い求めの際はご注意下さい。
スゴイと思ったのはゲルインクだけでなく、形が違うジェットストリームの油性ボールペン芯も使えるところ。
1本で何でも使える、というのはお得な気分です。

この銘木グリップを使う時、実は最初だけ手間がかかるのです。下の画像を見ながらお読み下さい。



1.本体から替芯を取り出します。
2.グリップ部に装着されているバネを取り外します。たいていは芯と一緒にポロッと出てくるのですが軸内に固定されているので出て来ません。それをゼムクリップを伸ばして引っ掛けられるものを作り(これがね・・)、引っ掛けてバネを取り出します。
*この引っ掛けてバネが外れた時、若干「釣れた!」快感があります。
3.そのバネを替芯に装着して、銘木グリップに入れて本体に戻します。


そして色々なグリップを装着してみたのがこちらです。



手前から、ブラック×チーク、ブルー×ウエンジ、ブラック×島桑、ピンク×パープルハート、レッド×ウオルナット。
合わせておいて言うのもなんですが、この組み合わせはハマってかっこいいです!
グリップの口金がステンレスなので、ここでキャップ部のシルバーが合っていてかっこよく見えます。
あとはお好みの替芯を入れるだけです。

替芯を入れ替えて好みのものにすることは、みなさんされていると思うのですが、ここまで幅広く適合すると面白いですね。

三菱ユニボールシグノRE、黒のみですが本体もご用意しています。グリップと一緒にご購入の場合は、すぐにお使いいただけるように本体からバネを外した状態でお送りします。
大人の文具あそび、ぜひご一緒に。


*ついでにこちらも*



ちなみに私が愛用しているゲルインクボールペンに、「ラミー・ティポ(オレンジ)」があります。
昔の形なのでノック部が現行のものと違っていますが(画像上)、替芯は三菱の「UMR-85N・ブルーブラック」に変えています。
最初のはどうしても太くて水性なので苦手だったんですね・・・。すいません。
そう、ティポにもこの形の替芯が使えるのです。

替芯によってそのペンの用途は全然違ってきます。
入れ替えて使うことでそのペンの使用頻度が増えると、嬉しいですね。


*ホームページへのリンク*

〇工房楔・銘木グリップユニボールアールイー用
〇三菱 消せるゲルインクボールペンユニボールアールイー(ガンメタリック)



システム手帳という存在

2018年06月04日 | 商品について
万年筆は使う人の印象に影響を与えるものだと思っていて、買う時にはこれを使っている自分はどんな風になれるだろうと想像してしまいます。
だから少しでも自分の好きな万年筆を、自分好みにしてもらって使いたい。

システム手帳も同様で、スケジュールや仕事を管理するものだから常に身近に置くことになるし、その手帳を使う自分はきっと周りに見られています。あのシステム手帳を見ると、〇〇さんを思い出すね~と言われるまで印象が根付けば最高だと思います。
なんならその素敵な印象が自分のことまで良く見せてくれたらいい。
そう思えるような、「男女年齢問わずかっこいい」システム手帳が発売になりました。



カンダミサコ・バイブルサイズシステム手帳リザード。トープとブルーの2色展開です。
こちらは1冊につきリザード(トカゲ)1匹を使っているので、贅沢な革取りをしています。
ちょうど背骨が手帳の中央に来ていますので、一番美しい場所がよく見えます。



あれは現行のシュランケンカーフの新色を何色にするかの打合わせのとき。
テーマを決めて、4色選び、裏の色合わせなども話している途中でした。
店主が「・・・なにそのシステム手帳!」と、カンダさんが使っていた手帳を指さしました。
普段はメモ帳に書き留める程度で手帳なんて使わないカンダさんが、メモのためにスッと取り出したのはリザードの手帳でした。

いや、エキゾチックレザーも試してみようと思って。というカンダさんにすぐに商品化をお願いしました。

カンダさんは普段はあまり使わない革なのでう~~ん、と渋っていたのですが、店主の勢いに圧されて作ることに。固唾をのんで見守るスタッフ。

後日見せていただいたリザード革の色見本は、バブルを彷彿とさせる色も中にはありつつ、新鮮に映るものでした。
そしてできあがった手帳は、カンダさんも会心の出来とおっしゃるほどで、どちらの色か選べないほど上品で綺麗です。



