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晴れた日こそ映画を観る

24歳会社員による映画感想ブログ。出かけたと思ったら映画館というインドア派です。

レンタルで見られる3D映画3連発!

2013年09月13日 00時25分24秒 | 映画(DVDで鑑賞)
なんとなんと、なんと…
念願のシアタールームをゲッツしました!
しかも夢の3D対応!!
自宅で3d映画を上映できるなんて本当に良い時代に生まれたものです。
5.5畳の部屋に予算は全部で10万ちょっとで大満足のものができたということで、本気で望めば案外それほどハードルは高くなかった印象。
近頃の若者としてはそれほど映画館離れしていなかった僕ですが、家の中というリラックス感はもちろんのこと、大画面高画質&サラウンド音響を個室で楽しめるってのは正直劇場以上にエキサイティングです。

この夢の設備をゲッツするに至るまで、新居購入&引っ越し&家具の選定・セッティングなどの日々を送っており、気が付けばこのブログはすっかり放置してしまいました。
久しぶりに観てみたところ、60日更新しないととってもシンプルなデザインに変わってしまうとのことで変わり果てた姿に驚きましたが、これを投稿する頃には元通りってことですよね。
せっかく良い環境で見られるようになったわけなので張り切って書き始めない手はないですな。

ということで、念願の3D作品についてイッキに書きたいと思います。
全部レンタルで観たものです!

-目次-
①塔の上のラプンツェル:とっても綺麗!噂通り3D効果が抜群!
②ファインディングニモ:予想以上にコメディ。疲れず見れる名作
③チキンリトル:いい意味でのイミフ展開の連続!こういうの好きな人は大好きなはず!

【塔の上のラプンツェル】
かなり限定されているレンタルできる3D作品の中で最も3D効果が評判の作品。
映像に関しては期待を大幅に上回る美しさで、「3Dが家で見れるぜー!ヒャッハー!」ってやるには最適です。

作品の最大の見せ場となる燈籠を飛ばすのシーンがあるのだけどこれが絶景。。。
こんな綺麗な映像がアニメでできんのか!ってほど鳥肌モノなのはもちろんのこと、ラプンツェルの髪にしても、森の感じにしてもとにかく3Dを楽しむには最適でした。
3Dの映画って「追加料金払ってまで3Dにすることなかったわ・・・」ってことも案外多いんですが、これに関してはまさしく3D万歳!!
「飛び出す」とか「奥行」とかじゃなくてまさに臨場感!
映像表現の幅を広げてるって感じビンビンです。

というわけで映像の素晴らしさだけでこの上なく楽しませてもらった作品だったのですが、映像の素晴らしさに比べるとストーリーはあまり納得できなくて、個人的にはちょっとイマイチ。。。
ケガを直したり若返り効果もある不思議な髪の毛を持つ少女のラプンツェルちゃん。
そのアンチエイジング効果目当てで誘拐した婆さんに物心つく前から育てられ、生まれてこの方一度も外出をしたことのないラプンツェルが、ある男と一緒に初めて外出をする話なのですが、その“王子様”にあたるはずのヒーロー役が普通にただの不良で、最後まで好きになれませんでした!
元はと言えばただの泥棒で、その泥棒仲間すらを裏切るようなクソ野郎だったのにただイケメンだからという理由で(?)、最後にはなんやかんや王子にまで登り詰めてしまうまさかの展開!
感動するどころか「ムキー!」と妬むばかりでした。
アイツの幸せは素直に喜べん!!

それともうひとつ、ラプンツェルは生まれてこの方一歩も外出させてもらったこともないという軟禁状態で育てられたわけで、その虐待ババアとの決別も映画の大きなトピックとなるわけですが、客観的に観て虐待ババアだとしても物心ついたころからの育ての親であるということを考えると「八日目の蝉」の永作博美のようなものなわけで、生涯唯一の知り合いとなれば、本人にとっては永作博美以上に大事にせざるを得ない存在なわけじゃないですか。
それにも関わらず、王女だったはずの自分を十数年も軟禁していたことが発覚したからといって、あれほどまるっきり悪者にするような単純な展開にして欲しくなかった!
もちろん、誘拐犯とはいえ人並み以上の愛情を注いだ八日目の蝉の永作博美とは違って、ラプンツェルの育ての親ババアは育てたというよりも単純に髪の毛のパワー目当てで活かしていたってだけで、ラプンツェルのことなんてこれっぽっちも考えないクソババアなわけですが、じゃああのクソババア並みかそれ以上にひどい親だった「誰も知らない」の育児放棄の母親(YOU)を柳楽裕也がやっつけたらスッキリするかというとそれも微妙だと思うんです。
まとまりのない文章になりましたが、「八日目の蝉」やら「誰も知らない」並みの重めのテーマが軽々しく混ざってることが素直に映画に入り込む妨げになっているような気がします。

ということで、親と子のデリケートなテーマに対して話が大味過ぎる感が個人的にはちょっと気になるのですが、映像効果のおかげでめちゃくちゃ楽しかったです。
それに冒頭で王子様に裏切られたドロボー兄弟と、虐待ババアが結託してラプンツェル達をハメようとするひどい流れは面白かったですな。

