no music no lifeかもしれない日々

素人による音楽的感想を目的とするRAG FAIR中心ブログ

アウトオブオーダー

2007-04-03 01:47:28 | RAG FAIRライブレポ

レポではない感想というか突っ込み集というか。
本編をご覧になっていない方にはたいへん不親切です。
そしていつになく引地ファン目線です。
私いつもは洋輔さん一人凝視なんてことないんですけど、今回ばかりは。



<オープニングダンス>
最前列センターで踊る北ちゃんがびっくりするくらいかっこいい。


<チャイコフスキー>
舞台下からせり上がってくるチャイコフスキーの、とりあえず衣装がやばい。
真っ白の衣装に金髪のカツラ+やたら反射するめがね。
ズボンはぴっちぴちで、膝のサポーターが透けて見えてます。
洋輔さんには壊滅的に似合いませんね(素)
・・・ていうかそれはチャイコフスキーですか?
どっちかっていうとハイドンとかのイメージじゃないですか?
時代を100年ほど間違えてませんか。

のたうちまわるチャイコフスキーなんですけど、やたらコミカルで真剣味なし。
舞台稽古では指揮棒を床に叩きつけていて、万一お客さんに当たったらおおごとだなーと思っていたんですけど、袖に向かってぽーんと放り投げてましたね。

小道具のミニピアノ(ほんとに小さい)の前に座るチャイコフスキー。
客席のあちこちから「ちっさ!」という声がしたんですけど、それが聞こえたのでしょう、
洋輔さん「ピアノという楽器はどうも小さくて困る」
あらアドリブを入れる余裕が出てきたのかしら。

チャイコフスキーの決め台詞、
「僕は、僕が作った曲でしか、あなたを喜ばせることができないのだから」
ちょっと・・・!
わざと低めに響かせた声、
洋輔さん本人と若干オーバーラップする言葉、
その衣装とカツラでなかったら本気で惚れてもよかったのに・・・!
ああもったいない。
あのひとおじいちゃんのくせに良い声してるんですよ本当に。
むしろ普通の服でもう一回言い直してくれません?(素)
いっそジャージでも許す。

クローン大隈さんの顔にケチをつける引地チャイコフスキーなんですけど、
自分のほうが顔がいいとでも言う気ですか(素)

んで加藤さん。
そして加藤さん。
ていうか加藤さん。
えーとみなさまぜひ、舞台稽古で衣装なしのTシャツ姿でのこの加藤さんを目撃してしまった私の衝撃を想像してくださいまし。
一切音を立てないように緊張していたのに、こればっかりは吹きました。ええ。
ああ不意打ち。
加藤さんがすごいなんていう予備知識なく行ったので、まさに不意打ち。
心底いやそうに加藤さんの手を振り払う洋輔さんが素敵でした。

歌った曲は、ピアノ協奏曲第1番第1楽章、白鳥の湖、くるみ割り人形、眠れる森の美女、弦楽セレナーデというものすごいベタどころのそれぞれ有名なフレーズのみ。
でも私がチャイコフスキーの曲で一番好きなのがピアコン1番なので、やってくれて非常に嬉しいです。
ていうかチャイコフスキーのアカペラってどこかで聞いたことある話だと思ったら、私やったことあるんですよ、中学の合唱部で。眠れる森の美女とくるみ割り人形を(笑)
アカペラブーム前の弱小合唱部が混声4部を9人で(指揮者込み)
やー懐かしい。
・・・ただまぁBGM扱いでもったいないですよね。
「チャイコフスキーのアカペラ!」と舞台の売り文句にできるほど印象に残るものではなかったかと思います。
別に面白いアレンジでもなかったですし。
唯一、白鳥の湖の加納さん「ぽんぱっぽんぱっ」は面白かった。
ってオーケストラ曲をアカペラで再現したことに感動しろっていう話なんですけど、笑うなのアレンジの面白さを知ってしまってますからねー。
笑うなの「12人の歌える男」(あっこれ今気付きましたけど「12人の怒れる男」をもじってるんですね)(遅いよ)くらい、それだけでステージを作れるくらい前面に出てほしかった。

そして何よりも音楽とセリフがかぶる。
どちらを見せたいのかわからない。
音楽にも集中できないし、でもそれなりに音量を上げているのでセリフも聞き取れないんですよね。
セリフに関してはそれを読んでいる人間の問題もあるかもしれませんけど。
あとマイク。
入ったり入らなかったりが多くて、出演者がこれだけ多いと難しいのでしょうか。
特にフォン・メック夫人がかわいそうでした。
3日目昼で、たぶんマイクが入ってなかったんですけどそれでも会場に声を響かせたやるせなす石井さんは凄いと思いました。

女王様、おいしいなー。
舞台稽古のときは、松葉杖を両手に持って白鳥の羽に見立ててたんですよ(笑)