ちなみにシュランケンカーフの新色、テーマは「爽やかさ」。明るい色を取り入れて選びました。
右からライトグレー、ミント、ティングレー、ライムグリーンです。

1本差しのペンシースを合わせても使いやすいです。



個人的にはアイリス×イエローが気に入っていて、1本差しにゴムを通してシステム手帳に巻き付けています。インクの色は紫色にしていて、手帳との色合わせを楽しんでいます。(私物なので1本差しは革が異なります)




*ホームページへのリンク*

・カンダミサコ バイブルサイズシステム手帳リザード
・カンダミサコ バイブルサイズシステム手帳シュランケンカーフ
・カンダミサコ 1本差しペンシース

2018年への準備

2017年12月11日 | 商品について
すでに2017年12月も半月が経とうとしています。
来年の準備は進んでおられますか?

年末と言えば、子供の頃はピアノの上にクルクルに巻かれていたカレンダーが伸ばして積まれており、重し代わりにセロテープ台が置かれていました。
保険屋さん、お米屋さん、酒屋さん、新聞屋さん、年末に行くことが増える銀行でも、カレンダーを配っていた時代です。

当然のようにカレンダーが手に入っていたので、自分が気に入ったものを選んで部屋に飾る、という概念がありませんでした。

初めて実家から離れて暮らすようになって、「この部屋にどんなのを掛けたいかな」とすごく悩んだことを覚えています。
そして選んだのは「INOVATOR」の壁掛けカレンダー。当時の私の中で一番カッコイイものだったのです。

その頃実家でもようやくカレンダーを買い始め、母はずっと「いわさきちひろ」さんのカレンダーをリビングに飾っていました。

好きなカレンダーを選ぶ時代ですが、材質にこだわらなければ100円ショップでも買うことができるようになりました。
だけど、1年中スケジュールを確認する度に見続けるカレンダー、やはり質感も良いものを選びたいと思います。

SkyWindさんのカレンダー2種、私はずっと使わせていただいていますが、同じ作家さんでも毎年趣向が違っているので飽きることがありません。素敵な空気感の風景だったり、オーラを放つモノであったり。眺めれば眺めるだけ、その風景に引き込まれていきます。

最初はポストカードサイズだけでしたが、より実用を求めてA4サイズで書き込みもできるカレンダーが追加されました。



木製品とも相性が良く、私の好きな空間になっています。



ポストカードサイズは専用のペンレスト付きのスタンドに立てると使いやすい。



簡単に、サッと書けるサファリ万年筆でも絵になります。

実は我が家の今年のカレンダーの定位置は、A4サイズはリビングですが、ポストカードサイズはなんと・・・トイレ。
SkyWindさん、ごめんなさい・・でも不動産屋さんイチオシの飾り棚なんです・・。



額に入れて置いて、じっくりそこで予定を考える訳ではないけれど、トイレの雰囲気を素敵にして欲しくて(汗)。
メインはリビングですが、お客様が来た時のおもてなし。

去年は早々に完売してしまって私の分が当たらなかったので、穴の開いたサンプルをいただいて帰りました。


今年はまだ、お求めいただける分がございますので、ぜひどうぞ。


*ホームページへのリンク*

⇒SkyWind 2018年カレンダー
⇒借景のペンレスト(ポストカードホルダー)

インクノートのチャートについて

2017年06月08日 | 商品について
インクノート、発売してそろそろ1か月になります。
インクのお好きな方、たくさんお持ちの方には整理するきっかけになったようです。

でも遊び心で付けてみたチャート、これをどう使うかお困りの方もおられるようで・・。
私自身、そういえば12色相環てどんなだったっけ?
赤・青・黄の3色で全ての色が作れる・・だったけどこのチャートだとどこに来るのかな? と分かりにくい部分がありましたので、改めて復習してみました。