【ファインディングニモ】
“ファインディング”ニモということで、ニモではなくニモを探すお父さんが主人公だったんですね。
それと、ディズニーシーではアトラクションを持つほど幅を利かせてるカメが意外にチョイ役だったったということにちょっとびっくりしましたが、紛れもない名作でした!
コメディ要素とアドベンチャー要素のブレンド感がちょうどいいのか、観ていて疲れてしまうような堅苦しさは一切ないのにバッチリ楽しめるんだもの。

過保護に育ていたニモがさらわれて、お父さんが探しに行く中で、お父さんもニモも成長するイイ話。
そのイイ話感とは対照的に、忘れっぽいキャラのドリーだとか、ニモが飼われちゃうマジキチ歯医者だとかのお笑い要素は大雑把系でわかりやすい。
気軽に楽しめる親子愛と冒険&成長モノということで子供から楽しめる作品なのは間違いないですな。

もともと3Dだった作品ではないですが、歯医者以外のほとんどのシーンが海の中ということで3Dで観てみるのに面白い作品だと思います。

【チキンリトル】
何をやってもダメで誰からも信用されないチキン・リトルが誤報で街を大騒がせさせてしまい、お父さんすら信じてくれなくなるという冒頭、学生時代スター選手だったお父さんに憧れて野球を始めるという序盤、そこからは想像もつかないマジキチ展開連続の後編が魅力の異色のディズニーアニメ!

とにかく序盤と後半の印象が違うのですが、最初のほうはとっても切ない映画で、何をやってもうまくいかないなか認められようとがんばって、それすらも裏目に出てバカにされて、辛い目にばかり遭うチキンリトルが主人公です。
ラプンツェルの成り上がり不良王子にはまったく納得できないのにこういうキャラに感情移入してしまう自分がちょっと虚しくもありますが、序盤だけで涙ぐんでしまいます。
「これは後半で絶対涙腺崩壊するわ。。今日は泣こう。。。」
なんて秘かに覚悟を決めていたのですが、実際にはそういう展開はないです。笑

泣ける映画ではないのですが、個人的にはこういう映画が好きだ!!という感じの愛さざるを得ないトンデモ展開です。
ネタバレになりますが、宇宙人に攻め込まれる地球滅亡の危機をチキンリトルが打開してみんなの確固たる信頼をとりもどし、そのどさくさに紛れて恋愛したり親子の絆をとりもどしたりするトピック欲張り型のトンデモ展開です。笑

切なくて苦しい前半とは打って変わり、野球の試合でまさかのホームランを打つシーンから先は不自然なまでなスペクタクル&サクセスストーリーが始まるので、ホームラン以降のシーンはチキンリトルの妄想なのではないかと思い「チキンリトル 妄想」でググってみたのですがあまり引っかからないですな。笑
僕としては何をやってもさっぱりダメでバカにされてるなか、起死回生の一発として「宇宙人の襲撃を撃退したらさすがに認められるだろーwww」なんてのはついつい考えてしまいそうな妄想だと思いますし、そういう解釈でとっても楽しめる作品でした。
何をやってもとことんだめなのヤツの、どうしようもない妄想をしっかり描いてくれる映画なんてそうないです。

そんな感じで後半はケタケタ笑って観ましたが、結局全部妄想だったとすると実際のチキンリトルはまだ2ストライクの追い込まれた状況でバッターボックスに立っているということで、これまで通りのチキンリトルなりの生活がこのまま続くわけです。
たぶんチキンリトルは三振してまたバカにされるわけですが、いつか幸せな生活を送るようになっていてほしいです。。。

学生時代イケてなかったせいか素直なサクセスストーリーには見えずこういうひねくれた見方をしてしまうわけですが、ありそうでなかった妄想映画としてめちゃくちゃ大好きでした。
正直好き嫌いはめちゃくちゃ分かれると思いますが、今回の3作の中で一番心に響いたのはダントツでこれでした。


というわけでレンタルで見られる3D映画3本でしたが、3Dを試したいという用途だったら個々人の好みを乗り越えて間違いなくラプンツェルです。
作品そのものが人によってはガツンとくるようなオススメとしてはダントツでチキンリトルです!

アイアンマン、アイアンマン2、アベンジャーズをイッキ見!

2013年06月10日 21時13分54秒 | 映画(DVDで鑑賞)
去年は「アイアンマンだけ観てからアベンジャーズを観に行こう」なんて思いつつダラダラしているうちにチャンスを逃してしまったのだけど、今度はアイアンマン3が公開になっているということなので今度こそイッキに見ちゃうことにしました!
結論から言えば3本ともとっても面白かった!