<ライト兄弟>
すいすいと自転車に乗る杉ちゃん、北ちゃん、崇文さん。
いかにもヨーロッパの紳士風で、北ちゃんと崇文さんが本当にかっこよくてくらくらしました。
や、別に杉ちゃんがかっこよくなかったと言っているわけではなく。
杉ちゃんはやっぱり杉ちゃんだったというか。
特に北ちゃんが本当にかっこよかったんですよねー。
足をぴっと伸ばして自転車に乗る姿が一番さまになってました。

そして、女王様がやっぱりおいしい。
「にしおかすみこ」の顔とすましたマダムの顔の切り替えが完璧です。
やばい私にしおかすみこ嬢をナメてました。すいません。



<ナイチンゲール>
洋輔さんが右手が折れたんだかなくなっちゃったんだかの役で、右手を服の中に入れてるんですけど、あのね、指先が服の裾から見えてます・・・!!
ちょっとその指先しまって!
それかせめてグーにして!
だって可愛すぎるじゃないの・・・!
あー、萌え死ってこういう時に使う言葉なんでしょうね(真顔)

・負傷兵のダンス
安倍麻美嬢と洋輔さん加藤さんの歌から始まるんですけど、あっやっぱり洋輔さんって歌は本当に上手いんだな、と思って安心しました(素)
本当良い声。
大丈夫、あなたには歌があるんだから・・・!!
いつだっけか洋輔さんが礼央さんに向かって「大丈夫だよ、おまえには歌があるじゃないか」って言ったことがありましたけど、それを洋輔さんに向かって言う日が来ようとは思いませんでした。
健ちゃん可愛いよ健ちゃん。


・看護婦ロック
黒タンクトップ・・・!!
アウトオブオーダー一番の衝撃です。
せっかくセクシーなおねえさんがたが中央で踊っておられるのに、そっちに目が行きません。
どうしてもどうしても、とあるおじいちゃんに目が釘付け。
あのね、おじいちゃんがね、おじいちゃんなんですよね。
おじいちゃんが着るとタンクトップがランニングに見えます(素)
この点専門家の分析によると、洋輔さんだけタンクトップの丈が長くてわきも余ってるからランニングに見えるのではないか、とのことでした。
いやーあれはやばい。

これねぇ、立ち位置もかわいそうだったんですよ。
なにせ加藤さんと加納さんの間。
そりゃ損だわ。

さすがマッスルミュージカル、というかんじはしました。


<ファーブル>
ダンゴ虫崇文さんがたまらん可愛さです。
なんか一人でうにょうにょしてるし!

なんていうか、アンガールズは忙しいんだろうな、と(素)


<エジソン>
名倉さんはさすが。
ダントツで面白いです。
杉崎さんもさすがの演技。
やっぱり本職の俳優さんって全然違いますね。

ところで名倉さんって良い声で歌うんですねー。
こんな良い声で歌われたら、音が取れてなくても全然平気ですね。

タップ風ダンス。
やっぱり一人だけ振りを派手に間違えるのはおじいちゃんなんですよね・・・。
いや、これだけ頑張ってる人のダンスについてあれこれ言うのは人道的に問題がある気がしますが、ていうか別に完璧なダンスを期待しているわけでもないし完璧に踊ってくれたら嬉しいというわけでもない(というかむしろ嫌)のであれですけど。
このひとどれだけ演出家さんの頭を痛めたんでしょ。


<清水の次郎長>
ネプチューンの独壇場。


<エンディングダンス>
エジソンのタップ風ダンスをもう一回。
おじいちゃんの顔が笑ってません。
隣の加藤さんは満面の笑みなのに、おじいちゃん真顔です。
引きつってます。
ああ、一人だけいっぱいいっぱいでステップ踏めてないよー。
最後なんて洋輔さん自分で笑っちゃう始末。
・・・おじいちゃーん。
萌え死ってこういう時に使う言葉なんでしょうね(真顔)(2度目)



<まとめ>
おじいちゃんにすべてを持っていかれました。
ほんとよく頑張ったよあのひと・・・!
いや頑張ったのはあのひとだけじゃないですけど。
そんなおじいちゃんが大好きです、ええ。



と、ここまでは引地ファン目線なんですけど。



素人によるドタバタ劇、という印象ですね。
それが面白いと思える人とそうでない人の差は激しかろう。

今までのアウトを見たことがないからぶつぶつ言うのかもしれないし逆かもしれないんですけど、まぁ私の周りで笑うなを知っている人はみんな口をそろえて「笑うなのほうが良かった」って言いますけどね。