色の3原色は「赤・青・黄」で、少しずつ混ぜ合わせていく事で「緑・橙・紫」を作ることが出来ます。
付属のチャート表では上下左右に色を置いていますので、3原色の表記ではなくなっています。
だからちょっと「あれ?」となるかもしれません。
簡単に色を置いてみると、こんな感じです。



こんな風に並べるてみると、意外に紫から緑の辺りがゆったりしていますので、青のバリエーションが貼りやすいかも知れません。
一応明度も分けてあって、中心に行くほど暗めになります。特に決まりはありませんので、自由に自分ルールでお使いいただければと思います。


少しずつ意識して・・クリスマス

2016年12月01日 | 商品について
もう11月も末になると、そろそろクリスマスや年賀状の準備を意識し始めますね。
神戸では今週の金曜日(12月2日)からルミナリエが始まります。
当店はクリスマスっぽくない設えですが、クリスマスギフトにお勧めしたいと思う商品をいくつかご紹介したいと思います。





まずはカランダッシュの「この時期に!」お勧めのギフトセット・エクリドールインフィニット。23,760円(税込)。
定番のエクリドールボールペンですが、無限記号のモチーフは美しく男性にも女性にも素敵に映えそうです。
ブック型のボックスには2017年のダイアリーが入っていて、それぞれ春夏秋冬ごとに1冊使うようになっています。ブルーとシルバーのコントラストが鮮やかですね。



同じくカランダッシュの849コレクションの限定ギフトセット。各5,400円(税込)。パープリッシュレッドとオリーブブラックの2色ご用意しています。
マットな質感の2色は上品なクリスマスカラーで、それぞれに同じ色のノート・ホルダーが付いています。
パートナーとお揃いで使ったり、ノートだけを交換して使っても面白いですね。




そしてやっぱり今人気の「カンダミサコパイブルサイズシステム手帳」。写真はライトグレーのシステム手帳とパープルの正方形ダイアリーです。

やっぱりペンホルダーが欲しい派の方にはビーズワークのペンホルダーがお勧めです。
ちなみにシステム手帳用ですが、正方形のダイアリーにもぴったり。色は映える色で合わせるか、統一感を持たせるかで雰囲気が変わってきます。
ビーズがペンを傷つけないかしら、と思われるかもしれませんが、それも考慮してエッジのないビーズを選んでいますので安心です。挿すペンのサイズはラミーサファリの胴軸に合わせて作られています。




少し強引ですが、私は正方形ダイアリーカバーに「カンダミサコ1本差しペンシース」を装着しています。カラーゴムを通しただけというお手軽なもの。画像のイエローは大昔にカンダさんから購入したもの(私物)で、奥のルビンはシュランケンカーフの新色です!

他にもシュランケンカーフつながりでご紹介すると、ル・ボナーさんの残心シリーズの「コインケース」もギフトにぴったりの可愛さ。カラーバリエーションも豊富です。8,640円(税込)。




最後に、「やっぱりクリスマスギフトと言えばアクセサリーでしょう」ということなら、シルバーの中にもちょっとステーショナリーの可愛さを取り入れたボトルインクのアクセサリーもご用意しています。



シルバー作家のきりさんの作品で、スターリングシルバー製です。これからの季節、黒のタートルネックにシルバーのネックレスは素敵に映えそうですね。各9,936円(税込)。




仕上げはクリスマスポストカード!1枚添えられているだけで、特別な気持ちが伝わりますね。

仕事するにも勉強するにも、周りの環境を整えると気持ちがぐっと高まります。ステーショナリーギフトは、手にしてから明日の仕事が少し楽しくなるところがいい。
誰かのことを思って準備するも楽し、また自分のために準備するのも楽し、です。

クリスマス用のリボンも用意していますので、ぜひお申し付け下さいね。

0.5mmか0.7mmか、それが問題。

2015年09月12日 | 商品について
学生時代からずっと0.5mmのペンシルを使っていたので、社会人になってから「ちょっといいシャープペンシル」を使う時にほとんどの字幅が0.7mmで困ったことがありました。

今まで慣れていた0.5mmのつもりで書くと、0.7mmだと漢字の口(くにがまえ)の中がくちゃくちゃになってしまったりする。文字を書くなら個人的には0.5mmが使いやすい。