『アイアンマン』
武器製造会社の二代目社長で大金持ちのトニー・スタークが自分で作った特製スーツを着てアイアンマンになり悪と戦う話なんだが、このスーツが自作ってのが大事で、アイアンスーツを発明してから操縦を練習したりバージョンアップさせてたりっていうのを手さぐりで進めていくところが面白い。
大金持ちでモテモテで、しかも自分の作ったマシーンでヒーローになるなんてこんな華やかな人生あるんでしょうか。
地道に操縦の練習をしてるところすらカッコいい。

それとチーズバーガーが食べたくなった!
地面に座ってチーズバーガーを食べながら記者会見を開くなんてオツですな。

『アイアンマン2』
第一作目でスーパーヒーローになったアイアンマンだけど、「アイアンスーツを独り占めするな!」「兵器なんだから軍隊によこせ!」などと世の中からの批判を浴びたりスーツの性能上の限界から健康を保てなかったりと意外にも厳しい状況を迎えるこの第二作目。
今回は機械の新しい動力源として使うために新しい元子を生み出しちゃうっていう天才っぷりで、科学のことはよくわからないけど、これだけ心血を注いだものを人に譲りたくないというのもわかりますな。

それと、今作から登場のスカーレットヨハンソンがいい!
遠心力を駆使した回転技と金的を織り交ぜた攻撃で、女性としても小さいのにひとりでバシバシ敵を蹴散らす!
トニーが一目惚れして強引に雇ったはずなのに、実は別の目的で彼女のほうからトニーに近付いていたという展開にもグッときました。

また、ラストではアイアンマンがサミュエルLジャクソンとタッグを組んで戦う場面もあり、一作目に比べるとトニー以外のキャラにも見せ場があった印象です。

ミス・ポッツは一作目ではあまり良さがわからなかったのだけど、仕事を投げ出したトニーの代わりに社長として働いてくれちゃうというとんでもない出来る人っぷりでこりゃあトニーが惚れ込むのも納得ですわ。
もう悲しませちゃダメよ。

そんなミスポッツをアイアンマンが爆発からベリーソフトリーに助けるシーンは好きでした。
そのままぶつかったら爆発からは逃げられても確実に死ぬだろってスピードで近づいて、一旦停止してからレスキュー!

『アベンジャーズ』

最高のお祭りでした!
いっぱい出てるキャラがそれぞれちゃんと立ってて良かったですな。
キャプテンアメリカとかハルクとかソーとか、知ってるようで正直全然知らなかったけどちゃんとわかるようになっててありがたい。
アイアンマン2にも出てたスカーレットヨハンソンなんかは生身のままアベンジャーチームとして戦うというね。

考えてみれば、観てからそれほど経ってないのに正直あんまり覚えていないような話なんですが、要するに悪いやつにそそのかされたソーの弟達と、アベンジャーズが仲間割れしながらチームで戦うのがとにかくワクワクする作品でした。
キャプテンアメリカとアイアンマンの絡みが面白かったな。
キャプテンアメリカは観てみたくなった。
キャプテンキャプテン言ってるからだんだん長谷部みたいに見えてきたのは僕だけでしょうか。
マジメなのが逆に面白く見えて好感がもてるってとこも似てる。

そんなわけでとっても楽しいシリーズですね。
満を持してアイアンマン3も観てきたので早いうちに感想を書きたいです。

バタフライ・エフェクト

2013年05月27日 18時25分19秒 | 映画(DVDで鑑賞)
奥さんにオススメし続けること早4年、やっとこさ一緒に鑑賞しました。
奥さんも無事楽しんでくれてよかったのですが、4年前には感動した映画も久々に観てみると感じ方が変わるものですな。

四年前に観た時の感想はこれなんですが、読んでみると文章のテンションやら考え方が結構熱くて自分でびっくりしました。
人と接するときのテンションが年々下がっていくのは感じていたけども、秘密でやってるこんなブログですら当時に比べると元気がない文章になっているとはねー。

映画の話に戻りますが、こんなに希望のない話でしたっけね。
完全にネタバレになりますが一番問題なのは「最初から出会わなければ良かったんだ!」っていうオチが全然好きになれないです。
前に観た時は「一瞬一瞬の行動で未来を変えられる!」なんて好意的な印象を受けたような気がするし、ラストでも「いくら好きな人でも、いや、好きなひとだからこそ相手の幸せを願い身を引くのも美徳だ!!!」みたいな感じで感動したのですが、今見るとどうやってもうまくいかないから投げ出したようにしか見えないですわ。

てなわけで記憶の中で美化され過ぎていた感はあったものの、「ちょっとしたはずみで人生が大きく変わってしまう!」というテーマ自体はとっても大好きだし、見せ方もそれぞれ超面白い映画なのは間違いない。
面白い映画であることは変わらないけど受け取る側が変化してしまうということで、今度はもう4年経ってから見るとどう思うのかが気になるところですな。

神様のカルテ

2013年05月24日 18時22分17秒 | 映画(DVDで鑑賞)
※宮崎あおい祭りを開催中です! 詳細はこちら作品兼オススメ度リストはこちら

「ツレがウツになりまして」と同時期にやっていた作品で、“ハル”っていう役を宮崎あおいが演じるのも同じす。
雰囲気としてはどこかドラマっぽい感じでよく言えば楽に観れるんだけど、悪く言えばちょっとどうでも良い感じがしてくるライトな作品。
メインの話に絞って描けばいいものをいろいろとやりすぎるからそれぞれのエピソードが薄味になってるのかもしれない。
変り者だけど才能のある若手の医者(桜井翔)が目の前の患者に必死で向かう姿がメインで描きたいことだと思うんだがその枝葉のエピソードが多すぎる。
原田泰三の切り盛りする旅館兼民宿で追い出しパーティーをやるの巻とか、宮崎あおいがカステラを買ってきてくれるの巻とか、面白いけど別にいらないっていうか。
お酒飲まない日の枝豆みたいなもんですわ、別にいいけどそんなに欲しくないのよ。

