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詩と物語を紡ぎます

夜桜

2018-03-31 01:00:00 | poem
     夜桜


もう散つてしまうのだらうねと杯傾ける

雪洞の灯も絶えた時刻の桜人は私独りで

吹荒ぶ桜吹雪も已に止んでいたのだから

決して夢幻を観て居たわけではなかつた

仄かに肌を透かした白い翳が舞ふている

或は月光の奏でる明滅に酔ひていたのか

或は秘恋の終末を哭いていたやも知れぬ

然う斯う想うている内に翳は跡形も亡く

漸くに月が照らす晩春の幻燈と気付いた


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 written:2018/03/25〜29
 improved:2018/03/30〜31
 photographed:2018/03/25〜26
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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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夜桜 (なぎさ)
2018-04-01 19:50:29
夜桜見物、寒くないですか

まだまだ油断大敵ですよ

暖かくして出かけましょうね
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Re:夜桜 (つかさ)
2018-04-02 06:20:16
なぎささま。
寒いと思って着込んで出掛けたのですが、徒歩三十分で、汗かいちゃいました(^^ゞ
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