といって、ペンシルを使う時は絵を描くのが多いというのも事実で・・。そうなると、やっぱり0.7mmなのです。あっ!でも4コマまんがは0.5mm!(誰も興味ないと思いますが)

そうなると、やっぱり0.5mmと0.7mm両方持っておくしかない。お気に入りの軸に両方あればいいのですが。

そんな時、ペリカンのペンシルには「0.5mm」と「0.7mm」が選べることを知りました。
標準では0.7mmなのですが、内部機構を取り換えることが出来るのです。

更にペリカンには「ノック式」「回転式」と2種類のペンシルがラインナップされています。どれも万年筆とボールペンとセットできるのが素敵です!
他に、軸色を変えれば同じモデルで0.5と0.7を使い分けることもできます。「同じモ・デ・ル」何て魅惑的な響き・・。



ノック式と回転式ではサイズも違っています。ノック式はやっぱり携帯を意識しているのか、M400万年筆と合わせて持てるサイズです。
回転式は机上使用でしょうか、重さもサイズも一回り大きくなってM800と並べてもバランスが良いです。

ペリカンのラインナップはとても良くできていると思います。サイズ違い、ノック式・回転式、色違い等々。





合うもの、必要なものが見つかると思います。
でも残念なのは300シリーズには0.5mmがないということ。手帳用サイズだと思うんですけど・・。

ペンシルは今まであまりサイトではご紹介していませんでしたが、まずノック式からご紹介しています。
0.5mmの懐かしい書き味、ぜひペリカンのペンシルで思い出して下さい。


*ホームページへのリンク*

Pelikan K400ボールペン・D400ペンシル(0.5/0.7mm)


ゼッタイ表現できない色の万年筆

2015年08月11日 | 商品について
オマスの限定品が熱い!です。

2015年はオマス創設90周年。ということもあり、限定品が色々と発売されています。
オマスを狙っている方、今年はチャンスですよ!

というわけで、ここ連日で何種類かの限定品をホームページにアップしました。

個人的にはミロードサイズの万年筆が1本欲しいと思っているところ・・。

しかし・・苦戦している万年筆があります。
それはオマス限定万年筆「オジバビンテージALBA(アルバ)コレクション オレンジ・グリーン」です。
どうしてか?といいますと・・。




「・・・・グリーンの軸の色が、出ません。」



そう、これはオレンジグリーンなんです。
オレンジとブルー!!に見えますよね。
手を尽くして撮影したのですが、画像にすると緑が青になる。
ホワイトバランスも、露出も、色々やってみたのですが・・。

今のところ、「パトラッシュ、僕はもう疲れたよ・・・」という気分な訳で・・。



補正前の画像はこちら。



知り合いの学生さんにお願いして高いカメラで撮影してもらった一枚。
全体的にセピア色ですが、この軸色が一番近いです。緑色・・・。

これをホームページに出してもいいものかどうか。
実際の色はカタログでこの感じなんですが・・。これはこれで、少し緑に寄っている気がします。難しい。



ちなみにオレンジ軸はかの「14金エクストラフレックスペン先」で、グリーンは通常の「18金ペン先」となっています。
価格は70,200円(税込)。
「ALBA(アルバ)」はイタリア語で夜明けを意味していて、オマスの故郷ボローニャがある北イタリアの夜明けを表現しています。創設90周年ということで原点に回帰し、1927年にオマスの創始者アルマンド・シモーニがデザインした最初のアイコンモデル「オジバ」のニューモデルとして発売されています。

グリーン、といっても青みを感じさせる緑色で、え~~、パイロットのボトルインク色彩雫シリーズで言うと、孔雀!に透明感を与えたようなイメージです。緑にふれるか、青にふれるか、その中間ぽい色。

これでホームページにアップするのが非常に怖い訳です。画像の下に「本当はもっと緑です」とか・・?
多分、イラストレーターとかPhotoshopとかあれば画像処理でも何とかなるんだと思うのですが。