週を跨いで何時間もやれるドラマと違うのだから、もっとテンポよく進められるように話題を絞り込んでほしかったな。
いろいろ散らかしてちょっとずつしか見せないから全体的に薄口だし、登場人物がやたら多い割にはそれぞれの人となりが全然見えてこない。
例えば、ろくに家にも帰らず働きずめの夫をただただ見守る妻・宮崎あおいはどういう気持ちなのか、あれだけ出番があるのによくわからないままのキャラでした。
その他、池脇千鶴も吉瀬美智子も、原田泰三もずっと入院してる女の子も、一見存在感ある感じの役だけどたいして好きになれない。
それぞれの登場人物について詳しいことがなんにも見えてこないせいで、映画全体が割とどうでも良く感じてしまうんだよなー。
多くのエピソードを出しても最後にはちゃんとひとつのテーマにまとまるべきだし、それぞれのキャラを好きにさせて世界に引き込むような魅力のある映画にして欲しかった。

個人的にはあんまり楽しめなかったけど、来年には続編が公開されるということで結構反響は良かったんでしょうな。
続編には期待して、今度は劇場で見届けたいと思います。

メン・イン・ブラック

2013年04月25日 21時52分07秒 | 映画(DVDで鑑賞)
このシリーズは未見だったのですが、去年公開の「メン・イン・ブラック3」がなかなか評判が良く「一作目から観る方が楽しめるよ」と会社の先輩に勧められたこともあり素直に観てみました。
なるほど確かにワクワクする映画ですね。

宇宙人は人間のフリをして普通に地球に住んでて、もし宇宙人だとわかっちゃったらその記憶だけ消されるからだれも気が付いていないという話。
宇宙人を見ちゃった人の記憶を消す仕事をする役がトミー・リー・ジョーンズの雰囲気とマッチしてる感じやら、それに使うニューラライザーっていう道具とか、はたまたチープに未来っぽいオフィスの感じが実に楽しくて、変に気取ってない良い面白い映画でした。
いまではサントリーの缶コーヒーBOSSのイメージしかないトミーリージョーンズの感じににしても、「坊や」なんて呼ばれるちょっと幼いウィルスミスのとんがった若者キャラにしても、さすがはシリーズ化して大人気になっている映画だけあってキャラの魅力満点でした。

とはいえ、あくまでB級路線であるというのもこの映画の大きな特徴でしょうね。
これだけの人気シリーズだし、ウィル・スミスもトミー・リー・ジョーンズもガッツリ有名人なのでもろに豪華なハリウッド映画って感じがしますが、実際にはエイリアンは安っぽいし出てくる武器もショボイ感じで、あらすじからしても路線としてはB級よりだと思います。
ただし、「ショボいハリウッド」映画ではなくて、「ハリウッドが本気で撮った『世にも奇妙な物語』」というか、超洗練されたチープ映画なんです。

そんなシーンとして良かったところを挙げると、ウィルスミスが筆記試験を受けるシーン
能力を見込まれて試験に呼ばれたウィルスミスが他の受験者と一緒に筆記試験を受けるシーンがあるのだけど、机のない椅子だけのとこで受けさせられるもんだから受験者一同一生懸命回答しつつ答案用紙のペラペラ感に悪戦苦闘するというところ。
こんなくだらないことでこの世界の奇妙な雰囲気を表現しつつ、思い出し笑いしちゃうぐらい面白いシーンに仕上げてるのが素晴らしいですな。

ということで普通に良作でした。
こりゃあ第二作、三作も安定して面白そうな感じですね。

害虫

2013年04月24日 20時47分44秒 | 映画(DVDで鑑賞)
※宮崎あおい祭りを開催中です! 詳細はこちら作品リストはこちら

ウィキペディアによると「ユリイカ」と併せて出世作的に扱われてるし、ツタヤのシネマハンドブック2013で「深川栄洋が選ぶ今を生きる、少女を女優にした映画10本」の中で紹介されているなど、初期宮崎あおいの代表作です。
タイトルの「害虫」についてウィキペディアによると、
タイトルの意味は監督自身が「サチ子(宮崎あおい)こそが害虫であり、ゴジラである」とコメントしているように、図らずも周囲の人々を破滅させていくサチ子の比喩表現である。
と説明されているのだけども、普通に見れば「害虫」に蝕まれて破滅して行くサチ子の様を描いた映画だと思います。

幼いサチ子に手を出す小学校教諭、サチ子のウワサ話をする同級生たち、人付き合いのできないサチ子のプライベートスペースに踏み込むいい子(蒼井優)、彼氏みたいな不良少年に、サチ子の出来心を大犯罪にエスカレートさせる変人。
その他にも、「ねえねえ、生理いつ?」と妙なことを聞く変態に昼間っからからまれたり、夜道でオッサン(石丸謙二郎)が後をつけてきたり、ホテル街を歩けば大森南朋に援交を迫られ、しまいには田舎のレストランで伊勢谷友介に売春の斡旋かなんかされそうになる(しかもついていく!)というひどい有様。
お母さんの彼氏にレイプされそうになるってのもありましたな。
この辺のシーンで“悪い虫がつく”とか“虫に食われる”なんて言葉を思い出しちゃうとオヤジギャグみたいだけど、たぶんそういう意図でやってるんだから仕方ないわね。