RAGの出方に関してですけど。
アウトはもともとそういうもんじゃない、という説明は、実際に「歌で勝負して欲しかった」と感じている人に対して説得力を持つものではないと思うんですよ。
ああそうなんですか、としか言いようがないですから。
それで感想が変わるわけではないから。
そういうステージをやること自体がどうなの、と思うだけであって。
この演目自体に対する感想とは別の次元で、ファンだからこそ楽しめた人と、ファンだからこそ楽しめなかった人がいるんでしょうね。

つーか、本職でないところで勝負させるというのがアウトオブオーダーの基本コンセプト、というイメージが正直あまりなかったと思うんです。
本職でないところ「も」やる舞台、という印象はありましたけどね。
笑うなDVDをちらっと見て印象に残っているのは、ミュージカル女優としてのマルシアさんの凄さ、アカペラバンドRAG FAIR&INSPiの歌の魅力だったので。
本職でないところの挑戦も含みつつも、結局決めるところは本職としてびしっと決める、そこがあるからこそ、これまでアウトの評判が良かったんじゃないんですかね。
今回も、俳優である杉崎さんや原千晶さんはさすがだと思ったし、名倉さんのつっこみには本当に笑いましたもん。

あと、あの「その他大勢」感。
メンバーを見つけることも簡単ではなかったわけで、前に出るわけでもないから、細かいところに反応できるヲタク向きの見せ物だったんじゃないかと思います。
歌っていないRAGにも魅力を感じられる人限定の。
礼央さんが出なかった理由がわかるような、でもそれって一つのバンドとして活動する上で良いことなわけがないんですよね。
彼が出なかった理由が何であれ。
まぁ彼らに普通のバンドの常識は通用しない可能性もありますので(素)、悪い方向にはならないことを祈っています、というか良い方向に持ってけよっていうか。
エンターテインメントとしてどうなのかということはさておいたとしても、もちろん5人にとって良い経験になることは間違いないと思うんですよ。
だからこそ、礼央さんにこそ出て欲しかった。

や、ここで礼央さんどうこうって言いたいわけじゃなくてですね。


私がファンでしかも練習にどれだけの労力と時間を費やしたかある程度知っているから「うわぁメンバーがこんなに機敏に踊ってる」となるわけで、ラグスピファンでない人にとってはバックダンサーは単なるバックダンサーでしかなく、そこの付加価値はないですから評価は微妙になりますよね。
本職じゃない人たちがこれだけのことをやってる、という面白みは、出演者の誰のファンでもない一般人が得られるのは難しいんじゃないかと思うので、総理大臣が何を思ったのか気になります。
「この人がこんなことしてる」というファンにとってのお得感はあったとしても、それはファンにとってもプラスアルファ程度の魅力にしか本来ならないわけで、これで満足できるかどうかはかなりその人によってしまう。
ましてや演技を職業としない人の演技なんてチャイコフスキーだけだったわけですから、洋輔さんの演技が見劣りするのは当たり前。
なのに本職として勝負できるアカペラが前面に出ない。
それは、せっかく一般人関係者が大勢見に来る舞台で、あまりにもったいないと思うのですよ。

アウトオブオーダーはそういうものじゃないと言われても、費用対効果と言いますか、かなりの労力を費やす分メリットはあったほうがいいと思うんです。
これに半年費やしたわけで、怪我人まで出したわけで。
もちろんこの経験は今後の彼らにとってプラスにしてくれると思いますけどね。
少なくとも出演者のみなさんの充実感は凄いものがあるんだろうと思いますが。
ちょっと惜しいことしてるんじゃないですかねー、と思う今日この頃。


客が7000円というチケット代を払う価値があるかという意味でも、ちょっとね。
私は正直な話、おじいちゃん以外に目が行かなかったし二日目はぶっちゃけおじいちゃんを目当てに見に行きました。
ここまで洋輔さん単体に反応したのは初めてです。
けど、洋輔さんがあんなにおじいちゃんじゃなかったら二日目行くのが鬱になっていたかもしれない。
RAG FAIR目当てに行くもんじゃねぇよと怒られるかもしれませんが、RAGが出ていなかったら見に行かなかったことは確実ですし、まぁそこは仕方ないですな。
それはヒットパレードにも言えます。や、たぶん私あれ行かないんですけど。RAGが出る舞台でなかったら行くかどうか迷いもしなかった。
別にアウトが面白くなかったわけではないですけど。
第一期アウトの値段(4000円でしたっけ?)なら納得したかもです。
アウトに関して社長のインタビューがどこだっけかにありましたけど、それぞれが本職を離れた勉強の場なら、7000円は高くないですかい。


何にせよ、きっと本職に活かしてくれるだろうと思います。
ええきっと。(超圧力)




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なんでしょう、ずいぶん遠くまで来てしまったなっていうか。
私、何が良くてこんなにあの男にめろめろなんでしょう・・・・・・・・・(遠い目)