老化研究の栞

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老化と加齢黄斑変性の関係 - iPS細胞を用いた移植治療の課題。

2014-09-30 17:31:34 | Weblog
 滲出型加齢黄斑変性は老化に伴い発症する疾患のひとつで、網膜の裏側の血管の異常が直接の原因であるとされています。決定的な治療法はまだ確立されていませんが、理化学研究所では患者自身の体細胞から得られたiPS細胞で網膜色素上皮(RPE)シートを作製し、先端医療センター病院において兵庫県在住の70歳代女性患者に移植する臨床試験が行われました。
 多くの患者にとって光明となるなる成果が期待されていますが、これまでに指摘されていた癌化のリスクに加え、そもそも網膜の裏側の血管の異常がなぜ起きるのか、老化に伴って発症する理由はなぜかわかっていませんので、移植によって一時的に視力が回復しても再び黄斑変性が起きる可能性があります。
 
 先端医療センター病院で平成26年9月12日に実施された移植手術の経過については、理化学研究所のサイト(http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20140918_1/)をご覧下さい。



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