てなわけで宮崎あおい史の中で重要な作品でありながらめっちゃ取り留めのない文章を書いちゃったのですが、響く人には響くのだろうけど、僕には正直さっぱりわからん映画でした。

EUREKA(ユリイカ)

2013年04月23日 00時05分46秒 | 映画(DVDで鑑賞)
※宮崎あおい祭りを開催中です! 詳細はこちら作品リストはこちら

青山真治監督の“北九州サーガ”三部作の2つ目にあたるもので、『Helpless』から本作、そして『サッド ヴァケイション』と続くわけですが、このユリイカだけ観てもワケがわからなくなったり中途半端に終わったりということはなく、全く問題ないタイプのやつです。
カンヌで受賞したり、その年のキネマ旬報ベストテンで4位になったりしているだけあってクオリティの高い作品だなーとは感じました。
ただし、ストーリー展開に求心力があるタイプの映画というよりは登場人物たちの魅力でもたせてる方の作品というのか、要するにストーリーとしてはちょっと地味でおとなしい感じの映画です。

そのストーリーというのは、バスジャック事件に巻き込まれ人殺しを目の当たりにしてトラウマの残った兄妹と、運転手だった役所広司が世間から浮いていってしまうというもの。
その兄妹を宮崎あおいと実兄の宮崎将が演じます。
ああいう事件に巻き込まれるとただでえ辛いはずの被害者が周りからは「当事者」に見える部分が多かれ少なかれあって、ひどい目にあった被害者がより一層辛い想いをさせられていることって実際にもあるんだろうな。

特に役所広司演じる沢井さんのように、口を開けば「すまん」「ごめん」「申し訳ない」みたいなタイプは悪くないのに周囲をイライラさせてしまうこともあるでしょう。
そんな沢井さんの態度に対して「いや、謝られてもなーって感じなんスけど」「そうやって頭低くしてれば通り過ぎるとでも思ってるんでしょ」とストレートに非難するヤツが出てくるってのがこの映画の面白いところでもあり、沢井さん並みに普段から超低姿勢な謝りマシーンの自分にもグサリと突き刺さる部分でもあった。笑

ネタバレしますが、この作品が残酷なのは、事件の被害者は「被害者なのに世間から追い打ちをかけられて可哀そう」という冒頭で始まっておきながら、被害者が事件の影響を受けて結局連続通り魔殺人鬼になってしまうというところ。
つまり、被害者も当事者であり加害者みたいに周りから振る舞われても仕方ないってことを肯定してしまっているところだと思う。
3時間半というインド人もびっくりな上映時間のなかで、結局はあの犯人と同じような狂気殺人鬼になってしまうという過程を見せつけられると非常に救いのない映画だなぁと感じます。。。

観る前は真面目で重そうな映画だなと思っていて、実際に話は重いし三時間半とボリュームもあるんだけど、観てみると雰囲気は奇妙にゆったりしてるし情報量は少ないので、意外に気疲れすること見られるし、丁寧に描かれているから話の運びとか登場人物の感情が自然に頭に入ってくる質の良い作品だと思う。
ただ、自然さを追及するためなのか方言だったり小声だったりするため簡単には聞き取れないセリフが多いので、あんまり気楽に観るとちょっと大変な部分もあるかも。

面白い演出だなーと思ったシーンを挙げると、直樹(宮崎将)が庭の植物をナイフで切り刻むシーン。
切れた植物から蜜のような液体が滴ってくるのが血に似ていて、実は連続殺人鬼である直樹から見える画として印象的だった。
それと、母が失踪して父が死に、保険金が入ったシーンでの兄妹の会話。
梢「お父さんが死んだからお金が入ったってこと?」
直樹「………あまり考えんとけ。」
考えるのをやめて、人とつながることをやめて、学校も行かずろくなものを食べるのもやめてしまうことになる前触れのようなセリフで、宮崎将兄ちゃんが今作は非常に良かったと思う。


パコダテ人

2013年04月22日 00時24分54秒 | 映画(DVDで鑑賞)
※宮崎あおい祭りを開催中です! 詳細はこちら作品リストはこちら

宮崎あおいにとって「ユリイカ」、「害虫」の2大出世作の次に公開されたB級映画なのですが、むしろこっちこそ僕の好きな宮崎あおい感が出ているという作品でした。
「パコダテ人」というタイトルからわかるように函館で撮られた映画で、主演は宮崎あおいに加えて北海道のスター大泉洋、監督は「ブタがいた教室」の前田哲ということで僕にとっては好きそうな感じがビンビンだったのですが、期待通りの良作です。

まず、宮崎あおいにしっぽが生えてしまって一悶着あるというくだらないあらすじとキャストの相性が抜群。
そのしっぽっていうのが普通のお土産屋に売ってそうな安っぽいおもちゃだったり、割り切った感じのチープな映画でありながら、勝地涼、荻原聖などそれなりに有名なキャストが出ているというお得感。
観客を楽しませる工夫が随所にあり、これこそめっけもんのB級映画です。
90分程度で収まっている身の丈に合ったコンパクト感もいいね。
ツタヤでもDVDレンタルがなくて、わざわざ購入せざるを得なかったのですが普通に良作で良かったです。