実物を見てみたいという方、興味がある方ははぜひご来店下さい。


そのうち・・・何とか・・・します。


*ホームページへのリンク*

オマスの限定品が見られます!
⇒オマス商品リスト

直して使う筆記具

2015年04月20日 | 商品について
モノがたくさん溢れる時代に、同じものを直しながら長く使うということの難しさを感じることが多くなりました。

家電製品は確実に「修理代より買った方が安いですよ」と言われてしまう。
2年前に買ったばかりのプリンター、色が出なくなって買ったお店に電話をしたら、「持って来て下さい」と言われた。
必死の思いで担いで修理カウンターに持ち込むと、店員さんが「色が出なくなったということは、一律15,000円の修理代が掛かるんです」と言う。
ん??それ、電話で分かるんじゃ・・・。重かったのに・・。
後継機種の方が安いですよ、と言われて切なかった。

修理に関して、ああ、修理に出して良かったという思いは筆記具以外でしたことがない。

最近、修理に出していた筆記具が戻って来ました。



「ビスコンティ リナシメント ビエナ」のローラーボールペン。私はどうしてこの時万年筆を買わずにローラーボールを買ったのか、今でも後悔しています。
それはさておき、このローラーボールのすごいところは、銀無垢の軸に手彫りが施され、キャップをした時のバランスがまさしく黄金比であるということ。普通のペンに比べると、キャップが短めです。もうね、美術品です。

ところがこのペンには明らかな弱点がありました。

もしかして、分かるかも知れませんが・・・・落としたら一巻の終わりなんです。はい、同軸を残して上下の樹脂部分に全ての負荷が集まり・・・割れます。
3分割ですよ、ペンが。
心も3つくらいに砕けます。

このペンを買ってから仕事中に一度落とし、泣きそうになっている私に当時の上司がカトウセイサクショのボールペンをくれました。
砕けた心は戻りませんでしたが、少し癒されたのを覚えています。
それから怖くなったのと、万年筆を使っていたので出番がなかったのとで、10年くらいは持ったままになっていました。
時折取り出してはその彫刻の美しさを愛でるくらいで。

でも、先日これじゃあ可哀想だなと思いなおし、お店の発注を書いていました。
しばらく機嫌よく使っていたのに、またもやあの悪夢が。

・・・カシャン!!

え!と思い振り返ると、2分割に飛び散ったペンが・・・。今度は2つに割れたのです。
蘇るあの悪夢。やっぱりこんなの、慣れません。
見た目にも少し傾いた様子の私に、少し遠くから眺めていた店主が「・・・また、割れたな」と。
当時の事も知っているので、2人して静かになりました。

黙って拾い集め、「寿命かな」とめいっぱい強がってみた。「ではないよね」と少し重ねたくらいの調子で店主。

それが去年のあれは・・・夏。

輸入代理店が変更になったこともあり、時間だけがいたずらに過ぎ、「もう修理できないよ、これで勘弁ね」とかって安めの万年筆とかになるんじゃないかと思っていましたが、ついに!・・・7か月後に修理が完了したのです。




全くの新品同様になって、「は~~い、おまたせ」くらいの感じでゆったりと戻ってきました。
本当にきれいになって・・・(涙)


10年以上が経っているのに修理ができたことにも感動しましたが、名入れしたキャップが変わっていないのに樹脂部分も新品の輝きなことにも感動。

これからは、デスクから離れず、ファックス用として活躍していただくことに。

修理したり、ペン先を調整したり、替え芯を取り換えたりして長く使うことができる筆記具というのはすごいなあと思いました。
使えなかったら新たな持ち主に出会えるよう、委託販売にも出したりできます。
消費していく社会の中でも、大切にしたい感覚ですね。


*当店でも修理を承っています。ペン先調整はその場で調整し、部品交換などが必要なものはそれぞれメーカーに送ります。
ただ日数が掛かり、1か月~6ヶ月(本国修理などの場合)が目安です。
ご自宅の眠ったままになっているペン、もう一度蘇るかも知れませんよ。



新年もいい色(iiro)

2015年01月13日 | 商品について
新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
今年もポツポツと更新していきたいと思います。

