ラヂオデパートと私

ロックバンド“ラヂオデパート”におけるギタリストとしての津原泰水、その幾何学的な幻視と空耳。

A2.1uとPH-3

2009-10-22 18:20:00 | 他の機材
 グリセンター用のエフェクトは、Zoom A2.1uという安価な生ギター用マルチの、リヴァース・ディレイのみ。ポイントポイントで演奏を逆回転させるのだ。使い慣れるとこれが面白く、バンドにも評判が良い。
 ラヂデパの太朗も参加しているアコースティック・グループ“ポーボーイ・バッグ”の為に買ったA2.1u(なんて非道いネーミング)だが、鳴らない楽器を無理やり盛り上げる機能満載という感じで、骨太なアンサンブルのなか有用ではなかった。またこの種の多機能物は、毎度、使い方を忘れてしまうのが厄介。
 曲毎の音色をプリセットできる「マルチ」エフェクターで単機能しか使わない、というのは如何にも無駄な感じがするが、オートワウやフェイザー機能も捨てがたく、リハーサルで「ちょいと試しに」が可能なので、当面は一体型のこれが便利かなあ、という感じ。

 マトリョミン(テルミン)も使ったよ。梅村君から「人形に念を送っているようにしか見えなかった」と云われる一方、打上げで他バンドの皆さんに遊んでもらったら、みな演奏の難しさに驚いておられた。そう、けっこう難しいんですよ。
 奥野から「飛道具をいっぱい繋いでください」と云われていたのだが、実験の結果、ディストーション類は無意味。ラジオを受信できる程度(実話)。モジュレーション系もオンなのかオフなのか微妙な感じだったが、ボスのフェイズ・シフター(フェイザー)PH-3の、STEP(フィルターの種類がランダムに変わる)モードだけは劇的で、DEPTH(フィルターの変化幅)とRES(レゾナンス/掛かりの深さ)を最大にすると、まるで小さな楽団。筐体の、講談社文庫のロゴみたいな緑色は嫌いだが、このモードの為だけにでも一万円の価値はあった。
 RATE(スピード)を楽器の一部として操作すると、より面白い。これは本体の踏み方でも変えられるが、外部ペダル(EV-5)の方が効果的だろう。次回迄に修業しておきます。

 マトリョミンにはボリュームペダルも使用。右手は、実は楽器を支えているだけではなく、アンテナの感度をリアルタイムに調整しているので、他に音量を操作する術が無かった。持っていた筈のボスのペダルが行方不明につき、仕方なくERNIE BALLのVP JR.を新規購入した。これは良いね。比較的コンパクトで軽く、撥条(ほんとに単純なスプリングで吃驚)で踏み代を緩衝してあるので、踏み過ぎ事故が少ない。

 この話題、更に続く。

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