内容について詳しくは書きませんが、「え?え?え?!!」とどんどんカオス化していくクライマックスは特に最高でした。
なぜあれほどの武装部隊が来るの?!なぜ大泉洋はあのタイミングで?!
となぜ、なぜ、なぜと言い出したらきりがないイミフ展開なのだが、ほんとは別にそこまで追求する必要なんてないことくらい明白なただただ愉快なつくりの映画です。

序盤ではシッポの生えた美少女ひかる(宮崎あおい)を好意的に取り上げまくっていたマスコミが手のひらを反して、後半では有害な菌を撒いているなどと適当な憶測で悪者にするというマスコミ批判チックな展開もあるのだけど、別にマスコミを批判しようとする強い気持ちが特に感じられるわけではなく、シッポが生えた結果起こり得る展開としてフラットな感じで描かれてました。
つまり何が言いたいかというと、堅苦しいメッセージとか、複雑に張り巡らされた複線とか、そういうものはなにひとつないとにかく気楽で楽しい映画なのです。
不自然な登場人物たちの世界で、シッポが生えてしまった女子高生を演じる宮崎あおいを気楽に眺めるための映画なのです!
考え方が変わるような衝撃、涙なしでは見られない感動、腹筋が割れるような大爆笑、そんなものはこの映画にはない。
でも、「あははー、楽しかったなー」というリラックスした楽しい気持ちになれる癒し系MOVIEであることは間違いない。

今回の宮崎あおい祭のために観た作品の中でかなりのめっけもんでした。
レンタルで置いてないなんて絶対理解できない!


ギミー・ヘブン

2013年04月21日 00時40分23秒 | 映画(DVDで鑑賞)
※宮崎あおい祭りを開催中です! 詳細はこちら作品リストはこちら

宮崎あおい主演の“共感覚”をテーマにした映画。
共感覚とはなんぞやということで、説明をウィキペディアから抜粋します。全然知らなかったなー。

共感覚とは、ある刺激に対して通常の感覚だけでなく異なる種類の感覚をも生じさせる一部の人にみられる特殊な知覚現象をいう。 例えば、共感覚を持つ人には文字に色を感じたり、音に色を感じたり、形に味を感じたりする。

イメージがわきにくいんだが、「1」を観ると赤い色を感じたり、「ぶどう」を食べると四角いと感じたりと付帯的な感覚を覚えるそうなのだ。
しかも同じ共感覚者でも感じ方はそれぞれで、自分の見えているものは一生他人と共有することができないという孤独感が一生付きまとうのだそうです。
「そんなもんほんとにあるのか?」って感じですが検索すると結構引っかかるし、共感覚判定テストなんてものもあるので結構有名なんでしょうか。

ストーリーをさわりだけ話すと、宮崎あおい演じる麻里を養子として引き受ける里親は次々に殺され、今回の里親が殺された犯行現場には謎の絵が描かれていた。石田ゆり子演じる刑事は「その絵って共感覚者同士にだけ通じるメッセージなんじゃないの?!」という鋭すぎる推理をする。共感覚者であり盗撮サイトの運営を生業としている江口洋介は麻里と出会い一連の事件に巻き込まれていく!みたいなところから始まっていく映画です。

盗撮用に仕掛けていたカメラに人が死ぬとこが映ったり、倒れてる麻里が映っていたことがきっかけで事件に巻き込まれていくことになるという展開が面白かったり、そもそもそんな仕事しながら平凡な同棲生活をしてること自体妙だったり、江口洋介のキャラはなかなか面白かった。

それに共感覚のテーマが目新しいのもあるし、絵に秘められたメッセージは何?ほとんど何もしゃべらない宮崎あおいはどういうつもりなの?「ピカソ」って何なの?といろんな謎を散りばめているからそれなりに興味をそそられる作りになっているところも魅力。

だけど全編に渡るだらだらした感じとか、安藤政信と江口洋介のちょっとバカっぽい振る舞いやら石田ゆり子ら刑事ののっぺりした感じの捜査シーンやらが退屈に見えたりだとか、最後明らかになる真相にもがっかりさせられたりと、結構マイナスな要素もあり好き嫌いが分かれる映画かも。

ダラダラの件に関しては終盤が特にひどくて、ネタバレになるかもだけど安藤政信が死に際に江口洋介と電話してるシーンなんて、死ぬっていう緊迫すべき時に同じようなことをだらだらしゃべってるうちに撃たれちゃって、すぐに死ぬのかと思えばその後も命あるかぎり電話越しの江口洋介と長々としゃべるんですわ。
あまりにもどうでもいいところが長いので「これ以上何も展開しないんだったらさっさと死になよ…」とフィクションとはいえ大変不謹慎なことをつい思ってしまいました。