さて、昨年発売している大和出版印刷さんのiiro(イーロ)Winter Collection、ご紹介させていただきます。
全体的に深めの色が多く、冬に暖かそうな印象です。



21・インディゴ・・・植物の藍を発酵させて作る染料の色で、深めのブルー。
これにはやっぱりWRITING LAB.の「ビンテージ・デニムインク」!!色も意味も近いですよね。



22・ショコラ・・・カカオの苦味が香るチョコレートのような、深いブラウン。
ニュアンスのある茶色で、WRITING LAB.の「オールドバーガンディ」を合わせました。微妙な色合いがピッタリです。



23・フォレスト・グリーン・・・樹木が鬱蒼と生い茂る森林の色で、深いグリーン。
はっきりした深い緑なので、ファーバーカステルのモスグリーンを合わせました。色味は近いと思います。



24・カーマイン・・コチニールという昆虫に由来する染料の色で、鮮やかな赤。インディゴやショコラと同じトーンのはっきりした赤です。



25・スノーホワイト・・純潔を想起する無彩色で、冬の雪原のように清らかな白。
罫線は何と白!大和出版印刷さんのCIROの技術を使って作られていて、白い紙に白罫線が引いてあります。
白罫線を試してみたい方にもイーロはおすすめです。

さてこの罫線に何を合わせるか・・はっきりした色もいいけど、ここはひとつ淡い色を。エルバンのグリヌ・アージュです。
書いた後で色が浮き出てくる感覚は、白い罫線を捉えながら書くのにいいかもしれません。

お店での一番人気は今のところスノーホワイトです。
女性中心に売れているイーロですが、このスノーホワイトは男性にも人気があります。


新年から、新しい色。それも素敵ですね!


*ホームページへのリンク*

⇒色彩を楽しむノートiiro/2014 Winter Collection








コンプロットカスタマイズ

2014年12月02日 | 商品について
2年前、「これはね、スタッフKさんの分」と言って工房楔の永田さんに笑顔で差し出されたコンプロット4ミニ。
くれるわけではなくて、ちょびっとアウトレットの商品なんだけど買わない?という事だった。
確かに買うなら楓かなあ~と浮かれた発言をしていたのだけど、そういう事はしっかり覚えているのが永田さんなのです。

そして永田さんの言う「アウトレット」というくくりは、私達には到底理解できないほど「美品」。
この楓もどこがアウトレットだったか聞いたけど忘れてしまいました。

これのどこがアウトレットなの?とイベントの時に並んでいるアウトレット商品の確認していたけど、「ここがちょっと僕の思ったように杢が出なくてさ」「くりぬきのこの場所に杢の割れが出ちゃってるから」とか、そういわれればそうかもしれませんね、という程度が多い。

そこで内装を自分好みの革の色にしてもらうことにしました。

基本的に万年筆を入れるので、ベースの色は紺色、茶色、緑色など、濃い目で万年筆を引き立てつつ汚れが目立たない色が多いです。
でも内装がまだの状態でコンプロットが並ぶイベンドなどでは、内装の革の色を指定できるのです。
追加で3000円程度かかりますが(その都度見積もり)、出来上がりの嬉しさはひとしおです。

楓は白い色なので、内装を明るくしてもきれい。派手な色でもとてもきれいに映えます。これは女性特有かも知れませんが、見た目の美しさは一瞬で心が動かされます。



内装は、ラベンダー色です!つい同じ素材のカッターがあったので一緒に撮影。縮み杢がきれい。
同素材っていいな~パトリオットとペンシルも揃えたい・・という思いがちらっと脳裏をかすめます。





後ろには入荷したての楓の4ミニ。内装はきれいなライムグリーンです。

鞄に入れて、持ち歩いても大丈夫な重さ&サイズ感です。(鞄はル・ボナーさんの「ミセス」)

内装をラベンダーにしたら、白い万年筆が合う気がして・・合う万年筆を組み合わせること小一時間。ベストはこんな感じになりました。でもセンテニアルは外せない。
カッターナイフが入ると、実用な雰囲気が出ますね・・・。


*ホームページへのリンク*

工房楔 コンプロット(万年筆ケース)