母と再会

昨日夕方、３か月と２０日ぶりに母と会った。
やはり、酸素のチューブが鼻に・・・
痩せているな・・・

「お母ちゃん」と声をかけるとぼーっと顔をこちらに向けた。
右目の目やにがひどい。すぐさま熱いタオルを作り優しく拭く。
口の中も気になるが、１５分間しか面会時間がないので、歯磨きができない。
エレンタールを作れなくなる。ボトルを振りトロミ剤を溶かしながら
「久しぶりに会ったんよ～わかる？」と聞くと
「長いことあってないのは分かるけど、どのくらいかは分からんねー」
ゆっくりと話した。
エレンタールを冷蔵庫にいれて部屋に戻ると、もう１５分が経っている。
「お母ちゃん、今日からね、時間が短いけど毎日会えるんよ～」
「ほうねー」
「うん、じゃけー毎日来るよ。待っとってよー」
「うん、まっとく。」
「お母ちゃん、すごく会いたかったよー心配で心配で、
もうほんまに心配でいけんかった」

泣くまいと思っていたのに・・・涙が勝手に出る。
お母ちゃんの手を握る。
やせっぽちだが柔らかいお母ちゃんの手だ。
お母ちゃんは泣いていなかった。
嬉しいときに泣かないのだ、うちの母。
痛いときにも泣かない。悔しいときにだけ泣く。
お母ちゃん、手を握り返してくる。
あぁ・・・喜んでいるんだぁ・・・と思った。
手を離すのがとても切ない・・・

「お母ちゃん、私バイクで来とるんよ、いつもの言ってや」
「しっかり注意してね、気を付けて帰るんよ」
「うん、わかった。しっかり注意して帰るよ。
又来るよ、また、明日ね」

バイバイを何度もして部屋を出た。
帰り道、涙で前が見えず運転に困った私だった。