それと、完全にネタバレになりますが最後に江口洋介まで死んだのにはびっくりした。
あれはなんで死んじゃったんですかね。
一生現れないはずだった同じ風景が見える人と出会えて感激する気持ちと、同時にその人は親友を殺したサイコパスであるという絶望感から、「お前を殺して俺も死ぬ!」みたいなことなのか。
それとも、サイコパスとはいえ同じ感覚を共有できる麻里を殺してしまって、今度こそほぼ確実に共感できるひとがいなくなったのが悲しくなったのか。
それとも、麻里と一緒に死ねば一緒に天国で共感しあえるからってことですかい?このあとの最後のシーンで綺麗な山の道をおんぶして歩いてるのって、江口洋介が宮崎あおいをおぶって天国かなんかを歩いてるんですかい?かなり引いて撮ってるから誰なのかすらよく見えないし、場所もどこなんだかどういう意味なのかはよくわからない感じでした。
それにしても、奥さんと子供のために生命保険は残してったけど、自殺だとおりないんじゃないかってことが不安である。

この映画、てっきり「ギブミーヘブン」だとばかり思っていたけど正しくは「ギミー・ヘブン」。
GIMME=GIVE MEらしいんだけど、広告やらを見ると映画の方はどうやらつづりは「GIMMY HEAVEN」らしく、GIMMYってなんだ?という疑問が残るんだけどGIMMYでもGIMMEでも同じなんでしょうかね。
とすると、同じ風景を人と共有できる世界=ヘブンを求める様を描いた映画というところなんだろうか。
あんまり腑に落ちませんな。

ということで素直に言ってしまえば作品それ自体はそれほどでもなかったのですが、宮崎あおいに関しては今ではあんまりやらない役柄だったり髪型だったり、なんとなく輪郭がふっくらして見えるような違いもあり、宮崎あおい祭の目次(兼宮崎あおい出演映画オススメリスト)でのオススメ度は高めにしておきました。


いぬのえいが

2013年03月30日 01時32分38秒 | 映画(DVDで鑑賞)
※宮崎あおい祭りを開催中です! 詳細はこちら作品リストはこちら

犬をテーマにしたオムニバス映画である「いぬのえいが」を宮崎あおい目的で観てみました。
意外にも、と言ったら失礼ですが一個一個が結構面白かったです!
ネットによれば「宮崎あおいのやつで泣いちゃいました」みたいな良い評判もある一方批判的な意見が多くてあまり期待できなかったのだけど、ビールを飲みながら気軽に観るのにちょうど良い良作でした。

オムニバスで参加している監督の顔触れを見るとCMやドラマの監督として活躍するひとが多くて、後にガンツとか図書館戦争を撮ることになる佐藤信介監督とか大好きでたまらない「ジョゼと虎と魚たち」の犬堂一心監督もいるけど、全体を通してテレビドラマっぽいというのか非常に気楽な仕上がりになってます。
個人的な見解ですが、「世にも奇妙な物語」のコメディ回を立て続けに観ている感覚に近いと思います。笑

ちょっぴり感動的な部分もありつつ基本的には超くだらない笑いに満たされていて楽しい気持ちにさせてもらえる良い作品だったと思います。
全部いっぺんに観る必要も全くないので、時間のあるときにちょっとずつ観てもいいかも。
逆に言えば、あまり気合を入れて観ると薄味に感じるかもしれませんな。

せっかくなので一個ずつ紹介。

「A Dog's Life」監督:黒田昌郎
オープニングアニメです。
監督は1936年生まれのアニメーション演出家だとか。

「うちの子No.1」監督:祢津哲久
監督はググってもこの作品しか出てこないので基本裏方の人なんでしょうか。
飼い犬の散歩中の佐野史郎と渡辺えりが「うちの子の方がカワイイ!」と競いあうミュージカル風コメディなんだがこれがめっちゃ楽しい!
上っ面では他人の犬も褒めますが、自分の犬がNo.1に決まってますよそりゃ。
それをまさかああいうミュージカル形式で表現してくれるだなんて!
個人的にはかなり好きでした。
犬を飼う人を端的に表現してるしユーモラスだしこの映画のオープニングとして文句なしだったんじゃないでしょうか。

「CMよ、どこへ行く」監督:黒田秀樹
中村獅童ってこんな役できるんかーい!と衝撃でした。
上司からもメーカーからも出演女優の事務所からも、いろんな人からわけのわからんことを言われ、素直にそれを聞いてしまうCMプランナーの役でした。
気の弱い中村獅童のCMはどんどんわけのわからん方向に行ってしまうという話。
態度がでかそうなイメージの強い中村獅童でしたが、言われるがままに変なCMを作る役がめちゃくちゃハマってたし、ラストでは犬に吠えられビックリして道路に落としたビデオが車に轢かれて壊れちゃうというね。
その時の「チクショー!」は爆笑でした。
先入観でなんとなく好きじゃなかったけど、獅童を見直しました。

黒田秀樹監督とはペプシマンとか、綾瀬はるかと佐藤健のデジカメLUMIX、ガッキーのメルティキスとか、西田敏行&キムタクの宝くじなど、ピンとくる感じの有名なCMを手掛けてる人だそうです。
作品のエピソードはひょっとしてCMプランナーとしての実体験もあるんですかね。


