ラヂオデパートと私

ロックバンド“ラヂオデパート”におけるギタリストとしての津原泰水、その幾何学的な幻視と空耳。

云いにくい

2009-01-01 19:31:44 | マルジナリア
 これほど「おめでとう御座います」を云いにくい正月は初めてだ。心なしか年賀状も例年より少ない。
 ここ数年、よく歴史の先生と、こんな出鱈目な政治をやっていたら恐慌になる、と云い合っていたら、案の定であった。ともかくこの恐慌は純然たる人災であり、我々は犯人像をよく知っているという点、強調しておきたい。
 一体全体何が起きたんだ? というのが大半の恐慌被害者の本音だろう。僕にも理解しかねる部分ばかりなのだが、あっちは助けてこっちは見捨てるダブルスタンダード政治の横行が、理不尽な富の集中を招き、実直な労働層を混乱せしめた、とは断言できようかと思う。
 選挙民の殆どは実直な労働層とその家族だ。人々の、政策や公約に対する素朴な「それは嬉しい」「それは困る」が得票に直結し、故に大衆への不利は起き得ない、というのが民主主義の大原則なのだが、このところの日本で(他国でもだが)、これは通用しなかった。
 まずは、テレビだったら嘘をついても罪にならない、という特殊な常識に、社会全体が覆われていた為と僕は考える。
「テレビ的にはこうでしょう」という最低ランクの芸人芸を、いやしくも政に携わっている人々が猿真似してきたのである。

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