「ポチは待っていた」監督:犬童一心
CMプランナーの中村獅童の子供の頃という設定の話。
これに出てくるパン屋で働いてる女の子がとても可愛くて、紙袋を「フッ!」と開けてあんこパンをいれてくれる仕草が繰り返されるのと、パン屋にしては妙におしゃれな恰好がグッドでした。
小学生にして一人で店番て、ありそうでないんですが田舎町では普通なんでしょうか。
てっきりこの子が将来宮崎あおいになるのかと早合点して納得していたのですが、この子は成長すると小西真奈美になるんですな。
宮崎あおいの出番はずっとあとでした。

あんこパンってあんパンでしょ?と思っていたら終盤「わんこパン」として犬にかけるというよくわからないオチがつくのですが、あれはあれでよかったんでしょうかね。
オヤジギャグとか好きな方なので別にいいのですが。


「恋するコロ」監督:佐藤信介
これに出てくるコロっていうパグ犬がとってもかわいい!
犬に声を当ててしゃべらせて、かわいさと面白さをプッシュするのは意外にもこの作品だけなんですな。
この犬映画のなかでも犬のかわいさという魅力を強く打ち出してる作品でした。
夢の中で意中の犬にフラれて「チクショー」と去っていくシーンが2度ありましたが、その言い方と後姿が最高でした。
中村獅童も「チクショー!」で爆笑だったということで、もしやと思い調べたところ、やはりこの映画が発表された2005年はなんと小梅太夫が「チックショー!」ブレイクした年でした!!!!
だけど、製作されたのはその前年なので別に小梅太夫は関係ないみたいです!チックショー!!!!


話が逸れましたが、パグみたいなブサカワ系の犬種ってオスっぽく見えるし、毛の長いカワイイ感じの犬はメスっぽくみえるというマジックをうまく使った設定で飲み込み易かったです。
フレンチブルドックを実家で飼ってた私としてはコロはめっちゃかわいかったです。
ちなみにうちのブサカワ犬はオスっぽく見えるけどメスでした。


この後川平慈英と天海祐希主演の作品が入るんだが、ポチが出てくるんで「ポチは待っていた」の仲間なんでしょうかね。
劇団員の川平慈英と痛い女の天海祐希のバカップルものでした。

川平慈英は「GAMA 月桃の花」という戦争映画を高校生の時に学校で観させられた以来初めて観た演技だけど、博多華丸師匠にしか見えないという逆転現象も手伝ってか、ふざけ演技が超おもしろい。
ウキウキと急いで天海裕希のとこへ向かうときに階段の手すりを滑ってったときのひょうきんな感じとか最高でしたよ。

さらにこの映画屈指の名シーンは、川平慈英が天海祐希にかけた電話に犬が出るところ!
犬が肉球で電話に出る時点でかわいいし、「ワン!」としか答えない犬に向かって川平慈英が話しまくるところなんて最高ですわ。
カビラ「もしもし…」
犬「ワン!」
カビラ「ああ、お前か…」
犬「ワン!」
カビラ「そういってくれるのはオマエだけだよ…。アイツは来てくれなかった…」
犬「ワン!」
カビラ「そうか、お前のいう通りだ!」
というわけで天海祐希のアパートの前で自慢の歌を披露するなんていうトンデモ展開が超楽しかったっす。

それに対する天海祐希も結構ヤバイ役でした。
「上司にしたい女性No.1」というパブリックイメージもあり、「きっと職場ではちゃんとしてる裏返しで彼とか犬にこういうおかしな振る舞いをするんでしょう」という裏設定を勝手に読み込んじゃいましたよ。
「ポチ」って書いてある汚いボールしか持たなかった犬が天海さん自前のボールを持ってくれることによって「懐いてくれた!」てさせるどうでも良い感じとかも、こういうノリの映画でやると結構楽しいもんですよ。

「犬語」監督:永井聡
バウリンガル開発者の秘話という設定の小話。わりとどうでも良い感じ。

「ねぇ、マリモ」監督:真田敦
最後の最後ですが、これ目当てで観ました。
犬ってやっぱり寿命は人より短いですから、余裕で自分より先に死ぬんですよね。
その切なさを描いた短編。

ここまでさんざん犬の映画を見せられてきたタイミングで「どうして自分よりずっと後に生まれたのに…、どうして先に…。」という字幕が出るだけで相当切なくはなりますわな。
うちの子なんてまだまだ若いのですが、この作品を観て先のことを考えるともうねー。

なので序盤はほんとに泣きそうだったのですが、後半になると犬の気持ちを文字で入れちゃうってのがちょっと興ざめでしたな。
それもだいぶ都合よく人間にとって嬉しいことを言ってくれてしまうもんだから、犬のセリフに思えないんですよね。
犬の気持ちってやっぱり正しくはわからないから良いのであって、文字であんなに良いこと言われても嘘くさく感じてしまうというか。
急に重い話になった分雰囲気も変わるしハードルが上がるわけで、最後までは乗り切れませんでしたね。
大橋のぞみが宮崎あおいに成長するという点は素敵ですが。


というわけで総合すると、ゆったりしつつしっかり楽しめる良作でしたぞ。
宮崎あおいの出番が思っていた以上に少なかったのが誤算でしたが、「平日の夜に軽く第三のビールでも飲みながら観たい映画ランキング」が開催されたら一票投じたい作品でした。